prtacct コマンド
目的
tacct フォーマットのファイルをフォーマットし、表示します。
構文
/usr/sbin/acct/prtacct [ -X ] [ -W ] [ -f Fields ] [ -v ] File [ "Heading" ]
説明
prtacct コマンドは、合計アカウンティング・ファイルをフォーマットして表示します。これらのファイルは tacct フォーマットです。このコマンドを入力すると、接続時間、処理時間、ディスク使用状況、およびプリンター使用状況に関する日次レポートなどの任意の tacct ファイルを表示できます。Heading パラメーターでレポートのタイトルを指定するには、見出しテキストを " " (引用符) で囲みます。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-f Fields | acctmerg コマンドのフィールド選択メカニズムを使用して、表示するフィールドを選択します。 |
-v | 浮動小数点に対してより正確な表記が使用されるように、詳細出力を作成します。 |
-W | 最初の 8 文字に切り捨てることをせずに、各ユーザー名の使用可能なすべての文字を処理します。 このフラグを使用すると、prtacct コマンドが、tacctx 構造で読み取ることを想定します。これにより、このコマンドは同じ列順序で出力しますが、長いユーザー名での列の位置のずれを許容するようになります。 -W フラグと -X フラグを一緒に使用すると、-X が優先されます。 |
-X | 最初の 8 文字に切り捨てることをせずに、各ユーザー名の使用可能なすべての文字を処理します。 このフラグを使用すると、prtacct コマンドが、tacctx 構造で読み取ることを想定し、ユーザー名を最後の列に出力します。-W フラグと -X フラグを一緒に使用すると、-X が優先されます。 |
セキュリティー
アクセス制御: このコマンドは、adm グループのメンバーのみに実行 (x) アクセス権限を与えます。
例
接続時間のアカウンティング用に合計アカウンティング・ファイルから選択したレコードをフォーマットして表示するには、最初に prtacct コマンドの実行対象となるファイルを作成しなければなりません。この例では、acctcon1 コマンドおよび acctcon2 コマンドを使用して、tacct ファイルを作成します。以下のように入力します。
tail /var/adm/wtmp > wtmp.sav
acctcon1 -t < wtmp.sav | sort +1n +2 | acctcon2 > tacct
接続時間アカウンティング・データを処理するためにこのファイルをあらかじめ作成しておくと、そのファイルをあらためて作成し直す必要はありません。
次に、-f フラグを指定した prtacct コマンドを使用して、表示したい合計アカウンティング・ファイルのデータのフィールドを表示します。見出し用のテキストは、引用符で囲むことができます。ログイン名、基本接続時間、および非基本接続時間のレコードを表示し、Connect-time Accounting という見出しを付けるには、以下のように入力します。
prtacct -f 2,11,12 tacct "Connect-time Accounting"
このコマンドを入力すると、処理時間、ディスク使用状況、およびプリンター使用状況に関する日次レポートなどのほかの合計アカウンティング・ファイルをフォーマットして表示することもできます。
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
/usr/sbin/acct | アカウンティング・コマンドへのパス。 |
/var/adm/pacct | プロセスのアカウンティング用の現行ファイル。 |
/var/adm/pacct* | pacct ファイルが大きくなり過ぎた場合に使用されます。 |