wol コマンド

目的

中断モードでネットワークに接続されている 1 つ以上のホストを、Magic Packet を送信してウェイクアップします。

構文

Magic Packet をサブネット上のブロードキャスト・アドレスに送信する場合は、 以下のようになります。

wol { [ -m MACAddress [ [ -h Host -s SubnetMask ] | -i Interface ] | -f File } [ -v ]

Magic Packet をマルチキャスト・アドレスに送信する場合は、以下のようになります。

wol { -m MACAddress -M MulticastAddress [ -p Port ] [ -i Interface ] | -f File} [ -v ]

説明

wol コマンドは、 中断モードでネットワークに接続されている 1 つ以上のホストを、 指定されたサブネット上のアドレスまたは複数のアドレスに Magic Packet を送信してウェイクアップします。

-h フラグも -s フラグも指定されない場合、wol マネージャーは Magic Packet を 以下のようにブロードキャストします。
  • インターフェース名 (-i Interface) を指定すると、 Magic Packet は指定したインターフェースからブロードキャストされます。
  • インターフェース名が指定されない場合、wol マネージャーは、 マシンにインストールされた各ネットワーク・インターフェースをループします。 インターフェースが作動していると、 マネージャーはそのインターフェースから Magic Packet をブロードキャストし、 マシンのインターフェース・リスト全体のインターフェースを同様に次から次へと移動します。

-f File で指定したファイルには、 ウェイクアップする必要のあるホストのリストを含めます。 このファイルは 1 つ以上の行で構成され、各行には次のフォーマットで情報を含めます。

MacAddress; Hostname/IPaddress; SubnetMask; Multicast; Port; Interface

例えば、次のようなファイルになります。
00:20:35:7a:7:89a;        9.41.86.19;      255.255.255.0  ; ; ;
00:04:ac:17:c0:9f ;        obiwan.aoot.austin.ibm.com;       255.255.255. 224; ; ;
00:07:be:4a:2:394; ; ; ; ; en0
00:06:38:6b:7e:8f ;         ; ; 234.5.6.7;   12345 ;
「#」文字で始まる行はコメントであり、無視されます。 各行にはトークンが 6 つ含まれ、それぞれが「;」文字で区切られます。 MAC アドレスは必須です。 その他のトークンはオプションですが、 使わないトークンについても「;」文字を使用する必要があります。

フラグ

項目 説明
-i Interface wol コマンドの実行に使用する、ホスト上のインターフェースを指定します。
-f File グループ・リストが含まれるファイルの名前を指定します。 これで指定したグループのホストをウェイクアップすることができます。
-h Host ウェイクアップするホストを、 ホスト名またはドット文字列表記 IPv4 アドレス (例えば 10.0.0.3) で指定します。
-m MACAddress ホストの 48 ビット MAC アドレスを、 16 進表記で指定します (例えば 00:20:35:7a:78:9a)。
-M MulticastAddress IPv4 マルチキャスト・アドレスを指定します。
-p Port マルチキャスト・マシンで使用するポートを指定します。
-s SubnetMask IPv4 サブネット・マスクをドット文字列表記で指定します (例えば 255.255.255.0)。
-v 詳細モードを指定します。

終了状況

項目 説明
0 コマンドは正常に完了しました。
>0 エラーが発生しました。

セキュリティー

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

位置

/usr/sbin/wol