経験報告

System i(TM) IPL 時間の短縮化

この報告書では i5/OS システムを始動するまでにかかる時間を制御する方法について説明します。 i5/OS システムの初期プログラムロード (IPL) には、大きく分けて 3 つの段階があります。 第 1 段階はハードウェアの電源投入、第 2 段階は LIC の初期化、 そして第 3 段階はオペレーティング・システムの始動です。 この報告書では、システムの構成方法と使用方法に応じて異なるオペレーティング・システム IPL のパフォーマンス面に焦点を置いています。

正常 IPL は、システム電源遮断 (PWRDWNSYS) コマンドによるシステムの停止後、 異常終了したジョブが無い場合に行われます。i5/OS では、それ以外の IPL はすべて異常です。 異常 IPL は追加リカバリーと検査が必要であるため、より多くの時間を要します。 異常 IPL の間に、メッセージ CPI091D (以前の異常終了。理由コードは &1 ) がヒストリー・ログに送信されます。 このメッセージはシステムが異常終了した理由を示します。 システム電源遮断コマンドが利用できない場合、オプション 「7=遅延パワーオフ (Delayed power off) 」 をパネルまたはサービス・ツールから使用します。 「8=即時パワーオフ (Immediate power off)」や「3=IPL 再始動 (IPL restart)」は、 極端に時間がかかる異常 IPL を起動する可能性があるため、使用しないようにします。

次の領域は IPL のパフォーマンスに影響があります。

ジョブ
クリーンアップ・ジョブおよびスプール・ファイル。ジョブの開始とランタイム環境の準備。

ファイル・システム
データベース・ファイル、ジャーナル、およびディレクトリーのリカバリー。 ファイル・システムの取り付け。ASP および独立 ASP。

構成
ユーザー・プロファイルとライブラリーのリカバリー。デバイスの変更。IPL 属性の設定。

以下は IPL 時間を短縮するための提案です。 これらの提案には、実行時のパフォーマンスに効果があるものや、システムの操作を容易にするものがあります。

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PDF 版
(Web のみ)

作成者
Mike Russell

公開日
2004 年 5 月

更新
2006 年 1 月