lsvsd コマンド

目的

構成済み仮想共用ディスクおよびその特性を表示します。

構文

lsvsd [-l | -s[ vsd_name…]] | [-i]

説明

lsvsd コマンドは、 このコマンドが実行されているノード上で現在構成されている仮想共用ディスクに関する情報を表示します。仮想共用ディスクのリストがフラグに続く場合は、 仮想共用ディスクに関する情報が表示されます。引数またはフラグを持たない lsvsd は、現在ノード上に構成されているすべての仮想共用ディスクの 名前をリストします。

lsvsd コマンドは、 仮想共用ディスクの構成と使用率の両方の情報を表示します。

System Management Interface Tool (SMIT) を使用して、lsvsd コマンドを実行することができます。SMIT を使用するには、次のように入力します。

smit vsd_mgmt

そして、「Show All Managed Virtual Shared Disk Characteristics (管理対象仮想共用ディスク特性をすべて表示)」 オプションを選択します。

フラグ

-l
仮想共用ディスクの名前、マイナー番号、状態、現行のサーバー・ノード番号、 および (サーバーでのみ) 論理ボリュームのメジャーおよびマイナー番号 をリストします。(このフラグは、list の中にあるような小文字の l です。)
状態フィールドには、 次のいずれかの値を指定できます。
  • STP Stopped
  • SUS Suspended
  • ACT Active
これらの値の前にアスタリスク (*) が付いている場合は、 仮想共用ディスクがこのノードから分離されていることを示します。

このフラグには、-s フラグとの互換性はありません。

仮想共用ディスクの server_list がリストされます。

-s
仮想共用ディスクに関する使用率統計をリストします。これには、ローカル論理読み取りおよび書き込み操作の数、 リモート論理読み取りおよび書き込み操作の数、クライアント論理読み取りおよび書き込み操作の数、 物理的読み取りおよび書き込みの数、および読み取りおよび書き込みされた 512 バイト・ブロックの数がリストされます。読み取りおよび書き込みされたブロック数は、累積数です。 したがって、その測定の前に ctlvsd -V を実行してこのカウントをリセットします。

ローカル論理演算がローカル・ノードで実行されるプロセスによって作成された要求であるのに対して、 リモート論理演算はリモート・ノード上で実行されるプロセスによって作成されたものです。 クライアント演算 は、 ローカルでは満足させられないローカル論理要求であり、 リモート・ノードに送信される必要があります。物理 演算は、 基礎となるディスク装置に受け渡される必要があるサーバー演算です。

このフラグには、-l フラグとの互換性はありません。

-i
現在仮想共用ディスク・ドライバーが使用している「ノードから IP アドレスへの」 マップをリストします。

パラメーター

vsd_name
仮想共用ディスクを指定します。このパラメーターは、-l フラグおよび -s フラグと一緒に使用される時のみ有効です。

セキュリティー

このコマンドを実行するには、AIX® bin グループ内にいる必要があります。

制限

このコマンドは、ピア・ドメインでオンラインのノードから実行する必要があります。 ピア・ドメインをオンラインにするには、startrpdomain コマンドを使用します。 既存のピア・ドメイン内で特定のノードをオンラインにするには、startrpnode コマンドを使用します。RSCT ピア・ドメインの作成と管理の詳細については、「RSCT Administration Guide」を参照してください。

  1. システム内の仮想共用ディスクをすべてリストするには、次のように入力します。
    lsvsd
    システムは次のようなメッセージを表示します。
    vsd00
     
    vsd01
     
    .
    .
    .
  2. 仮想共用ディスクおよびその特性をリストするには、次のように入力します。
    lsvsd -l
    システムは、次のようなメッセージを表示します。
    minor  state  server  lv_major  lv_minor  vsd_name  size (MB)
    83     STP      -1        0        0      vsdn08v3    20
    84     STP      -1        0        0      vsdn08v4    16
  3. 仮想共用ディスクに関する統計をリストし、ヘッダーをカラム出力結果の前に置くには、 次のように入力します。
    lsvsd -s
    システムは次のようなメッセージを表示します。
    lc-rd lc-wt rm-rd rm-wt c-rd c-wt  p-rd  p-wt   br   bw  vsd_name
       84    84  2858   169    0    0   348   253  164  184  vsd.vsd1
        0     0     0     0    0    0     0     0    0    0  vsd.rl01
        0     0     0     0    0    0     0     0    0    0  vsd.rl02

次のテーブルでは、-l オプションおよび -s オプションの表示に使用されるヘッダーの名前を詳細に説明します。

ヘッダー
意味
minor
仮想共用ディスクのマイナー番号
state
この仮想共用ディスクの状態: アクティブ、停止、中断
サーバー
この仮想共用ディスクの 1 次ノード
lv major
論理ボリュームのメジャー番号
lv minor
論理ボリュームのマイナー番号
vsd_name
この仮想共用ディスクの名前
lc-rd
ローカル論理読み取り
lc-wt
ローカル論理書き込み
rm-rd
リモート論理読み取り
rm-wt
リモート論理書き込み
c-rd
クライアント論理読み取り
c-wt
クライアント論理書き込み
p-rd
物理読み取り
p-wt
物理書き込み
br
ブロック読み取り
bw
ブロック書き込み

Location

/opt/rsct/vsd/bin/lsvsd