psrasc コマンド
目的
集中 RAS データを収集します。
構文
psrasc type [ -d ] [ -n number ] -o outputFile logSpace/logStream
説明
psrasc コマンドは、PowerHA® pureScale® ログ・ストリーム上に集められた信頼性・可用性・保守性 (RAS) データ・ログ・レコードを抽出し、RAS データ AIX® フォーマットでファイルを作成します。 PowerHA pureScale サービス名は CentralizedLogService です。 このサービス名のバインディング情報は、psrasc コマンドを使用する前にセットアップする必要があります。
RAS データ型
指定された型が syslog の場合は、ログ・レコードには、メッセージ・イニシエーター・ホスト名を含むシステム・ログ・メッセージが含まれます。 生成されたファイルのフォーマットは、システム・ログ宛先ファイルに類似しています。指定された型が errlog の場合は、ログ・レコードにはエラー・ログ・エントリーが含まれます。 生成されたファイルは、あとで errpt コマンドによって活用できるエラー・ログ・ファイルです。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
タイプ | ログ・レコードに含まれる RAS データの型を指定します。このパラメーターは、最初に指定する必要があります。サポートされる RAS データ型は、syslog と errlog です。 この型に応じて、出力ファイルのフォーマットが決まります。 |
-d | 収集されたログ・レコードが削除されることを指定します。 |
-n number | 収集するログ・レコードの数を指定します。最も古いログ・レコードが収集されます。このパラメーターを指定しない場合は、すべてのログ・レコードが収集されます。 |
-o outputFile | 出力ファイルの相対パス名または絶対パス名を指定します。その名前のファイルが既に存在する場合は上書きされます。 |
log_space/log_stream | システム・ログ・メッセージの収集元のログ・ストリームのフルネームを指定します。フルネームは、/ (スラッシュ) で区切られた親ログ・スペース名とログ・ストリーム名で構成されます。 |
終了状況
このコマンドは、以下の終了値を戻します。
項目 | 説明 |
---|---|
0 |
正常終了。 |
> 0 |
エラーが発生しました。 |
例
- CentralizedRAS/Syslog という名前のログ・ストリームのログ・レコードを収集して、CentralizedLogService サービス名で識別される
PowerHA pureScale サーバー上の syslog.out ファイルに入れるには、次のように入力します。
psrasc syslog -o syslog.out CentralizedRAS/Syslog
- CentralizedRAS/Syslog という名前のログ・ストリームの最も古い 100 個のログ・レコードを収集して、CentralizedLogService サービス名で識別される
PowerHA pureScale サーバー上の /var/adm/ras/cluster_syslog ファイルに入れ、さらにそれらのログ・レコードを削除するには、次のように入力します。
psrasc syslog -d -n 100 -o /var/adm/ras/cluster_syslog CentralizedRAS/Syslog
- CentralizedRAS/Errlog という名前のログ・ストリームのログ・レコードを収集して、CentralizedLogService サービス名で識別される PowerHA pureScale サーバー上の centralizedRAS_errlog ファイルに入れるには、次のように入力します。
psrasc errlog -o centralizedRAS_errlog CentralizedRAS/Errlog
- CentralizedRAS/Errlog という名前のログ・ストリームの最も古い 100 個のログ・レコードを収集して、centralizedRAS_error サービスで識別される
PowerHA pureScale サーバー上の /var/adm/ras/cluster_errlog エラー・ログ・ファイルに入れ、さらにそれらのログ・レコードを削除するには、次のように入力します。
psrasc errlog -d -n 100 -o /var/adm/ras/cluster_errlog CentralizedRAS/Errlog