attr - ファイルの属性を取得または設定する

構文

attr [ -hp ] file [ attribute [ =value ] ... ]

説明

attr ユーティリティーは、file で指定されたオブジェクトの属性を取得または設定します。 attribute を指定しないと、attr は、 再入力可能なフォーマットで、オブジェクトのすべての属性を標準出力に表示します。 attribute を指定すると、attr は属性の値を標準出力に表示します。 attributevalue を指定すると、attr は属性を value の値に設定します。 すべての属性を表示できるものの、設定できるのはその一部に過ぎないという点に注意してください。

日付および時刻属性の場合、デフォルトで表示される値は asctime() 関数でフォーマット設定されます。日付および時刻を別のフォーマットで表示するには、LC_TIME 環境変数を、希望するフォーマットを定義するロケールのパスに設定します。そのロケールの LC_TIME セクションにある d_t_fmt キーワードが定義するフォーマットで、日付および時刻が表示されるようになります。ロケールのソース表示およびロケールの作成について詳しくは、ロケール・プログラミングの例を参照してください。例: export -s LC_TIME=/QSYS.LIB/EN_US.LOCALE

オプション

-h
シンボリック・リンクが指すオブジェクトではなく、 シンボリック・リンクの属性を表示または設定します。
-p
attribute を再入力可能なフォーマットで表示します。

