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2020年05月に出荷されたVIOS/AIXにバージョンアップ後、TCP通信のパフォーマンスがダウンする

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Abstract

AIX/VIOSを2020年05月に出荷されたバージョンにアップグレードするとTCP通信のパフォーマンスが低下します。

Content

  1. 対象のお客様：
    下記のいずれかの構成で、Tagged VLANを使用しているお客様

    ・2020年05月に出荷されたバージョンのVIOSで、Shared Ethernet Adapter (SEA)を構成している (VIOクライアントは、AIX、IBM i、Linuxのすべてが対象です)

    または、

    ・2020年05月に出荷されたバージョンのAIXで、Virtual Ethernet Adapter上にVLAN仮想デバイスを構成している (VIOSのバージョンには依存しません)
     
  2. 対象ソフトウェア :
    2020年05月に出荷されたバージョンのVIOS/AIXが対象となります。

    VIOS：
    3.1.1.20 - 3.1.1.21
    2.2.6.60 - 2.2.6.61
    ・上記以外のバージョンでは発生しません。

    AIX：
    7100-05-06-2015 - 7100-05-06-2016
    7200-04-02-2015 - 7200-04-02-2016
    ・AIX 7.1 TL4以下、AIX 7.2 TL1以下のバージョンでは発生しません。
    ・AIX 7.2 TL2およびTL3においては現行バージョンでは発生しませんが、次期バージョン以降で今回の修正が含まれない場合は問題が発生します。
     
  3. 障害内容 :
    AIX/VIOSを上記のバージョンにアップグレードするとTCP通信のパフォーマンスが低下します。
     
  4. 原因 :
    APAR IJ25390の不具合のため。

    IJ25390: SLOW TCP PERFORMANCE VLAN TAGGED PLATFORM LARGE SEND PACKETS
    https://www.ibm.com/support/pages/apar/IJ25390

    PLSO(Platform Large Send)が有効な場合のVLAN tagged packetに関してIPヘッダサイズの計算に問題があり、正常なパケットがドロップされます。
     
  5. 障害時の影響範囲 :
    パフォーマンスの低下
     
  6. 解決策 :
    2020年6月23日現在、正式な修正はありません。
    以下のサイトからifixをダウンロードし適用してください。

    HIPER (Doc Number=6669): High Impact / Highly Pervasive APAR IJ25390
    https://www.ibm.com/support/pages/node/6231442
     
  7. 対応策
    VIOCまたはVIOSのいずれかでPLSOを無効にすることで問題が回避できます。

    VIOC（AIXクライアントの場合のみ）：
    TCP通信に使用しているインターフェイスでmtu_bypass=offを設定します。
    リブートは不要です。 
    # chdev -l enX -a mtu_bypass=off
    VIOS：
    SEAに使用しているVirtual Ethernet Adapterでplatform_lso=noを設定します。
    設定を有効にするためにはリブートが必要になります。 
    $ chdev -dev entX -perm -attr platform_lso=no
$ shutdown -restart
以上

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Document Information

Modified date:
19 February 2022

UID

ibm16239260

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