Preventive Service Planning
Abstract
WebSphere Application Server(以下、WAS) V7/V8 のサポート終了とWAS V8.5.xに同梱されるJava 6/7のサポート終了が後述のスケジュールで予定されています。
Content
【概要】
WebSphere Application Server(以下、WAS) V7/V8 のサポート終了とWAS V8.5.xに同梱されるJava 6/7のサポート終了が後述のスケジュールで予定されています。
WAS V7/V8 のサポート終了が2018/04/30、WAS V8.5.xに同梱されるJava 6のサポート終了が2018/04/30、WAS V8.5.xに同梱されるJava 7のサポート終了が2022/07/31となります。Java 7のサポート終了は、以前発表の2019/09/30から2022/07/31に延長されました。(尚、LibertyランタイムのJava 6のサポート終了は2017/09/30、Java 7のサポート終了は2019/09/30となります。Java 8以降のサポートの最新情報については、削除通知を参照ください。)
WAS traditionalに同梱されるIBM Java 6がサポート終了となる2018年5月以降、WAS V7/V8を使用している場合と、WAS V8.5.xをJava 6と組み合わせて使用している場合は、それぞれ、WASとJavaに対するFixの提供は、下記のようになります。
- WAS V7/V8をご使用の場合:延長サポート契約の有無に関わらず、Java 6に対しては、Oracle Critical Patch Update (CPU)に相当するセキュリティーFixのみが、2018年12月まで提供されます。2019年1月以降は、セキュリティーFixを含めJava 6のFixは提供されません。延長サポート契約がある場合は、延長サポート契約期間中、WASのFixが提供されます(Java部分のFixは、2018年12月までの、CPUに相当するセキュリティーFixに限られます)。
- WAS V8.5.xをJava 6を組み合わせて使用している場合:Java 6に対しては、Oracle Critical Patch Update (CPU)に相当するセキュリティーFixのみが、2018年12月まで提供されます。2019年1月以降は、セキュリティーFixを含めJava 6のFixは提供されません。Java 6に対応したWAS 8.5.xのFix Packは、2018年2月提供予定の8.5.5.13が最後になります。その次に提供される8.5.5.14以降のFix Packを適用するには、Java 8(または、Java7)にアップデートを行う必要があります。また、2018年5月以降は、Java 6と組み合わせたWAS V8.5.xのWASの個別Fixは、WASがJava 6をサポートする最後のFix PackレベルであるWAS V8.5.5.13とJava 6の組み合わせのみ、WASの個別Fix提供の可能性があります。


【対象ソフトウェア】
対象製品:
- WebSphere Application Server
対象プラットフォーム:
- 分散系プラットフォーム (z/OS以外)
【移行対応】
以下の通り、お使いのWAS/Javaのバージョンにより移行対応は異なります。
WAS V8 または V8以前のバージョンをお使いの場合
WAS traditionalのV8.5あるいはV9に移行するのが最も容易ですが、次世代プラットフォームへの移行を考える機会でもあります。WASには様々な利用形態があります。多くのお客様から好評を得ているLibertyランタイムへ移行すれば、柔軟な構成で軽量かつコンポーザブルなランタイムによる価値を得ることができます。
WASの移行に伴い、WAS上で稼働するアプリケーションの移行に関しても確認が必要です。
WebSphere Migration Toolkit は、アプリケーションのソースあるいはバイナリーのスキャンによって、WASやJavaのバージョン間での相違(動作変更)に伴う問題を見つけて修正を促すツールです。
WebSphere Application Server Migration Toolkit
https://developer.ibm.com/wasdev/downloads/#asset/tools-WebSphere_Application_Server_Migration_Toolkit
Migration Toolkit for Application Binaries
https://developer.ibm.com/wasdev/downloads/#asset/tools-Migration_Toolkit_for_Application_Binaries
WebSphere Application Server V9.0へのマイグレーションガイド - WAS traditional編
http://www.ibm.com/developerworks/jp/websphere/library/was/was9_twas_migration/
WebSphere Application Server V9.0へのマイグレーションガイド - WAS Liberty編
http://www.ibm.com/developerworks/jp/websphere/library/was/was9_liberty_migration/
WAS V8.5 でJava 6/7 をお使いの場合
WAS V9へ移行する場合は、「WAS V8 以前のバージョンをお使いの場合」の項目を参照ください。WAS traditional V8.5やLibertyランタイムでJava 6/7 を使っている場合、継続したサポートを受けるためには現在の構成からJavaのバージョンを更新する必要があります。
また、ごく少ないとは言えバージョン間の非互換に該当する箇所が無いか、アプリケーションをスキャンすることをお勧めします。
前提条件の確認
Java 8/7.1の前提OSは、WAS V8.5.5の前提OSと一部異なります。古いOSバージョンが一部サポートされません。
(Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 5, SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 10, Solaris 10, Windows Server 2008, Windows Server 2008 R2など)
下記のリンクで、Java8/7.1の前提OSをご確認ください。
IBM WebSphere SDK Java Technology Edition 8.0 Minimum Supported Operating Systems
https://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg27045339
IBM WebSphere SDK Java Technology Edition 7.1 Minimum Supported Operating Systems
https://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg27042161
更新のステップは、以下の通りです。
1. Migration Toolkit を使用したJavaのバージョン相違によるアプリケーション・コードの要変更箇所の検出と必要に応じてコードの修正
2. Javaの更新 (WAS traditionalの場合、次のWAS Fix Packの適用と合わせて実施可能です。WAS V8.5.5.9からV8.5.5.13の間のWASのFix Packを適用する場合には、この手順が必要です。)
3. 移行先のJavaのバージョンをサポートする WAS Fix Packの適用 (WAS traditionalの場合、V8.5.5.14以降のFix Packの適用により、Java 6からJava 8への更新が行われます)
各ステップの詳細な手順は、以下の通りです。
1. Migration Toolkit を使用したJavaのバージョン相違によるアプリケーション・コードの要変更箇所の検出と必要に応じてコードの修正
Javaの相違による非互換を検出するために、 WebSphere migration toolkit、Ecliepseベースのsource scannerとコマンド・ライン・ベースのbinary scannerを使ってアプリケーションをスキャンすることができます。Java APIの相違の多くは微妙なもので、アプリケーションの変更が必要になることは稀ですが、テスト実施中は意識していた方が良いと考えられます。Eclipseを利用する開発者は、source scannerを使うことで migration toolkitの機能を開発環境で活用できます。binary scannerを使えば仮にEclipseを使用していない場合やソースコードを持ち合わせていない場合でも、即座にアプリケーションをスキャンできます。いずれのツールを使用しても、現在使用中のJavaのバージョンと移行先のJavaのバージョンとを指定して、生じるアプリケーションの相違をスキャンすることができます。
Javaのバージョンだけの更新であれば、source scannerとコマンドラインのbinary scannerのいずれを使用してもJavaのバージョン間の相違点をスキャンできます。
コマンドラインであれば、次のように簡単な1行のコマンドです:
C:\wamt>java -jar binaryAppScanner.jar .\myApp.ear --analyze --sourceJava=ibm6 --targetJava=ibm8 --sourceAppServer=was855 --targetAppServerr=was855
2. Javaの更新
<WAS traditionalの場合>
WAS traditional V8.5はWebSphere Java SDKのみをサポートします。このSDKは、Libertyランタイム用のWebSphere Java SDKともWAS V9.0用の新しい共通のIBM Java SDKとも異なります。
WAS V8.5.5.9以降の場合、下記手順にてJava 8 をインストールすることができます。
SDK Java Technology Edition Version 8.0のインストールとアンインストール
a. Installation Manager GUIで、File > Referenceを選択して、次のリポジトリを追加します:
http://www.ibm.com/software/repositorymanager/com.ibm.websphere.IBMJAVA.v80
また、online repositoiesを使用できない場合は、IBM Fix Central からSDK Java Technology Edition Version 8.0をダウンロードします。
b. Installをクリックして、 IBM WebSphere SDK Java Technology Edition (Optional)を選択し、GUIの表示に従ってSDKをV8.5環境にインストールします。
下記手順にて、managesdk commandを使用してそれぞれのプロファイルが使用するSDKを変更します。
a. managesdk.bat|sh -listAvailable を実行して、新しいJava SDKが使用可能であることを確認し、以降のためにSDK名(例えば、1.8_64)をメモします。
b. managesdk -setCommandDefault -sdkname 1.8_64 を実行して、新しいSDKをコマンドのデフォルトに設定します。
c. managesdk -setNewProfileDefault -sdkname 1.8_64 を実行して、新規で作成するプロファイルのデフォルトを、新しいSDKに設定します。
d. managesdk -enableProfileAll -sdkname 1.8_64 -enableServers を実行して、既存のプロファイルが新しいSDKを使用するように変更します。
同様にJava 7 あるいはJava 7.1 のインストール方法につきましては、下記情報をご参照ください。
