mkinstallp コマンド

目的

ソフトウェア・パッケージを installp フォーマットで作成します。

構文

mkinstallp [ -d BaseDirectory ] [ -T TemplateFile ]

説明

mkinstallp コマンドにより、ユーザーはユーザー自身の AIX® 用ソフトウェア・パッケージを作成できます。mkinstallp コマンドで作成されたパッケージは、installp フォーマットで、installp コマンドを使ってインストールまたは除去できます。

mkinstallp コマンドによってパッケージされるファイルは、 ルート・ビルド・ディレクトリーと相対的なファイルの位置が インストール後のファイルの宛先と同一であるようなディレクトリー構造であることが必要です。 例えば、/usr/bin/somecommandmkinstallp パッケージを使ってインストールされる場合、somecommand パラメーターは、mkinstallp コマンドが実行される際に buildroot/usr/bin ディレクトリー内になければなりません。

パッケージの内容が正しいディレクトリー構造に配置された後に、mkinstallp コマンドにより基本パッケージ・データを入力するようプロンプトが出されます。 このデータには、パッケージするファイルのパッケージ名、必要条件、説明その他が含まれます。 次に mkinstallp コマンドは、ユーザーからの応答を基にしたテンプレート・ファイルを生成します。 コマンド・ライン・プロンプトが出されないようにするために、 テンプレート・ファイルを直接ユーザーが作成および編集し、-T フラグを付けて mkinstallp コマンドに渡すことができます。

フラグ

項目 説明
-d BaseDirectory パッケージするファイルを含むルート・ビルド・ディレクトリーを指定します。指定しない場合は、現在の作業ディレクトリーが使用されます。
-T TemplateFile mkinstallp コマンドに渡されるテンプレート・ファイルの絶対パス名を指定します。指定しない場合は、mkinstallp コマンドはパッケージ情報を入力するようプロンプトを出し、ユーザー応答を基にした新規テンプレート・ファイルを作成します。
注: テンプレート・ファイルを保管するのに、BaseDirectory 内にある .info ディレクトリーは使用しないでください。mkinstallp コマンドを実行するときにテンプレート・ファイルが削除される場合があります。

以下の例では、ルート・ビルド・ディレクトリーとして /tmp/packages を使用して /usr/bin/foo ファイルをパッケージする方法を説明します。

最初に、コマンド・ラインで次のように入力してディレクトリー構造を作成します。
mkdir -p /tmp/packages/usr/bin
次に、以下のように入力して /usr/bin/foo ファイルを作成します。
touch /tmp/packages/usr/bin/foo
次に、以下のように入力して、mkinstallp コマンドを使用してパッケージを作成します。
mkinstallp -d /tmp/packages

これ以外の例については、/usr/lpp/bos/README.MKINSTALLP ファイルを参照してください。

ファイル

項目 説明
/usr/sbin/mkinstallp mkinstallp コマンドへのパスを指定します。