mkrole コマンド

目的

新規ロールを作成します。

構文

mkrole [-R load_module] Attribute=Value [ Attribute=Value ... ] Name

説明

mkrole コマンドは、新規ロールを作成します。 Name パラメーターは固有のロール名でなければなりません。 ロール名にキーワード ALL または default を使用できません。

このコマンドは、System Management Interface Tool (SMIT) smit mkrole 高速パスを使用して実行することができます。

システムがロール・データベースの複数のドメインを使用するように構成される場合は、新しいロールは、/etc/nscontrol.conf ファイルのロール・スタンザの secorder 属性によって指定された最初のドメイン内に作成されます。 特定のドメイン内にロールを作成する場合は、-R フラグを使用します。

すべてのロールには、セキュリティー決定に使用される固有のロール ID がなければなりません。ロールの作成時に id 属性が指定されない場合は、mkrole コマンドは自動的に固有の ID をロールに割り当てます。

システムが拡張 (RBAC) モードで作動している場合は、ロール・データベースで作成されるロールは、各ユーザーに直ちに割り当てることはできますが、データベースが setkst コマンドを使用してカーネル・セキュリティー・テーブルに送信されるまで、セキュリティーに関する考慮事項には使用されません。

フラグ

項目 説明
-R load_module ロールの作成に使用するロード可能なモジュールを指定します。

パラメーター

項目 説明
Attribute=Value ロール属性を初期化します。 有効な属性と値については chrole コマンドのセクションを参照してください。
Names 固有のロール名文字列を指定します。

ロール名の作成に関する制限

ユーザーが指定する Name パラメーターは、固有のものである必要があり、最大 63 個の 1 バイト印刷可能文字を指定できます。矛盾が生じないようにするために、ロール名には POSIX 移植可能ファイル名文字セットのみを使用してください。 キーワード ALL または default をロール名に使用することはできません。 また、ロール名の文字列には次の文字を使用しないでください。
  • : (コロン)
  • " (引用符)
  • # (ポンド記号)
  • , (コンマ)
  • = (等号)
  • ¥ (円記号)
  • / (スラッシュ)
  • ? (疑問符)
  • ' (単一引用符)
  • ` (逆引用符)
制約事項: Name パラメーターには、スペース、タブ、または改行文字を含めることはできません。

セキュリティー

mkrole コマンドは特権コマンドです。 コマンドを正常に実行するには、以下の権限をもつロールを引き受ける必要があります。
項目 説明
aix.security.role.create コマンドを実行する場合に必要です。
RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

アクセスされるファイル:

モード ファイル
rw /etc/security/roles
r /etc/security/user.roles

監査イベント:

イベント 情報
ROLE_Create ロール

  1. ManageRoles ロールを作成し、コマンドにロール ID を自動的に生成させるには、次のコマンドを使用します。
    mkrole authorizations=aix.security.role ManageRoles
  2. LDAP 内の ManageRoles ロールを作成するには、次のコマンドを使用します。
    mkrole -R LDAP authorizations=aix.security.role manageRoles

ファイル

項目 説明
/etc/security/roles ロールの属性が入っています。
/etc/security/user.roles ユーザーのロール属性が入っています。