preprpnode コマンド

目的

ピア・ドメインに定義するノードを準備します。

構文

preprpnode [-k] [-h] [-TV] node_name1 [node_name2 ... ]

preprpnode -f-F { file_name"–" } [-k] [-h] [-TV]

説明

preprpnode コマンドは、コマンドを実行するノードにセキュリティーを準備し、ピア・ドメインに定義できるようにします。 これにより、ピア・ドメインの操作をこのノードで実行できるようにするものであり、mkrpdomain または addrpnode コマンドを使用してピア・ドメインに参加するには、その前にこのコマンドを実行しておく必要があります。

ノードに mkrpdomain コマンドを実行する前に、新しいピア・ドメインに定義されるそれぞれのノードごとに preprpnode コマンドを実行する必要があり、この時、パラメーターとして mkrpdomain コマンドを実行するノードの名前を使用します。 これにより、新しいそれぞれのノードにピア・ドメイン構成を作成するために必要な権限が mkrpdomain ノードに与えられ、追加のセキュリティーがセットアップされます。

ノードに addrpnode コマンドを実行する前に、 追加するそれぞれのノードごとに preprpnode コマンドを実行する必要があり、 この時、すべてのオンライン・ノードの名前をパラメーターとして指定します。 これによりオンライン・ノードは、新しいノードに必要な操作を実行する権限が与えられます。

preprpnode コマンドは以下の機能を実行します。
  1. コマンドに指定されたノード名の公開鍵をトラステッド・ホスト・リストに追加することにより、これらのノード名にトラストを確立します。
  2. Resource Monitoring and Control (RMC) アクセス制御リスト (ACL) ファイルを変更し、 このノード上のピア・ドメイン・リソースを、 ピア・ドメイン内の他のノードからアクセスできるようにします。 これにより、ノードでピア・ドメイン操作を行うことが可能になります。 これらのアクセス変更を有効にするため、RMC サブシステムがリフレッシュされます。
  3. RMC リモート接続を使用可能にします。

ピア・ドメインに定義されるノードが既に管理ドメイン内にある場合は、 公開鍵を交換する必要はありません。 -k フラグを使用してこのステップを省略できます。

フラグ

-f | -F { file_name | "-" }
file_name からノード名のリストを読み取ります。 ファイルの 1 行ごとに 1 つのノード名が走査されます。 # 記号は、その行の残りの部分 (# が 1 桁目にある場合はその行の全体) がコメントであることを示します。

-f "-" または -F "-" を使用し、入力ファイルとして STDIN を指定します。

-k
コマンドが公開鍵を交換すべきでないことを指定します。
-h
コマンドの使用ステートメント (使用法) を標準出力に書き込みます。
-T
コマンドのトレース・メッセージを標準エラーに書き込みます。これはソフトウェア・サービス担当者のみが使用します。
-V
コマンドの詳細メッセージを標準出力に書き込みます。

パラメーター

node_name1 [node_name2 ... ]
そこからのピア・ドメイン・コマンドを受け付けることができるノードを指定します。 通常、これはピア・ドメインを形成する時に mkrpdomain コマンドを実行するノードの名前です。ピア・ドメインに 追加する時に、これは現在ピア・ドメイン内でオンラインになっているノードのリストです。 ノード名は、IP アドレスまたは DNS ホストのロングまたはショート・バージョンの名前です。 ノード名は IP アドレスに解決できるものでなければなりません。

セキュリティー

preprpnode コマンドのユーザーは、 アクセス制御リスト (ACL) ファイルに書き込み許可が必要です。 許可は ACL ファイルに指定します。 ACL ファイルおよびその変更方法について詳しくは、「 RSCT: Administration Guide」を参照してください。

終了状況

0
コマンドが正常に実行されました。
1
RMC でエラーが起こりました。
2
コマンド・ライン・インターフェース・スクリプトでエラーが起こりました。
3
コマンド・ラインに入力したフラグが誤りです。
4
コマンド・ラインに入力したパラメーターが誤りです。
5
誤ったコマンド・ライン入力により、エラーが起こりました。

制約事項

このコマンドは、ピア・ドメインに定義されているノードで実行する必要があります。

実装上の固有な条件

このコマンドは、AIX® 用 Reliable Scalable Cluster Technology (RSCT) ファイルセットの一部です。

標準入力

-f "-" または -F "-" フラグが指定されているときは、このコマンドで 1 つ以上のノード名が 標準入力から読み取られます。

標準出力

-h フラグが指定されている場合は、このコマンドの使用状況の説明文が標準出力に書き込まれます。 詳細メッセージはすべて、標準出力に書き込まれます。

標準エラー

トレース・メッセージはすべて、標準エラーに書き込まれます。

  1. mkrpdomainnodeA から実行するとします。 nodeBnodeCnodeD を新しいピア・ドメインの ApplDomain に定義するための準備として、 次のコマンドを nodeBnodeCnodeD で実行します。
    preprpnode nodeA
  2. nodeAnodeBApplDomain でオンラインになっているとします。 nodeC を既存のドメインに追加する準備をするため、次のコマンドを nodeC で実行します。
    preprpnode nodeA nodeB
    あるいは代わりの方法として、 以下の内容を持つファイル (名前は onlineNodes) を作成します。
    nodeA 
    nodeB
    それから、次のコマンドを nodeC で実行します。
    preprpnode -f onlineNodes

位置

/opt/rsct/bin/preprpnode

ファイル

アクセス制御リスト (ACL) ファイル /var/ct/cfg/ctrmc.acls が変更されます。このファイルがない場合は、作成されます。