lssrc コマンド

目的

サブシステム、サブシステムのグループ、またはサブサーバーの状況を取得します。

構文

すべての状況を取得する

lssrc [ -h Host ] -a

グループの状況を取得する

lssrc [ -h Host ] -g GroupName

サブシステムの状況を取得する

lssrc [ -h Host ] [ -l ] -s Subsystem

状況を PID 別に取得する

lssrc [ -h Host ] [ -l ] -p SubsystemPID

サブサーバーの状況を取得する

lssrc [ -h Host ] [ -l ] -t Type [ -p SubsystemPID ] [ -o Object ] [ -P SubserverPID ]

サブシステムの状況を SMIT フォーマットで取得する

lssrc -S [ -s Subsystem | -d ]

サブサーバーの状況を SMIT フォーマットで取得する

lssrc -T [ -t Type ]

通知を SMIT フォーマットで取得する

lssrc -N [ -n NotifyName ]

説明

lssrc コマンドは、要求をシステム・リソース・コントローラーに送って、 サブシステム、サブシステムのグループ、またはすべてのサブシステムに関する状況を取得します。 また、lssrc コマンドは、サブシステム要求パケットをデーモンに送って、 サブサーバーの状況またはサブシステムの長時間状況をサブシステムに送信させます。

サブサーバーの簡略状況と長時間状況のどちらを要求するかを選択することができます。 -l フラグを指定しないと、 状況要求は簡略状況と見なされます。 サブシステム、サブシステムのグループ、またはすべてのサブシステムの簡略状況は、 システム・リソース・コントローラーにより処理されます。

サブシステムについて -l フラグを指定すると、 状況要求がサブシステムに送られ、サブシステムが状況を戻します。 -l フラグは、 通信メソッドとしてシグナルを使用しないサブシステムについてのみサポートされます。 サブサーバーの簡略状況と長時間状況のどちらの場合でも、サブシステムは状況要求パケットを受信し、その要求に対する状況を戻します。

lssrc コマンドの出力が、特定のデーモンについて 2 つのエントリーを示すことがしばしばあります。 1 つのインスタンスは活動状態で、もう 1 つのインスタンスは作動不能です。 これは、サブシステムを停止しないで、(mkssys コマンドまたは chssys コマンドを使用して) サブシステムを変更したときに起こります。 サブシステムをいったん停止して再び開始するまで、オリジナル・サブシステムは活動状態で、 変更されたインスタンスは作動不能のままになります。

フラグ

項目 説明
-a すべての定義済みサブシステムの現在の状況をリストします。
-d デフォルトのレコードを出力するように指定します。
-g GroupName 状況を入手するサブシステムのグループを指定します。GroupName 変数がサブシステム・オブジェクト・クラスに含まれていないと、 このコマンドは失敗します。
-hHost この状況アクションが要求される外部ホストを指定します。 ローカル・ユーザーは、"root" として実行中でなければなりません。リモート・システムは、リモート・システム・リソース・コントローラー要求を受け入れるように構成しておく必要があります。つまり、 srcmstr デーモン (/etc/inittab を参照) を -r フラグで開始し、かつ、リモート要求を許可するよう /etc/hosts.equiv ファイルまたは .rhosts ファイルを構成しておく必要があります。
-l サブシステムが現在の状況を長形式で送信するように、要求します。 長い状況は状況の要求をサブシステムに送信することを必要とします。 状況を戻すのはサブシステムの責任です。
-n NotifyName 通知メソッドの名前を指定します。
-N オブジェクト・データ・マネージャー (ODM) レコードが通知オブジェクト・クラスに関して SMIT フォーマットで出力されるように指定します。
-o Object サブサーバー Object 変数を文字列としてサブシステムに渡すように指定します。
-p SubsystemPID 状況を表示したい SubsystemPID 変数の特定インスタンス、または、状況サブサーバー要求を表示したいサブシステムの特定のインスタンスを指定します。
-P SubserverPID SubserverPID 変数を文字列としてサブシステムに渡すように指定します。
-s Subsystem 状況を入手するサブシステムを指定します。 Subsystem 変数には、実際のサブシステム名またはサブシステムの同義語名が使えます。Subsystem 変数がサブシステム・オブジェクト・クラスに含まれていないと、 このコマンドは失敗します。
-S ODM レコードがサブシステム・オブジェクト・クラスに関して SMIT フォーマットで出力されるように指定します。
-t Type サブシステムがサブサーバーの現在の状況を送信するように要求します。サブサーバー Type 変数がサブサーバー・オブジェクト・クラスに含まれていないと、 このコマンドは失敗します。
-T ODM レコードがサブサーバー・オブジェクト・クラスに関して SMIT フォーマットで出力されるように指定します。

セキュリティー

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

終了状況

0
コマンドは正常に実行されました。
1
コマンドが失敗しました。

  1. ローカル・マシン上のすべてのサブシステムの状況を表示するには、次のように入力します。
    lssrc  -a
    これにより、ローカル・マシン上で認識されているすべてのサブシステムの状況が表示されます。
  2. 外部ホスト上のすべてのサブシステムの状況を表示するには、次のように入力します。
    lssrc  -h zork  -a
    これにより、zork マシン上で認識されているすべてのサブシステムの状況が表示されます。
  3. srctest サブシステムの状況を表示するには、次のように入力します。
    lssrc  -s srctest
    これにより、ローカル・マシン上の srctest サブシステムのすべてのインスタンスの状況が表示されます。
  4. PID を使用してサブシステムの状況を表示するには、次のように入力します。
    lssrc  -p 1234
    これにより、ローカル・マシン上で 1234 のサブシステム PID を持つサブシステムの状況が表示されます。
  5. tcpip サブシステム・グループの状況を取得するには、次のように入力します。
    lssrc  -g tcpip
    これにより、ローカル・マシン上の tcpip グループ内のサブシステムのすべてのインスタンスの状況が表示されます。
  6. tester サブサーバーの状況を表示するには、次のように入力します。
    lssrc  -t tester  -p 1234
    これにより、ローカル・マシン上で 1234 のサブシステム PID を持つ srctest サブシステムに属する tester サブサーバーの状況が表示されます。
  7. PID を使用してサブシステムの状況を表示するには、次のように入力します。
    lssrc  -l  -p 1234
    これにより、1234 の PID を持つサブシステムの長時間状況が表示されます。

ファイル

項目 説明
/etc/objrepos/SRCsubsys SRC サブシステム構成オブジェクト・クラスを指定します。
/etc/objrepos/SRCsubsvr SRC サブサーバー構成オブジェクト・クラスを指定します。
/etc/objrepos/SRCnotify SRC 通知構成オブジェクト・クラスを指定します。
/etc/services インターネット・サービスに使われるソケットとプロトコルを定義します。
/dev/SRC AF_UNIX ソケット・ファイルを指定します。
/dev/.SRC-unix 一時ソケット・ファイルの位置を指定します。