単一修正

単一の PTF (修正) は、報告された特定の問題を訂正するのに使用されます。

単一修正は、IBM によりテストされ、すべての IBM® のお客様に提供されます。 単一修正は、エレクトロニック支援またはインターネットを用いてダウンロードするか、メディアで入手することができます。単一修正は、他の単一修正を、前提条件修正、相互に必要な修正、技術更新前提修正、または配布前提修正として識別できます。

HIPER PTF

HIPER (影響が大きく広範囲にわたる) PTF は、IBM i 操作に重大な影響を与えるか、またはほとんどのシステムに影響を与える広範囲の問題を解決します。

HIPER PTF は、ご使用のシステムで起こる重大な問題を訂正します。 HIPER PTF は、2 つのタイプの問題を表します。重大な影響を持つか、または広範囲にわたる という問題と、重大な影響を持ち、しかも広範囲にわたる という問題です。 このような状況の例には、次のものがあります。

  • システムが破損またはハングしたために、再始動または IPL (初期プログラム・ロード) をして、回復する必要がある。
  • システムがループ状態で動けなくなっている。
  • システムのデータ保全性が脅かされている。
  • システムが著しい性能低下に直面しているか、またはプロダクトの主要機能の使用可能度に関係する問題が起こっている。

ご使用のシステムの状況に対処するためにいずれかの修正が必要である場合は、HIPER 修正をオーダーして、 インストールする必要があります。HIPER 修正の管理を支援するために、IBM では、サポートされる IBM i リリースごとに現行の HIPER 修正の全リストが入った HIPER PTF グループを保持しています。 HIPER 修正の完全なリストが必要な場合は、Support for IBM i Information Center の外部へのリンク Web サイトにある予防保守計画情報を参照してください。

技術更新 PTF

技術更新 PTF は、次のメジャー・リリースまでの間に多くの新機能を提供する場合に使用されます。 IBM i 7.1 以降、 モディフィケーション・リリースは技術更新 PTF に置き換えられます。

ライセンス内部コードの場合、 技術更新 PTF には新しいハードウェア関連の機能が含まれます。技術更新 PTF グループには 最新の技術更新 PTF および追加の PTF が含まれます。これらの PTF は、現行リリース用の最新の技術更新に含まれる新しい機能を提供します。 技術更新 PTF をインストールするには、技術更新 PTF グループ を注文する必要があります。

前提条件としての修正

前提条件としての修正 は、インストールしたい修正と同時、またはそれ以前にシステムにインストールしておくべき修正です。

前提としての修正がない場合には、システムは、ユーザーに修正をインストールさせないようにします。 該当のカバー・レターあるいは PSP 情報によって、この修正をインストールすると同時、 または事前にインストールしておくべき修正を確認することができます。

相互に必要な修正

相互に必要な修正 は、インストールを要求した修正と同時にインストールする必要があります。

該当のカバー・レターあるいは PSP 情報によって、この修正をインストールすると同時、 または事前にインストールしておくべき修正を確認することができます。 さらに、インストールしようとしている修正に前提修正が必要であると、システム・エラー・メッセージによって通知されることがあります。 システムは、相互に必要な修正が同時にインストールされているか、チェックします。 この場合は、修正が正常にインストールされたことを検証する必要があります。

技術更新前提修正

技術更新前提修正 は、 インストールする修正をロードする前にシステムで永久的に適用されなければならない修正です。

技術更新前提修正を 永久的に適用していない場合、 システムにより修正はロードできないようにされます。該当のカバー・レターあるいは PSP 情報によって、この修正をインストールすると同時、 または事前にインストールしておくべき修正を確認することができます。

配布前提修正

配布前提修正 は、配布目的にのみ必要です。システムは配布前提修正の適用を要求しませんが、従属 PTF では適用することをお勧めします。IBM Navigator for i およびマネージメント・セントラルを使用して修正を送信する場合、配布前提修正は送信されません。

遅延修正および即時修正

IPL の必要なしに適用できる PTF (修正) もあり、また、IPL 中にのみ適用できる修正もあります。該当の PTF が即時か遅延かは、カバー・レターでわかります。

遅延修正
遅延修正は、IPL 中にのみ適用できます。LIC に影響する遅延修正は、システムが A ストレージ域で実行されているときに即時に適用できます。
即時修正
即時修正は、その修正が影響するオブジェクトが使用中でなく、すべての必要条件修正を即時に適用できる場合には、IPL を行わずに適用できます。即時修正は、次の IPL を行うときに適用することもできます。変更の始まりPTF 適用情報の表示 (DSPPTFAPYI) コマンドを使用して、選択した PTF の即時適用が可能であるかどうかを、すべての必要条件 PTF の状態に基づいて調べます。変更の終わり