概念

QoS (Quality of Service) を使用する前に、基本的な用語および QoS の概念を理解する必要があります。これらの概念は、サービスがお客様のニーズに合っているかどうかを判別する上で役立ちます。

QoS を実行するには、IBM® Navigator for i のウィザードを使用してポリシーを構成します。 ポリシーとは、アクションを指定する規則のセットです。 ポリシーは、基本的には、(指定した) どのクライアント、アプリケーション、およびスケジュールが特定のサービスを受けるかを提示しています。 以下のポリシー・タイプを構成できます。

DiffServIntServ はアウトバウンド帯域幅ポリシーと見なされます。 アウトバウンド・ポリシーは、ネットワークから発信されるデータを制限し、システム負荷の制御に役立ちます。 アウトバウンド・ポリシー内に設定した速度により、システム内で制限されるデータと制限されないデータの種類、および制限の方法が制御されます。 アウトバウンド・ポリシーの両方のタイプでは、 インターネット・サービス・プロバイダー (ISP) とのサービス・レベル・アグリーメント (SLA) が必要となることがあります。

インバウンド許可ポリシー は、外部の送信元からネットワークに着信する接続要求を制御します。 インバウンド・ポリシーは ISP からのサービス・レベルに依存しません。 どちらのポリシーを使用するかを決定するためには、QoS を使用する理由と、システムの役割を検討してください。

QoS を実行するための最も重要な部分の 1 つは、システム自体です。 QoS 概念を理解するだけでなく、それらの概念においてオペレーティング・システムが果たす役割も認識する必要があります。IBM i オペレーティング・システムは、クライアントまたはサーバーとしてのみ機能します。ルーターの役割は果たせません。例えば、クライアントとして機能するオペレーティング・システムは、DiffServ ポリシーを使用して、他のシステムへの情報要求がネットワーク内で高い優先順位を持つようにすることができます。サーバーとして機能するオペレーティング・システムは、インバウンド許可ポリシーを使用して、サーバーが受け入れる Uniform Resource Identifier (URI) 要求を制限することができます。