ソリッド・ステート・ドライブ

ソリッド・ステート・ドライブ (SSD) には、従来のハード・ディスク・ドライブ (HDD) と比べて多数の利点があります。

ソリッド・ステート・ドライブ

ソリッド・ステート・ドライブ (SSD) には、従来のハード・ディスク・ドライブ (HDD) と比べて多数の利点があります。 シーク時間や回転待ちがないため、SSD は HDD よりも大幅に優れた入出力パフォーマンスを提供することができます。秒当たりに駆動できる入出力操作が HDD では数百であるのに対して SSD では何万にも及ぶため、SSD は入出力に制約されるアプリケーションのパフォーマンス・ボトルネックを打破します。パフォーマンスのために何十もの「追加の」HDD を必要とするアプリケーションが、大幅に少ない数の SSD で入出力パフォーマンス要件を満たすことができ、その結果エネルギー、スペース、およびコストを節約することができます。

IBM® i には独自のストレージ・マネージャーと DB2® for i が組み込まれているため、IBM i に SSD を組み込むのはかなり簡単な作業です。SSD の管理と、アプリケーションおよびデータベースへの影響の調整のために提供されている機能は、非常に簡単で使いやすくなっています。

SSD にデータを配置するには、基本的な方法が 3 つあります。
  • ASP バランサー - SSD 用に拡張
  • ライブラリーと SSD の統合
  • DB2 と SSD の統合

これらの方法の比較および対比については、次の IBM i ホワイト・ペーパーを参照してください。

http://www-03.ibm.com/systems/resources/ssd_ibmi.pdf

SSD にどのデータを割り振るべきかを指定できるようにするために、DB2 にはデータベース・テーブル、区画、または索引の属性として「メディア設定」を指定する機能があります。この属性は SSD へのストレージ割り振りを優先することを指定しますが、SSD ディスクが使用できない場合、または SSD ディスクにオブジェクト全体を割り振るのに十分なスペースが残っていない場合、オブジェクトの少なくとも一部が従来のディスクに割り振られることに注意が必要です。CRTPF および CRTLFUNIT パラメーター、または CREATE TABLEDECLARE GLOBAL TEMPORARY TABLECREATE INDEX、 および ALTER TABLE の SQL ステートメントの media-preference 節 (UNIT SSD) を参照してください。

入出力の要求が従来の HDD のパフォーマンス能力を超えていて、プラッターの回転やアームの移動による待ち時間が HDD のデータ・アクセスの速度を制限してしまう場合、SSD を検討する必要があります。SSD ではほぼ瞬時のデータ・アクセスによりこの入出力ボトルネックがなくなり、入出力パフォーマンスのパラダイム・シフトが実現します。入出力パフォーマンスが低いために十分に活用されないアプリケーションは、SSD の恩恵を大いに受けることができます。