画面コピー開始 (STRCPYSCN)

画面コピー開始(STRCPYSCN)コマンドを使用すると,別の表示装置の画面をユーザー自身の表示装置にコピーして何が起こっているかを監視し,問題の診断を行うことができます。

STRCPYSCNコマンドを使用して,広幅表示機能を持つ複写元装置から通常幅表示の出力装置に表示画面を複写した場合は,コマンドは受け入れられますが,広幅表示イメージは表示されず,表示画面が表示されないことを示す通知メッセージがターゲット・ワークステーションに送られます。

STRCPYSCNを使用して,図形DBCS文字をサポートする複写元装置から表示画面を複写した場合は,コマンドは受け入れられ,文字情報は表示されますが,図形DBCS文字は単一バイトとして表示されます。メッセージは送られません。

出力装置が要求している装置ではない場合には,出力装置はサインオンすることができません。出力装置がサインオンすると,装置がコピーのためには使用可能でないことを示すメッセージが要求側に送られます。表示画面の複写が始まった後に複写元装置がサインオフすると,その機能は自動的に終了します。

注: 表示画面コピー機能は宛先装置で終了することができます。

制約事項:

パラメーター

キーワード 記述 選択項目 ノーツ
SRCDEV ソース装置 名前, *REQUESTER 必須, 定位置 1
OUTDEV 出力装置 名前, *REQUESTER, *NONE 必須, 定位置 2
JOBQ ジョブ待ち行列 修飾オブジェクト名 オプショナル
修飾子 1: ジョブ待ち行列 名前, QCTL
修飾子 2: ライブラリー 名前, *LIBL, *CURLIB
OUTFILE 出力を受け取るファイル 単一値: *NONE
その他の値: 修飾オブジェクト名
オプショナル
修飾子 1: 出力を受け取るファイル 名前
修飾子 2: ライブラリー 名前, *LIBL, *CURLIB
OUTMBR 出力メンバー・オプション 要素リスト オプショナル
要素 1: 出力を受け取るメンバー 名前, *FIRST
要素 2: レコードの置き換えまたは追加 *REPLACE, *ADD

ソース装置 (SRCDEV)

その画面イメージをコピーしたい,その複写元として使用する表示装置を指定します。

これは必須パラメーターです。

*REQUESTER
このコマンドを入力した表示装置から画面をコピーするように指定します。
名前
その画面がコピーされる,その表示装置(このコマンドを出した表示装置以外)の名前を指定します。

出力装置 (OUTDEV)

コピー処理の出力装置を指定します。

これは必須パラメーターです。

*REQUESTER
このコマンドを出したワークステーションに画面をコピーすることを指定します。*REQUESTERがソース装置 (SRCDEV)パラメーターに指定された場合は,ここに,それを指定することはできません。
*NONE
コピーされた画面を表示装置に表示しないことを指定します。*NONEをここに指定した場合は,出力を受け取るファイル (OUTFILE)パラメーターに値を指定しなければなりません。
名前
コピーされる画面を表示する表示装置(このコマンドを出した表示装置以外)の名前を指定します。

ジョブ待ち行列 (JOBQ)

要求元装置がターゲット装置でない時に,ターゲット装置にソース装置からの画面を表示するジョブの投入に使用するジョブ待ち行列を指定します。出力装置 (OUTDEV)パラメーターに*REQUESTERを指定した時には,省略時の値としてターゲット表示装置用の値が使用されて,ジョブ投入が不要になるので,このパラメーターは無視されます。

修飾子1: ジョブ待ち行列

QCTL
ジョブ待ち行列QCTLが使用されることになります。
名前
コピーされた画面を処理するジョブを投入するジョブ待ち行列の名前を指定します。

修飾子2: ライブラリー

*LIBL
最初に一致するものが見つかるまで,現行スレッドのライブラリー・リスト内のすべてのライブラリーが検索されます。
*CURLIB
ジョブ待ち行列を見つけるために,ジョブの現行ライブラリーが使用されます。ライブラリー・リストに現行ライブラリー項目がない場合には,QGPLが使用されます。
名前
ジョブ待ち行列が入っているライブラリーの名前を指定してください。

出力を受け取るファイル (OUTFILE)

コマンドの出力が送られるデータベース・ファイルを指定します。ファイルが存在しない場合には,このコマンドによって,指定されたライブラリーにデータベース・ファイルが作成されます。ファイルが作成される場合には,ファイルの共通権限は,ファイルが作成されるライブラリーに指定された作成権限と同じものになります。ライブラリーの作成権限を表示するには,ライブラリー記述表示(DSPLIBD)コマンドを使用してください。

修飾子1: 出力を受け取るファイル

名前
コマンド出力が送られる先のデータベース・ファイルの名前を指定してください。

修飾子2: ライブラリー

*LIBL
ファイルを見つけるために,ライブラリー・リストが使用されます。ファイルが見つからない場合には,現行ライブラリーにファイルが作成されます。現行ライブラリーが存在していない場合には,ファイルはQGPLライブラリーに作成されます。
*CURLIB
ファイルを見つけるためにスレッドの現行ライブラリーが使用されます。スレッドの現行ライブラリーとして指定されているライブラリーがない場合,QGPLライブラリーが使用されます。
名前
検索するライブラリーの名前を指定してください。

注: 新しいファイルを作成する場合には,様式名QSCCPY1を持つシステム・ライブラリーQSYS中のシステム・ファイルQASCCPYをモデルとして使用します。

出力メンバー・オプション (OUTMBR)

コマンドの出力を受け取るデータベース・ファイル・メンバーの名前を指定します。

要素1: 出力を受け取るメンバー

*FIRST
ファイル中の最初のメンバーが出力を受け取ります。OUTMBR(*FIRST)が指定されていて,メンバーが存在していない場合には,システムが出力を受け取るファイル (OUTFILE)パラメーターに指定されたファイルの名前を使用してメンバーを作成します。メンバーが既に存在している場合,その既存メンバーの終わりに新規レコードを追加するのか,あるいはそのメンバーをクリアして新規レコードを追加するのかを選択できます。
名前
出力を受け取るファイル・メンバーの名前を指定してください。存在していない場合には,システムが作成します。

要素2: レコードの置き換えまたは追加

*REPLACE
システムは,既存のメンバーを消去し,新しいレコードを追加します。
*ADD
システムは,既存のレコードの終わりに新しいレコードを追加します。

STRCPYSCN   SRCDEV(WS2)  OUTDEV(*REQUESTER)

このコマンドは,ワークステーションWS2のユーザーに照会メッセージを送信します。メッセージは,表示装置が別の表示装置にコピーされようとしていることを示します。そうなることをその画面のユーザーが望まない場合は,取り消し(C)応答により操作は開始されなくなります。操作の開始を許可するには,ユーザーがメッセージに対して実行(G)応答で応答してください。

エラー・メッセージ

*ESCAPE メッセージ

CPF2207
ライブラリー&3のタイプ*&2のオブジェクト&1の使用を認可されていない。
CPF7AF4
ライブラリーQTEMPはOUTFILEキーワードの場合には正しくない。
CPF7AF5
取り出し装置と受け取り装置の間に互換性がない。
CPF7AF6
装置&1が使用できません。
CPF7AF7
装置名&1が正しくない。
CPF9845
ファイル&1のオープン中にエラーが起こった。
CPF9860
出力ファイルの処理中にエラーが起こった。

*NOTIFY メッセージ

CPI7AF9
画面イメージは表示されない。