piomsg コマンド

目的

プリンター・バックエンド・メッセージをユーザーに送信します。

構文

piomsg [  -u UserList ] [  -c MsgCatalog -s MsgSet ]  -n MsgNumber ] [  -a MsgArg ] ... [ MsgText ]

説明

piomsg コマンドは、メッセージ・カタログからプリンター・バックエンド・メッセージを取り出すか、指定したメッセージ・テキストを 1 人または複数のユーザーに送信するかのいずれかを行います。 piomsg コマンドは、印刷ジョブを実行すると動作します。通常 piomsg コマンドは、プリンターのコロン・ファイルで使用して、piobe コマンドを指定して印刷ジョブを処理している間に、印刷ジョブを実行依頼しているユーザーにメッセージを送信します。

-c-s、または -n フラグを指定すると、piomsg コマンドはメッセージ・カタログからメッセージを取り出します。 このコマンドは、NLSPATH 環境変数で指定したディレクトリーでメッセージを検索します。 NLSPATH 環境変数にディレクトリー・パスが入っていない場合、piomsg コマンドは、デフォルトのディレクトリー /usr/lib/lpd/pio/etc を検索します。 /usr/lib/lpd/pio/etc ディレクトリー内にメッセージがない場合、そのコマンドは、MessageText 変数で指定したテキストを提供します。 -c-s、または -n フラグを指定しなければ、piomsg コマンドは、MessageText 変数の値 (ある場合) を戻します。

各メッセージは、%s または %n$s printf サブルーチン変換の仕様について解析されます。メッセージ文字列を指定すると、メッセージがユーザーに送信される前に printf 変換の仕様が提供されたメッセージ文字列に置き換えられます。 piomsg コマンドは、改行 /n または水平タブ /t など、メッセージに組み込まれているエスケープ・シーケンスを処理します。

フラグ

項目 説明
-a MsgArg メッセージ引数文字列を指定します。MsgArg 変数の値は、%s または %n$s printf サブルーチンの変換の仕様が入っていると、メッセージに置換します。-a フラグを最高 10 個まで指定して、複数の引数を指定できます。変換の仕様の解析中にエラーが発生すると、元のメッセージが送信されます。
-c MsgCatalog 取り出すメッセージが入っているメッセージ・カタログを指定します。 -c フラグは、-n フラグとともに指定しなければなりません。
-n MsgNumber メッセージ番号を指定します。-n フラグは、-c フラグとともに指定しなければなりません。
-s MsgSet オプションのメッセージ・セットを指定します。MsgSet 変数のデフォルト値は 1 です。-s フラグは、-c-n フラグの両方とともに指定しなければなりません。
-u UserList メッセージを受け取るユーザーのリストを指定します。UserList 変数のユーザー名とノード名は、コンマで区切ります。ユーザー・リストにノード名を入れるには、@ 文字に続けてノード名またはアドレスを指定します。 -u フラグを省略した場合、メッセージは印刷ジョブを開始したユーザーに戻ります。

  1. メッセージ・カタログ piobe.cat から メッセージ・セット番号 1 内のメッセージ番号 100 を取り出して、 そのメッセージを印刷サーバーと同じノード上のユーザー joe と ノード foobar 上のユーザー tom に送信するには、 以下のように入力します。
    piomsg -u joe,tom@foobar -c piobe.cat -n 100
  2. メッセージ引数文字列が付いているメッセージを、 印刷ジョブを実行依頼しているユーザーに送信するには、以下のように入力します。
    piomsg -a "/usr/bin/troff" "The specified filter %s is not found¥n"
  3. xyz.cat からセット番号 2 にあるメッセージ番号 5 を取り出し、障害が発生した場合には、ダミー・メッセージを使用して、プリンターにメッセージを送信するには、以下のように入力します。
    piomsg -cxyz.cat -s2 -n5 "xyz.cat is not installed.¥n"

    注: piomsg コマンドが NLSPATH 環境変数またはデフォルトのディレクトリーとともに指定されたカタログからメッセージを取り出すことができないときは、ユーザーに提供されたメッセージ・テキストを送信します。

ファイル

項目 説明
/usr/lib/lpd/pio/etc/piomsg piomsg コマンドが入っています。