pick コマンド
目的
メッセージを内容によって選択し、その順序の作成および変更を行います。
構文
pick [ +Folder ] [ Messages ] [ -datefield Field ] [ -not ] [ -lbrace ] [ -after Date ] [ -before Date ] [ -cc "Pattern" ] [ -date "Pattern" ] [ -from "Pattern" ] [ -search "Pattern" ] [ -to"Pattern"] [ —Component "Pattern" ] [ -rbrace ] [ -and ] [ -or ] [ -sequence Name [ -zero | -nozero ] [ -public | -nopublic ] [ -list | -nolist ]
説明
pick コマンドは、特定の文字パターンまたは特定の日付のメッセージを選択します。 -and、-or、-not、 -lbrace、および -rbrace フラグを使用して、メッセージ選択の複合条件を組み立てます。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-after Date | Date 変数によって指定された日付より後の日付のついたメッセージを選択します。
Date 変数には、以下の指定を使用します。
pick コマンドは、曜日を過去の日と見なします。 例えば、monday は、その当日、または次週の月曜日ではなく、直前の月曜日を意味します。 -Days 引数を使用して、経過した日数を指定することもできます。 例えば、-31 は、31 日前を意味します。SystemDate 引数の場合、システムに定義した有効なフォーマットを指定できます。 |
-and | 2 つのメッセージ選択フラグの間の論理 AND を形成します。例えば、pick -after Sunday -and -from mark のようにします。-and フラグは、-or フラグより優先順位が高く、-not フラグよりも優先順位が低くなります。-lbrace および -rbrace フラグを使用して、この優先順位の指定を上書きできます。 |
-before Date | 指定した日付より前の日付を持つメッセージを選択します。 Date の指定方法は、-after フラグを参照してください。 |
-cc "Pattern" | cc: フィールドの "Pattern" 変数で指定した文字列を含むメッセージを選択します。 |
-date "Pattern" | Date: フィールドの "Pattern" 変数で指定した文字列を含むメッセージを選択します。 |
-datefield Field | -after および -before フラグを指定したときに、構文解析される日付フィールドを指定します。 デフォルトでは、pick コマンドは Date: フィールドを使用します。 |
+Folder | 選択したいメッセージを含むフォルダーを識別します。デフォルトでは、システムは現行フォルダーを使用します。 |
-from "Pattern" | From: フィールドの "Pattern" 変数で指定した文字列を含むメッセージを選択します。 |
-help | コマンド構文、使用可能なスイッチ (トグル)、およびバージョン情報をリストします。
注: MH の場合は、このフラグ名を省略することはできません。 |
-lbrace | -and、-or、および -not 演算をグループ化します。 -lbrace と -rbrace フラグの間の演算は、1 つの演算として実行されます。 -lbrace および -rbrace フラグをネストすることができます。 |
-list | 選択したメッセージ番号のリストを標準出力に送信します。これによ
り、pick コマンドを使用して、メッセージ番号を生成して別のコマンドに対する入力として使用できます。
例えば、火曜日より後に送信された現行フォルダーのメッセージをすべてスキャンするには、以下のように入力します。
シーケンスを指定しない場合、デフォルトは、-list フラグです。 |
Messages | 検索するメッセージを指定します。複数のメッセージ、メッセージの範囲、または単一メッセージを指定できます。次のものを使用してメッセージを指定します。
|
-nolist | pick コマンドが選択したメッセージ番号のリストを生成しないようにします。 シーケンスが指定されていない場合、デフォルトは、-nolist フラグです。 |
-nopublic | シーケンスの使用に制限を与えます。-nopublic フラグは、シーケンスのメッセージではなく、シーケンスそのものを制限します。 フォルダーが別のユーザーからの書き込みを保護されている場合、このオプションが、デフォルトです。 |
-not | 2 つのメッセージ選択フラグの論理 NOT 演算を形成します。例えば、pick -not -from george などです。この構造体は、メッセージ選択フラグによって選択されたのではないメッセージすべてを実行します。 -not フラグは、-and フラグより優先順位が高く、-and フラグは、-or フラグより優先順位が高くなります。 -lbrace および -rbrace フラグを使用して、この優先順位の指定を上書きできます。 |
-nozero | 選択したメッセージを指定したシーケンスに追加します。 |
-or | 2 つのメッセージ選択フラグの論理 OR 演算を形成します。例えば、pick -from amy -or -from mark などです。-not フラグは、-and フラグより優先順位が高く、-and フラグは、-or フラグより優先順位が高くなります。 -lbrace および -rbrace フラグを使用して、この優先順位の指定を上書きできます。 |
-public | 別のユーザーがシーケンスにアクセスできるようにします。-public フラグは、保護されたメッセージではなく、シーケンスそのものを使用できるようにします。 フォルダーが別のユーザーによる書き込みから保護されていない場合、このオプションがデフォルトです。 |
-rbrace | -and、-or、および -not 演算をグループ化します。 -lbrace と -rbrace フラグの間の演算は、1 つの演算として実行されます。 -lbrace および -rbrace フラグをネストすることができます。 |
-search "Pattern" | メッセージの任意の位置にある "Pattern" 変数で指定した文字列を含むメッセージを選択します。 |
-sequence Name | Name 変数で指定したシーケンスで pick コマンドを指定して、選択したメッセージを格納します。 |
-to "Pattern" | To: フィールドの "Pattern" 変数で指定した文字列を含むメッセージを選択します。 |
-zero | 指定したシーケンスをクリアしてから、選択したメッセージをシーケンスに入れます。このフラグがデフォルトです。 |
—Component "Pattern" | Component 変数で指定したヘッダー・フィールドの "Pattern" 変数で指定した文字列を含むメッセージを選択します。例えば、pick -reply-to amy などです。 |
プロファイル・エントリー
次のプロファイル・エントリーは、UserMHDirectory/.mh_profile ファイルの一部です。
項目 | 説明 |
---|---|
Current-Folder: | デフォルトの現行フォルダーを設定します。 |
Path: | ユーザーの MH ディレクトリーを指定します。 |
セキュリティー
RBAC ユーザーおよび Trusted AIX® ユーザーへの注意: このコマンドは特権操作を実行できます。特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権について詳しくは、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。
例
- ユーザーの jones から現行フォルダーのメッセージ番号リストを取得するには、以下のように入力します。pick -from jonesシステムは次のようなメッセージで応答します。
12 15 19
- この 30 日以内に受信した schedule フォルダーのメッセージ番号リストを表示するには、以下のように入力します。
システムは次のようなメッセージで応答します。
5 8 21 30
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
$HOME/.mh_profile | ユーザーの MH プロファイルが入っています。 |
/usr/bin/pick | pick コマンドが入っています。 |