オペランド

file オペランドには、オブジェクトへのパス名を指定します。 attribute オペランドは、次の値を取ることができます。
ACCESS_TIME
オブジェクトが最後にアクセスされた日付および時刻。 この属性は表示のみが可能です。
ALLOC_SIZE
オブジェクトのために割り振られたバイト数 (32 ビット数として表示)。 この属性は表示のみが可能です。
ALLOC_SIZE_64
オブジェクトのために割り振られたバイト数 (64 ビット数として表示)。 この属性は表示のみが可能です。
ALWCKPWRT
save-while-active (アクティブ中保存) チェックポイント処理中に、 ストリーム・ファイルを読み取り機能および書き込み機能と共有できるかをどうか示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
ALWSAV
オブジェクトを保管できるかどうかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
ASP
オブジェクトが格納されている補助記憶域プール。 この属性は表示のみが可能です。
AUDIT
オブジェクトと関連した監査値。 この属性は表示のみが可能です。
AUTH_GROUP
オブジェクトの 1 次グループのユーザー・プロファイル名。 この属性は表示のみが可能です。
AUTH_LIST_NAME
オブジェクトを保護するために使用される権限リストの名前。 この属性は表示のみが可能です。
AUTH_OWNER
オブジェクトの所有者のユーザー・プロファイル名。 この属性は表示のみが可能です。
AUTH_USERS
オブジェクトを使用する許可があるユーザー・プロファイルのリスト。 この属性は表示のみが可能です。
CCSID
オブジェクトのコード化文字セット ID (CCSID)。 この属性は表示または設定が可能です。
CHANGE_TIME
オブジェクトのデータまたは属性の最終変更日時。 この属性は表示のみが可能です。
CHECKED_OUT
オブジェクトがチェックアウトされるかどうかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
CHECKED_OUT_USER
オブジェクトをチェックアウトするユーザー・プロファイル。 この属性は表示のみが可能です。
CHECKED_OUT_TIME
オブジェクトがチェックアウトされた日付および時刻。 この属性は表示のみが可能です。
CODEPAGE
オブジェクトのコード化文字セット ID (CCSID) から派生するコード・ページ。 この属性は表示または設定が可能です。
CREATE_TIME
オブジェクトが作成された日付および時刻。 この属性は表示のみが可能です。
CRTOBJAUD
ディレクトリーに関連した作成オブジェクト監査値。監査値は、ディレクトリーで作成されるすべてのオブジェクトに指定されます。 この属性は表示または設定が可能です。
CRTOBJSCAN
出口プログラムがいずれかの統合ファイル・システム・スキャン関連の出口点に登録されるときに、 ディレクトリーで作成されるオブジェクトがスキャンされるかどうかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
DATA_SIZE
オブジェクト内のデータのサイズのバイト数 (32 ビット数で表示)。 この属性は表示のみが可能です。
DATA_SIZE_64
オブジェクト内のデータのサイズのバイト数 (64 ビット数で表示)。 この属性は表示のみが可能です。
DIR_FORMAT
ディレクトリー・オブジェクトのフォーマットの標識。 この属性は表示のみが可能です。
DISK_STG_OPT
オブジェクトのためにシステムによって補助記憶域がどのように割り振られるかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
EXTENDED_ATTR_SIZE
オブジェクトの拡張属性用に使用されるバイト数。 この属性は表示のみが可能です。
FILE_FORMAT
ストリーム・ファイルのフォーマット。 この属性は表示のみが可能です。
FILE_ID
オブジェクトが、"root" (/)、QOpenSys、 またはユーザー定義のファイル・システムのうち、 どれに格納されているかを示すオブジェクトのファイル ID。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_APPLY_CHANGES
トランザクションを完了するためにジャーナル処理済み変更の適用 (APYJRNCHG) コマンドを必要とする 部分的なトランザクションで、オブジェクトが復元されたかどうかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_ID
ジャーナルに関連するコマンドと API で使用可能なジャーナル ID。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_LIBRARY
オブジェクトがジャーナル処理されている場合、現在使用されているジャーナルを含むライブラリー。 オブジェクトがジャーナル処理されていない場合、最後に使用されたジャーナルを含むライブラリー。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_NAME
オブジェクトがジャーナル処理されている場合、現在使用されているジャーナルの名前。 オブジェクトがジャーナル処理されていない場合、最後に使用されたジャーナルの名前。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_OPTIONS
現行のジャーナル処理オプション。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_RCVR_ASP
ジャーナル・レシーバーを含むライブラリー用の ASP の名前。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_RCVR_LIBRARY
ジャーナル・レシーバーを含むライブラリーの名前。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_RCVR_NAME
ジャーナル処理済み変更の適用 (APYJRNCHG) が成功するために必要な最も古いジャーナル・レシーバーの名前。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_ROLLBACK_ENDED
トランザクションのロールバック要求が完了する前に、 オブジェクトがロールバックを終了したかどうかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_START_TIME
オブジェクトのジャーナル処理が最後に開始された日付と時刻。 この属性は表示のみが可能です。
JOURNAL_STATUS
オブジェクトが現在ジャーナル処理されているかどうかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
LOCAL_REMOTE
オブジェクトがローカル・システムにあるか、それともリモート・システムにあるかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
MAIN_STG_OPT
オブジェクトのためにシステムによって主記憶域がどのように割り振られ使用されるかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
MODIFY_TIME
オブジェクトのデータの最終変更日時。 この属性は表示のみが可能です。
MULT_SIGS
オブジェクトに複数の i5/OS™ ディジタル署名があるかどうかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
OBJTYPE
オブジェクトのタイプを記すテキスト・ストリング。 この属性は表示のみが可能です。
PC_ARCHIVE
前回ファイルを調べた後、オブジェクトに変更があったかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
PC_HIDDEN
オブジェクトが隠されているかどうかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
PC_READ_ONLY
オブジェクトが読み取り専用であるかどうかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
PC_SYSTEM
オブジェクトがシステム・オブジェクトであるかどうかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
RSTDRNMUNL
ディレクトリー内のオブジェクトに対して名前変更およびリンク解除が制限されているかどうかを示す標識。 オブジェクトをこの属性が設定されているディレクトリー内にリンクすることができますが、 適切な権限がない場合、そこから名前変更およびリンク解除することはできません。 この属性は表示または設定が可能です。
SCAN
出口プログラムがいずれかの統合ファイル・システム・スキャン関連の出口点に登録されるときに、 オブジェクトがスキャンされるかどうかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
SCAN_BINARY
オブジェクトが、以前にスキャンされたときに、バイナリー・モードでスキャンされているかどうかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
SCAN_CCSID1
オブジェクトがテキスト・モードでスキャンされている場合に、 以前にスキャンされたときに使用された最初の CCSID。 この属性は表示のみが可能です。
SCAN_CCSID2
オブジェクトがテキスト・モードでスキャンされている場合に、 以前にスキャンされたときに使用された 2 番目の CCSID。 この属性は表示のみが可能です。
SCAN_SIGS_DIFF
オブジェクト用のスキャンの署名が全体的なスキャンの署名と異なるかどうかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
SCAN_STATUS
オブジェクトのスキャン状況。 この属性は表示のみが可能です。
SGID
実行時に有効グループ ID が設定されているかどうかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
SIGNED
オブジェクトに i5/OS ディジタル署名があるかどうかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
STG_FREE
データがオフラインで移動するかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
SUID
実行時に有効ユーザー ID が設定されているかどうかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
SYSTEM_ARCHIVE
オブジェクトに変更点があって、保管が必要かどうかを示す標識。 この属性は表示または設定が可能です。
SYSTEM_USE
オブジェクトがシステムに特殊な方法で使用されるかどうかを示す標識。 この属性はストリーム・ファイルのみで有効です。 この属性は表示のみが可能です。
SYS_SIGNED
i5/OS ディジタル署名がシステムが信頼するソースからのものかどうかを示す標識。 この属性は表示のみが可能です。
UDFS_DEFAULT_FORMAT
ユーザー定義のファイル・システムで作成されたストリーム・ファイルのデフォルトのファイル・フォーマット。 この属性は表示のみが可能です。
USAGE_DAYS_USED
オブジェクトが使用された日数。 この属性は表示のみが可能です。
USAGE_LAST_USED_TIME
オブジェクトが最後に使用された日付および時刻。 この属性は表示のみが可能です。
USAGE_RESET_TIME
オブジェクトの使用日数カウントがゼロにリセットされた日付および時刻。 この属性は表示のみが可能です。

環境変数

attr は、次の環境変数の影響を受けます。

LANG
LC_ で始まる変数を使って明示的に設定されていないロケール・カテゴリー用のデフォルト値を提供します。
LC_TIME
日付および時刻属性の出力フォーマットを定義します。

終了状況

  • 0 正常終了。
  • >0 不成功の場合。

  1. ファイルのすべての属性を表示します。
    attr script.sh
  2. ファイルの OBJTYPE および PC_READ_ONLY 属性を表示します。
    attr script.sh OBJTYPE PC_READ_ONLY
  3. 再入力可能なフォーマットでファイルの DATA_SIZE_64 属性を表示します。
    attr -p script.sh DATA_SIZE_64
  4. ファイルに PC_HIDDEN 属性を設定します。
    attr script.sh PC_HIDDEN=1