Backup, Recovery, and Media Services (BRMS)

IBM® Backup, Recovery, and Media Services (BRMS) は、バックアップを管理するために統制のとれたアプローチを実施するのに役立ち、脱落または損傷データを検索する規則正しい方法を備えています。

BRMS は、System i® 製品で、保管および復元操作を計画し管理するための IBM の戦略ソリューションです。 BRMS ベース・プロダクトは、完全に自動化された、単一システム、バックアップ、回復、および媒体管理戦略を実施するためにほとんどの System i ユーザーが必要とするすべての機能を備えています。 BRMS を使用すると、Lotus® サーバーのオンライン・バックアップを含む重要かつ複雑な保管操作を、ほとんど管理できます。 BRMS は、また、最大 32 台の磁気テープ装置を使用して、ライブラリーまたは単一オブジェクトの並列保管操作をサポートし、これによって、複数装置の使用による保管ウィンドウを短縮できます。 また、災害または障害の際も、システムを完全に回復することも、保管媒体から単一オブジェクトまたはライブラリーを復元できます。 さらに、BRMS は、バックアップ・ルーチンに関連した日次メインテナンス活動の一部を実行できます。

BRMS は、これらのバックアップおよび回復機能に加えて、媒体、共有磁気テープ装置、自動化テープ・ライブラリー、仮想磁気テープ装置、光ディスク装置、および IBM Tivoli® Storage Manager サーバーを、数に制限なく、サポートし管理できます。 BRMS を使用すると、すべての媒体を、作成段階から有効期限切れに至るまで追跡することができます。 どのボリュームにどの項目があるかといった追跡を行う必要もなければ、誤ってアクティブなデータを上書きしてしまわないかという心配をする必要もありません。

業務のニーズが変わり、拡大するにつれて、追加のオプションを購入しインストールして、BRMS のベース・プロダクトに機能を追加できます。 BRMS プロダクトのネットワーク機能は、ローカル TCP/IP または拡張対等通信ネットワーク (APPN) (あるいはその両方) を使用して、1 つのネットワーク内で複数の BRMS システムを集中管理します。 BRMS ネットワーク・システムは、BRMS ネットワーク・グループ内で管理される媒体に関連したインベントリーおよびポリシーを共用します。 さらに、ユーザーは、ネットワーク内の任意のシステムの保管ヒストリーを、単一システムから表示できます。 さらに、ネットワーキング機能は、ネットワーク内の 1 つのシステムを使用して、ネットワーク内の別のシステムの媒体を複写することにより、媒体の複写を単純化します。 BRMS ネットワーク内のシステムは、他の System i プラットフォームであっても、個々の i5/OS® 区画であってもかまいません。

BRMS プロダクトの拡張機能を使用すると、Hierarchical Storage Manager (HSM) が、HSM の動的検索および自動化ディスク・プール・データ・マイグレーションを使用して、アーカイブを行えるようになります。 並列保管操作は、BRMS 拡張機能と連動して、単一オブジェクトのパラレル・アーカイブおよびパラレル動的検索の実行を可能にします。 大規模データベース・ファイルを、パラレルに動的検索できる機能は、 検索プロセスのウィンドウを削減するのに役立ちます。 BRMS 拡張機能は、使用頻度、非アクティブ限度、オブジェクト・サイズ、または、ディスク・プールしきい値に基づいた、データベース・ファイル、ストリーム・ファイル、および文書のアーカイブ機能を可能にします。

BRMS には、従来の文字ベース・インターフェース、および System i Navigator・クライアント、および IBM Systems Director Navigator for i5/OS Web コンソールへのプラグインとして使用できるグラフィカル・ユーザー・インターフェースの両方があります。 これらのインターフェースは、一緒に使用できます。一部のタスクには文字ベース・インターフェースを使用し、別のタスクには BRMS グラフィカル・インターフェースを使用して、両方のインターフェースを使用することも、1 つのインターフェースのみを使用することもできます。 ただし、これらの BRMS インターフェースの間には違いがあり、その違いに注意する必要があります。 詳細については、BRMS インターフェースの相違点と、このトピック集の関連情報のセクションを参照してください。

注: このトピック集では、System i Navigator・クライアントにおける BRMS 機能の処理方法について説明します。 IBM Systems Director Navigator for i5/OS Web コンソールにおける BRMS の処理方法については、オンライン・ヘルプを参照できます。
重要: BRMS は、バックアップ、回復、および媒体管理の方針に置き換わるものではありません。 これは、ユーザーが戦略を実施するために使用するツールです。 BRMS またはその他のプロダクトを使用してバックアップ処理を開始する前に、 バックアップおよび回復方針の計画を立ててください。