通信トレース

通信トレースを使用して、データがネットワーク上で正しく伝送されているかどうかを確かめることができます。

TCP/IP をトラブルシューティングするときに、通信トレース機能を使用します。 通信トレースは、ローカル・エリア・ネットワーク (LAN) や広域ネットワーク (WAN) などの通信回線を流れるデータを捕そくして分析するサービス機能です。 通信トレースは、IBM® i との間で送受信されたパケットだけをトレースします。 ネットワークを流れる他のパケットはトレースしません。 データがトレースされると、ロー・データはストリーム・ファイルにダンプされるか、 または表示・印刷ができるようにフォーマットしてスプール・ファイルに保管されます。

システムがマルチホームの場合は、データを送信するインターフェースと受信するインターフェースが異なる場合があります。 このようなときは、送信したパケットと受信したパケットの両方を調べるために、 2 つの通信回線をトレースしてください。

通信トレースは、IPv4 と IPv6 の両方の通信のトラブルシューティングに使用できます。

次のような状態のときに、通信トレースを使用します。

  • 実行した問題分析手順では、問題に関する情報が十分には得られない。
  • プロトコル違反が問題であると思われる。
  • 回線ノイズが問題であると思われる。
  • アプリケーションがネットワーク上に情報を正しく伝送しているかどうかを確かめる。
  • ネットワーク輻輳またはデータ・スループットにパフォーマンス上の問題がないか確かめる。

CL コマンドを使用して通信トレースを実行するには、*SERVICE 特殊権限をユーザー・プロファイル中に定義するか、または IBM Navigator for i から IBM i のサービス・トレース機能を実行する権限がなければなりません。

接続トレース機能は、通信トレースによく似た、トレースを取得する代替の方法です。 詳細については、接続トレースを参照してください。

通信トレース機能を使用するには、次の作業を行います。