lvupdateInit コマンド

目的

AIX® Live Update 操作中にサロゲート区画を始動するために使用される /etc/inittab ファイルに追加されるエントリーのリストを管理します。

構文

サロゲート区画の /etc/inittab ファイルにエントリーを追加するには、次の構文を使用します。
lvupdateInit -a [-i Identifier] { [ Identifier ] : [ RunLevel ] : [ Action ] : [ Command ] }
サロゲート区画の /etc/inittab ファイルに追加されるエントリーをリストするには、次の構文を使用します。
lvupdateInit -l
サロゲート区画の /etc/inittab ファイルに追加されるエントリーをリストから削除するには、次の構文を使用します。
lvupdateInit -r -i Identifier

説明

Live Update 操作では、サロゲート区画を始動するためにカスタマイズされたルート・ボリューム・グループ (rootvg) が作成され、Live Update 操作のために準備されます。サロゲート区画は、始動されると、カスタマイズされた /etc/inittab ファイル内のコマンド、および /etc/rc.tcpip などの他のスクリプトを実行します。/etc/inittab ファイルは、モビリティー・フェーズ中に元の区画から移動されたサービスを除外するようにカスタマイズされています。

元の区画で実行されている一部のサービスは、チェックポイントをとらないことを選択して、元の区画での実行を続行する可能性があります。そのような場合は、このコマンドを使用して、そのサービスをサロゲート区画の /etc/inittab ファイルに追加して、Live Update 操作時に再開されるようにすることができます。/etc/liveupdate/lvup_inittab ファイルには、カスタマイズされた /etc/inittab ファイルに追加されるコマンド・エントリーのリストが入っています。

パラメーター

項目 説明
Identifier 14 文字のパラメーターで、オブジェクトを固有に識別します。Identifier は独自のものでなければなりません。Identifier が固有でないと、コマンドは正常終了されません。
RunLevel 20 文字のパラメーターで、Identifier パラメーターを処理できる実行レベルを定義します。init コマンドによって開始される各プロセスを、そのプロセスを開始できる 1 つ以上の実行レベルに割り当てることができます。
Action ユーザーが指定した Command パラメーターをどのように処理するかを init コマンドに知らせる 20 文字のパラメーターです。init コマンドによって認識される有効なアクションのリストについては、mkitab コマンドを参照してください。
Command 実行されるシェル・コマンドを指定する 1024 文字のフィールド。
重要: システム・ファイルが破壊しないようにするために、Command パラメーターで stdinstdout、および stderr ファイルをリダイレクトで指定するか、あるいはコマンド・ラインで実行するプログラムによってそれらのファイルを明示的にオープンする必要があります。

フラグ

項目 説明
-a /etc/liveupdate/lvup_inittab ファイルにエントリーを追加します。
-i Identifier 新しいエントリーの ID を指定します。
-r Identifier /etc/liveupdate/lvup_inittab ファイルからエントリーを削除します。
-l /etc/liveupdate/lvup_inittab ファイル内のエントリーをリストします。

  1. サロゲート区画で Live Update 操作を開始するために使用される /etc/inittab ファイルにエントリーを追加するには、次のコマンドを入力します。
    # lvupdateInit -a -i myserver  myserver:2:once:/opt/myapp/start_my_server
  2. サロゲート区画の /etc/inittab ファイルからエントリーを削除するには、次のコマンドを入力します。
    # lvupdateInit -r -i myserver
  3. サロゲート区画の /etc/inittab ファイルに取り込まれるエントリーをリストするには、次のコマンドを入力します。
    # lvupdateInit -l