mkdir コマンド

目的

1 つ以上の新規ディレクトリーを作成します。

構文

mkdir [ -e] [ -m Mode ] [ -p ] Directory ...

説明

mkdir コマンドは、Directory パラメーターで指定された、1 つ以上のディレクトリーを作成します。 それぞれの新規ディレクトリーには、標準エントリー . (ドット) と .. (ドット・ドット) が入っています。 -m Mode フラグを指定すると、新しいディレクトリーに対する許可を指定することができます。 umask サブルーチンを使用すると、mkdir コマンドのデフォルト・モードを設定することができます。

新しいディレクトリーのオーナー ID およびグループ ID は、それぞれのプロセスの実効ユーザー ID および実効グループ ID に設定されます。 setgid ビット設定は親ディレクトリーから継承されます。 setgid ビットを変更するには、-m Mode フラグを指定するか、またはディレクトリーの作成後に chmod コマンドを発行します。

注: 新しいディレクトリーを作成するには、 親ディレクトリーにおける書き込み許可が必要です。

フラグ

項目 説明
-e 暗号化継承を使用してディレクトリーを作成します。
-m Mode 新しく作成するディレクトリーの許可ビットを Mode 変数で 指定した値に設定します。 Mode 変数は、 chmod コマンドの Mode パラメーターと同じ値 (記号または数値形式) を取ります。

-m フラグをシンボル形式で指定すると、op 文字 + (正符号) と - (負符号) は、想定される許可設定 a=rwx を基準にして解釈されます。 + はデフォルト・モードに許可を追加し、- はデフォルト・モードから許可を削除します。許可ビットとフォーマットについての詳細は、chmod コマンドのセクションを参照してください。

-p 失われた中間パス名ディレクトリーを作成します。-p フラグを指定しない場合、新しく作成されるディレクトリーのそれぞれの親ディレクトリーは既に存在していなければなりません。

中間ディレクトリーは、次の mkdir コマンドの自動呼び出しを通じて作成されます。

mkdir -p -m $(umask -S),u+wx $(dirname Directory) &&
mkdir [-m Mode] Directory

この場合、[-mMode] は、最初に mkdir コマンドを呼び出すときに指定したオプションを表します。

mkdir コマンドは、既存のディレクトリーを指定する Directory パラメーターを無視します。エラーは発行されません。

終了状況

このコマンドは以下の終了値を返します。

項目 説明
0 指定したすべてのディレクトリーが正常に作成されました。または、-p オプションが指定され、現時点では指定されたディレクトリーはすべて存在しています。
>0 エラーが発生しました。

セキュリティー

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

  1. 現在の作業ディレクトリーで、 Test という名前の新しいディレクトリーを作成するには、次のように入力します。
    mkdir Test
    Test ディレクトリーは、デフォルトの許可付きで作成されます。
  2. 以前に作成された /home/demo/sub1 ディレクトリーで、 Test という名前の新しいディレクトリーを rwxr-xr-x の許可付きで作成するには、次のように入力します。
    mkdir -m 755 /home/demo/sub1/Test
  3. /home/demo/sub2 ディレクトリーで、 Test という名前の新しいディレクトリーをデフォルトの許可付きで作成するには、次のように入力します。
    mkdir -p /home/demo/sub2/Test
    -p フラグは、 /home/home/demo /home/demo/sub2 ディレクトリーがまだ存在していなければ、それらを作成します。

ファイル

項目 説明
/usr/bin/mkdir mkdir コマンドが入っています。