IBM WebSphere SDK Java Technology Edition Version 7.0 or 7.1のインストール方法
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/SSAW57_8.5.5/com.ibm.websphere.installation.nd.doc/ae/tins_installation_jdk7_gui.html
<Libertyランタイムの場合>
Libertyランタイムでは、標準準拠の任意のJavaランタイム環境(JRE)またはJava SDKで稼動することができます。WAS traditionalと異なり、IBMが提供するJavaを使用する必要はありません。
IBM Javaを使用する場合、共通のIBM Java SDK(例えば IBM SDK, Java Technology Edition, Version 8)等をインストールすることになります。
これらのSDKに関しては、従来のWebSphere Java SDKのようにWebSphere フィックス・パックのスケジュールには依存せず、より早くセキュリティ更新を入手することができ、IBM Java 8 SDKはWAS traditional V9.0でも利用されています。
下記手順のいずれかにて、Java 8 をインストールすることができます。
- LibertyランタイムとIBM Java 8をJava EE 7 Web Profile ZIPファイルからインストールします。
- Installation Managerを使って共通のIBM Java SDKのいずれかをインストールします。
- 別個にダウンロードしたJava SDKをインストールして、JAVA_HOME変数で新しいJava SDKを指し示します。
2. JAVA_HOME変数を設定してLibertyが使用するJavaのレベルを変更します。
例えば、Linuxの場合はコマンドで環境変数を設定する必要があります。
# export JAVA_HOME = 新規Javaのインストール先のJREディレクトリ
3. 移行先のJavaのバージョンをサポートする WAS Fix Packの適用
WAS traditional V8.5でJava 8をサポートするには、少なくとも8.5.5.9またはそれ以降のFix Packが前提であり、Java 7.1であれば8.5.5.2またはそれ以降のFix Packが前提です。Java 7.0であればV8.5.0.0からサポートされています。
Fix PackはIBM Fix Centralからダウンロードしてインストールするか、あるいはonline repositoriesからアップデートを検索し、インストールします。
インストール手順の詳細は、Installing and uninstalling interim fixes and fix packsをご参照ください。
Libertyランタイムでは、Java 8 をサポートするにはV8.5.5.5またはそれ以降のFix Pack が必要であり、Java 7.1であればV8.5.5.2またはそれ以降のFix Packが必要です。同梱されているJavaの更新方法は、Libertyのインストール方法に依存します。
LibertyランタイムとJavaをIBM Installation Managerを使用して合わせてインストールしている場合、IBM Installation Managerを使用して、LibertyのFix Packレベルの更新、Javaのインストールを行います。
LibertyランタイムとJavaをIBM Installation Managerを使用せず、jarやzip展開により別個にインストールしている場合、該当のFix PackレベルのLibertyを別途インストールします。
WAS ND V8.5 でEdgeコンポーネントをお使いの場合
WAS ND V8.5のEdgeコンポーネントは、内部でJava 6を使用して稼働しています。
Load Balancer for IPv4 and IPv6を利用の場合は、8.5.5.11以上のFixPackを適用することで、JavaがJava 8にアップグレードされます。また、Load Balancer for IPv4をご利用の場合は、AIXプラットフォームに限り、8.5.5.12以上のFixPackを適用することで、JavaがJava 8にアップグレードされます。AIX以外のプラットフォームでは、8.5.5.15のFixPackを適用することで、Java 7にアップグレードされます。WAS ND V8.5のLoad Balancer for IPv4については、AIXプラットフォームも含め、2019年9月でサポートが終了となります。
https advisor使用時の注意や、WASアプリケーション・サーバーと同様の前提OSバージョン、一部Javaのアップグレードは行われないプラットフォームもありますので、詳細は下記を参照ください。
Edge Components java upgrade
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21994040
重要なお知らせ - 2019年9月30日をもって、IPv4向けLoad Balancerのサポートが終了します
https://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=ibm10733183
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サポート終了日の変更: IBM WebSphere Application Server with Java SE 7 or Java SE 7.1
Historical Number
1B3E3C870C51BED44925809100287066
Product Synonym
対象システム:WebSphere Application Server
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Document Information
Modified date:
18 September 2023
UID
jpn1J1013265