Question & Answer
Question
Db2 稼動中のシステム時刻変更は予期しない結果をもたらすことがあります。システム時刻を変更した場合、Db2 に与える影響の一部を紹介します。
Answer
Db2 が停止中でも、システム・クロックを戻す操作は様々なリスクを伴います。
変更による問題発生に備えて、あらかじめデータベースのオフライン・バックアップを取得することをお勧めします。
1. システム・クロックを戻した場合
以下は、システムの時刻を過去の時間に戻した場合に発生する可能性がある問題の例です。
- 時刻を戻した時間にポイント・イン・タイム (PIT) を指定してロールフォワードできない。
- ルーチン作成前の時刻に戻すと、登録されたルーチンが SQL0440N で動作しない。
- 表を作成する前の時刻に戻すと、修飾名のない参照が SQL0204N で失敗する。
- システム・モニター機能が正しくない時間や結果を返す。
- ヘルス・モニターなど、一定間隔で動作する機能が誤作動する。
- HADR のプライマリーとスタンバイ間の通信が切断される場合がある。
- pureScale でメンバーと CF の通信が切断され、パフォーマンスに影響することがある。
- ライセンス開始日前の時刻に戻すとライセンスが切れる。
- FCM からエラーや警告が返される。
- WLM タイマー・スレッド (db2wlmtm) が db2diag.log に警告を記録する。
- タイム・スタンプによる更新検出を使ってアプリケーション・プログラムでオプティミスティック・ロックを実装している場合、予期しない結果が返る。
2. システム・クロックを進めた場合
Db2 インスタンスの停止中にシステム時刻を進めた場合、Db2 の動きに影響はありません。
Db2 インスタンス稼働中にシステム時刻を進めた場合、一定間隔で動作する機能などが予期しない結果をもたらす可能性があります。
運用上の考慮点
テストなどでシステム・クロックを調整・変更する場合は、データベースのオフライン・バックアップを取得しておくことをお勧めします。
[システム・クロックを進めてテストを行う場合の手順]
- 時刻 A にて、オフライン・バックアップを取得
- db2stop
- システム・クロックを進める
- db2start
- テスト実施
- db2stop
- システムクロックを時刻 B (時刻 A よりは未来の時刻) に変更
- db2start
- テストで使用したすべてのデータベースをドロップ
- 1 で取得したオフライン・バックアップをリストア
注: データベースをドロップせずにリストアした場合、時刻を変更した影響が残ります。必ずドロップしてください。
関連情報
[Db2] うるう秒が Db2 に与える影響
Possible SQL0204N error might occur after HADR takeover if Primary and Standby servers are in different timezones
お問合せ先
技術的な内容に関して、パスポート・アドバンテージの契約のもと Db2 テクニカル・サポートへお問い合わせください。
Db2 テクニカル・サポート
Historical Number
6E9AA4B04F41F1E4492577D8001A5AB3
Was this topic helpful?
Document Information
Modified date:
15 August 2023
UID
jpn1J1006751