stopsrc コマンド

目的

サブシステム、サブシステムのグループ、またはサブサーバーを停止します。

構文

サブシステムの停止

stopsrc [ -h Host] [ -f | -c] { -a | -g Group | -p SubsystemPID | -s Subsystem }

サブサーバーの停止

stopsrc [ -h Host] [ -f] -t Type [ -p SubsystemPID] [ -P SubserverPID | -o Object]

説明

stopsrc コマンドは、サブシステム、サブシステムのグループ、またはすべてのサブシステムを停止する要求を、システム・リソース・コントローラー (SRC) に送信します。 stopsrc コマンドは、サブサーバーを停止する要求のためにサブシステムに送られるサブシステム要求パケットをシステム・リソース・コントローラーに送信します。

-f (強制停止) フラグがないと、 通常の停止アクションと想定されます。 通常の停止は、すべてのアプリケーション・アクティビティーが終了した時点で、 サブシステムまたはサブサーバーがすべての現行処理を終了し、リソースを解放した後終了するように要求します。 新しい作業要求をサブシステムが受け入れないようにしてください。

強制停止は、サブシステムまたはサブサーバーがすべてのリソースを解放し、 迅速に終了することを要求しますが、アプリケーション・アクティビティーが終了している必要はありません。

取り消しアクションは、サブシステムのリソースが解放された後、猶予期間が過ぎてからサブシステムを停止します。 この猶予期間は、サブシステム・オブジェクト・クラスに指定されています。 取り消し停止は、サブシステムの停止にのみ使用され、 常に SIGTERM 信号としてサブシステムに送られます。 サブシステムは、この信号をキャッチし、サブシステムのクリーンアップ操作を実行して終了します。 サブシステムがサブシステム・オブジェクト・クラスで指定された待ち時間内で終了しない場合、 サブシステムが確実に停止するように SIGKILL 信号がサブシステムに送られます。

サブシステムが通信用にソケットまたはメッセージ・キューを使用している場合、パケットが作成され、 サブシステムに送られます。 サブシステムが通信用に信号を使用している場合には、 サブシステム・オブジェクト・クラスから適切な信号が送られます。

フラグ

項目 説明
-a すべてのサブシステムが停止するように指定します。
-c 停止要求が取り消された停止要求になるように指定します。 停止要求が取り消された場合、SIGTERM 信号がサブシステムに送られます。 サブシステム・オブジェクト・クラスに指定されている待ち時間が経過しても、サブシステムがまだ終了していないと、 サブシステムに SIGKILL 信号が送られます。
-f 強制停止要求を指定します。
-gGroup サブサーバーのグループが停止されるように指定します。 Group 名がサブシステム・オブジェクト・クラスに含まれていないと、このコマンドは正しく実行されません。
-hHost この停止アクションを要求する外部 Host コンピューターを指定します。 ローカル・ユーザーは "root" として実行中でなければなりません。リモート・システムは、リモート・システム・リソース・コントローラー要求を受け入れるように構成する必要があります。すなわち、srcmstr デーモン (/etc/inittab を参照) が -r フラグで始動され、/etc/hosts.equiv または .rhosts ファイルがリモート要求が行えるように構成される必要があります。
-o Object サブサーバーの Object 値が文字列としてサブシステムに渡されるように指定します。
-p SubsystemPID 停止するために、サブシステムの特定のインスタンス、 または停止サブサーバー要求が渡されるサブシステムの特定のインスタンスを指定します。
-P SubserverPID サブサーバー PID を文字列としてサブシステムに渡すことを指定します。
-s Subsystem 停止するサブシステムを指定します。 Subsystem パラメーターには、 実際のサブシステム名またはサブシステムの同義語名が使用できます。 stopsrc コマンドは、 サブシステムの現在アクティブ状態にあるインスタンスをすべて停止します。 Subsystem 名がサブシステム・オブジェクト・クラスに含まれていないと、このコマンドは正しく実行されません。
-t Type サブサーバーが停止されるように指定します。 指定された Type がサブサーバー・オブジェクト・クラスに含まれていないと、stopsrc コマンドは正常に実行されません。

セキュリティー

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー 」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

  1. 外部ホスト上のサブシステムを強制的に停止するには、以下のように入力します。
    stopsrc  -h zork  -s srctest  -f
    これにより、zork マシン上の srctest サブシステムのすべてのインスタンスが強制的に停止します。
  2. サブシステム・グループの停止を取り消すには、以下のように入力します。
    stopsrc  -g tcpip  -c
    これにより、tcpip グループ内のすべてのサブシステムの停止が取り消されます。
  3. サブサーバーを停止するには、以下のように入力します。
    stopsrc  -t tester  -p 1234
    これにより、1234 のサブシステム PID を持つ srctest サブシステムに属する tester サブサーバーが停止します。
  4. すべてのサブシステムを停止するには、以下のように入力します。
    stopsrc  -a
    これにより、ローカル・マシン上のすべてのアクティブ状態にあるサブシステムが停止します。

ファイル

項目 説明
/etc/objrepos/SRCsubsys SRC サブシステム構成オブジェクト・クラスを指定します。
/etc/objrepos/SRCsubsvr SRC サブサーバー構成オブジェクト・クラスを指定します。
/etc/services インターネット・サービスに使われるソケットとプロトコルを定義します。
/dev/SRC AF_UNIX ソケット・ファイルを指定します。
/dev/.SRC-unix 一時ソケット・ファイルの位置を指定します。