rmsensor コマンド

目的

センサーまたはマイクロセンサーを Resource Monitoring and Control (RMC) サブシステムから除去します。

構文

rmsensor [ -m ] [-a | -n host1[,host2…] | -N { node_file | "-" } ] [-h] [-v-V] sensor_name1 [sensor_name2…]

説明

rmsensor コマンドは RMC サブシステムの IBM®.Sensor リソース・クラスから 1 つ以上のセンサーを除去したり、IBM.MicroSensor リソース・クラスから 1 つ以上のマイクロセンサーを除去したりします。マイクロセンサーの除去には -m フラグを使用します。

センサーまたはマイクロセンサーをモニターしようとしている場合、モニター処理は停止されることになりますが、モニター処理用に定義されている、イベント応答のリソース・マネージャー (ERRM) リソースは除去されません。ERRM リソースを除去するには、このセンサーまたはマイクロセンサーで使用していたモニター中のリソースに対して、コマンド rmconditionrmresponse、または rmcondresp を使用します。

rmsensor コマンドは、どのノードでも実行されます。 ドメイン内のすべてのノードで rmsensor を実行したい場合は、-a フラグを使用します。 ドメイン内の一部のノードで rmsensor を実行したい場合は、 -n フラグを使用します。 -n フラグを使用して複数のノード名を指定する代わりに、-N node_file フラグを使用して、ノード名がファイル内にあることを指示することができます。標準入力からノード名を読み取るには、-N "-" を使用します。

システムにクラスター・システム・マネージメント (CSM) がインストールされている場合は、ノード名の値として CSM 定義のノード・グループを使用して、複数のノードを参照できます。 CSM ノード・グループの処理と CSM nodegrp コマンドの使用については、「CSM: Administration Guide」および「CSM: Command and Technical Reference」を参照してください。

フラグ

-a
ドメイン内のすべてのノード上の、指定された名前と一致するセンサーを除去します。 クラスターの有効範囲は、CT_MANAGEMENT_SCOPE 環境変数によって決まります。 CT_MANAGEMENT_SCOPE が設定されていない場合、コマンドにとって有効な有効範囲になるまで、最初に管理ドメイン有効範囲 (存在する場合) を選択し、次にピア・ドメイン有効範囲 (存在する場合) を選択し、次にローカル有効範囲を選択します。 コマンドは、最初に見つかった有効な有効範囲に対して、1 回実行されます。 例えば、管理ドメインとピア・ドメインの両方が存在する場合に CT_MANAGEMENT_SCOPE を設定しない rmsensor -a を実行すると、それは管理ドメインで実行されます。 この場合、ピア・ドメインで実行するには CT_MANAGEMENT_SCOPE を 2 に設定します。
-m
除去するリソースがマイクロセンサー・リソースであることを指定します。
-h
コマンドの使用ステートメント (使用法) を標準出力に書き込みます。
-n host1[,host2…]
センサーを除去するノードを指定します。デフォルトでは、 センサーはローカル・ノードから除去されます。 このフラグは、管理ドメインまたはピア・ドメインでのみ使用します。
-N {node_file | "-"}
センサーの削除対象となるノードをリストしているファイルまたは標準入力を指定します。このフラグの使用が適切なのは、クラスター・システム・マネージメント (CSM) またはピア・ドメイン・クラスターの中だけです。
-v │ -V
コマンドの詳細メッセージを標準出力に書き込みます。

パラメーター

sensor_name1 [sensor_name2…]
除去する、1 つまたは複数のセンサーの名前を指定します。

セキュリティー

このコマンドを使用してセンサーを除去するには、IBM.Sensor リソース・クラスに対する書き込み権限が必要です。このコマンドを使用してマイクロセンサーを除去するには、IBM.MicroSensor リソース・クラスに対する書き込み権限が必要です。権限は、相手のシステムのアクセス制御リスト (ACL) ファイルに指定します。 ACL ファイルおよびその変更方法について詳しくは、「 RSCT: Administration Guide」を参照してください。

終了状況

0
コマンドが正常に実行されました。
1
フラグとパラメーターの間違った組み合わせが入力されました。
6
センサー・リソースが見つかりませんでした。
n
RMC サブシステムから戻される可能性のあるその他のエラーに基づくものです。

環境変数

CT_CONTACT
CT_CONTACT 環境変数をホスト名または IP アドレスに設定すると、 コマンドは指定されたホストの RMC (Resource Monitoring and Control) デーモンにアクセスします。 この環境変数を設定しないと、コマンドは、 そのコマンドが実行されているローカル・システムの RMC デーモンにアクセスします。 コマンドにより表示または変更されるリソースまたはリソース・クラスは、 接続が確立されたシステム上で探されます。
CT_IP_AUTHENT
CT_IP_AUTHENT 環境変数が存在する場合、RMC デーモンは、IP ベース・ネットワーク認証を使用して、CT_CONTACT 環境変数が設定されている IP アドレスで指定されたシステム上の RMC デーモンにアクセスします。 CT_IP_AUTHENT は、CT_CONTACT が IP アドレスに設定されている場合にのみ意味を持ちます。ドメイン・ネーム・システム (DNS) サービスには依存しません。
CT_MANAGEMENT_SCOPE
RMC デーモンがリソースおよびリソース・クラスをモニターし、制御するためのセッションに使用する管理有効範囲を指定します。 この管理有効範囲は、リソースおよびリソース・クラスをモニターおよび制御できる候補ターゲット・ノードのセットを決定します。
有効な値は以下のとおりです。
0
local 有効範囲を指定します。
1
local 有効範囲を指定します。
2
peer domain (ピア・ドメイン) 有効範囲を指定します。
3
management domain (管理ドメイン) 有効範囲を指定します。
この環境変数を設定しない と、local 有効範囲が使用されます。

実装上の固有な条件

このコマンドは、AIX® 用 rsct.core ファイルセットの一部です。

  1. sensor1 というセンサーを除去するには、次のように入力します。
    rmsensor sensor1
  2. /u/joe/common_nodes ファイルにリストされているノードから sensor1 というセンサーをノードから除去するには、次のように入力します。
    rmsensor -N /u/joe/common_nodes sensor1
    この /u/joe/common_nodes には、以下のものが含まれます。
    # common node file
    #
    node1.myhost.com    main node
    node2.myhost.com    backup node
  3. IBM.usensor1 というマイクロセンサーを除去するには、次のように入力します。
    rmsensor -m IBM.usensor1

位置

/opt/rsct/bin/rmsensor