lphistory コマンド

目的

現行の Resource Monitoring and Control (RMC) セッション中に実行された最小優先 (LP) コマンドのヒストリー・リストを表示またはクリアします。

構文

  • 既に実行された特定の数のコマンドをリストするには、次のように入力します。
    • ローカル・ノードの場合:

      lphistory [ -u user_ID ] [ -m mapped_ID ] [ -C command_name ] [ -S command_path ] [ -B MMddhhmmyyyy ] [ -E MMddhhmmyyyy ] [ -L a | c | e | m | n | t | u | x ] [-h] [-TV] [num_records]

    • ドメイン内のすべてのノードの場合:

      lphistory -a [ -u user_ID ] [ -m mapped_ID ] [ -C command_name ] [ -S command_path ] [ -B MMddhhmmyyyy ] [ -E MMddhhmmyyyy ] [ -L a | c | e | m | n | t | u | x] [-h] [-TV] [num_records]

    • ドメイン内の一部のノードの場合:

      lphistory -n host1[,host2...] [ -u user_ID ] [ -m mapped_ID ] [ -C command_name ] [ -S command_path ] [ -B MMddhhmmyyyy ] [ -E MMddhhmmyyyy ] [ -L a | c | e | m | n | t | u | x ] [-h] [-TV] [num_records]

  • ヒストリー・リストをクリアするには、次のように入力します。
    • ローカル・ノードの場合:

      lphistory -c [ -u user_ID ] [ -m mapped_ID ] [ -C command_name ] [ -S command_path ] [ -B MMddhhmmyyyy ] [ -E MMddhhmmyyyy ] [-h] [-TV]

    • ドメイン内のすべてのノードの場合:

      lphistory -c -a [ -u user_ID ] [ -m mapped_ID ] [ -C command_name ] [ -S command_path ] [ -B MMddhhmmyyyy ] [ -E MMddhhmmyyyy ] [-h] [-TV]

    • ドメイン内の一部のノードの場合:

      lphistory -c -n host1[,host2...] [ -u user_ID ] [ -m mapped_ID ] [ -C command_name ] [ -S command_path ] [ -B MMddhhmmyyyy ] [ -E MMddhhmmyyyy ] [-h] [-TV]

説明

lphistory コマンドは、最小優先リソース・マネージャーによって実行された LP コマンドのヒストリーをリストします。コマンド・ヒストリーは、RSCT 監査ログ内にレコードとして保持されます。デフォルトでは、各監査ログ・レコードからのコマンド・ストリング (パス名 + 引数) のみがリストされます。-L フラグは、lphistory の出力形式を制御します。必要に応じて、特定のフィールドを表示するのにこの出力形式を使用してください。選択フラグ (-B-C-E-m-S、または -u) は、lsaudrec に渡された選択ストリングを制御します。

lphistory コマンドは、オプション・パラメーターを 1 つ取ります。これはリストするレコード数です。num_records のデフォルト値は 10 です。選択フラグが何も使用されない場合は、監査ログ内の最新のレコード数 (num_records によって指定されます) がリストされます。選択フラグが使用される場合は、1 つ以上の選択フラグから選択されたレコード数から最新のレコード数 (num_records によって指定されます) がリストされます。この選択プロセスは、-a フラグまたは -n フラグによって指定された各ノードで監査レコードに適用されます。-a-n も指定されない場合は、選択プロセスはローカル・ノードでの監査レコードに適用されます。

-B フラグおよび -E フラグは、タイム・スタンプを引数として取ります。タイム・スタンプは、MMddhhmmyyyy の形式で示します。ここで、MM は 2 桁の月 (01 から 12)、dd は 2 桁の日 (01 から 31)、hh は 2 桁の時間 (00 から 23)、mm は 2 桁の分 (00 から 59)、および yyyy は 4 桁の年です。

ID 関連の引数 (user_IDmapped_ID) およびコマンド名には、ワイルドカード文字 (%) を使用できます。% は、ストリングの先頭または末尾、あるいはストリング内の任意の位置に置くことができます。command_path を指定するときには、ワイルドカード文字は一切使用できません。

監査ログ・レコードは、-c フラグを使用して削除できます。選択フラグが何も指定されていない場合、最小優先リソース・マネージャーのすべての監査ログ・レコードが削除されます。選択フラグが選択されている場合は、1 つ以上の選択フラグによって選択されたレコードが削除されます。 -c フラグは、-L フラグまたは num_records パラメーターと共に使用することはできません。

フラグ

-a
ドメイン内のすべてのノードについて既に実行された LP コマンドを表示します。

CT_MANAGEMENT_SCOPE 環境変数は、クラスターの有効範囲を決定します。CT_MANAGEMENT_SCOPE が設定されていない場合は、まず管理ドメイン有効範囲が選択され (管理ドメインが存在する場合)、 次にピア・ドメイン有効範囲が選択され (ピア・ドメインが存在する場合)、その後でローカル有効範囲が選択されます。 このような選択は、コマンドに対して有効範囲が有効になるまで行われます。 最初に見つかった有効な有効範囲に対して、このコマンドが 1 回実行されます。 例えば、管理ドメインとピア・ドメインの両方が存在し、かつ CT_MANAGEMENT_SCOPE が設定されていない場合、 このコマンドは管理ドメインに適用されます。 このコマンドをピア・ドメインに適用したい場合は、CT_MANAGEMENT_SCOPE を 2 に設定してください。

このフラグを -n フラグと共に指定することはできません。

-B MMddhhmmyyyy
先頭のタイム・スタンプを MMddhhmmyyyy の形式で指定します。ここで、MM は 2 桁の月 (01 から 12)、dd は 2 桁の日 (01 から 31)、hh は 2 桁の時間 (00 から 23)、mm は 2 桁の分 (00 から 59)、および yyyy は 4 桁の年です。 タイムは MM を除いて右から左へと切り捨てることができます。 すべての数字が指定されていない場合、デフォルトで、年は現行の年に、分は 0 に、時間は 0 に、および日は 01 になります。少なくとも、月は指定する必要があります。このコマンドは、この時点の後で作成されたレコードのみをリストまたは削除します。
-c
LP コマンドのヒストリーをクリアします。このフラグを -n フラグの number_of_commands パラメーターと共に使用することはできません。
-C command_name
コマンド名を指定します。lphistory -C は、完全修飾パスを持たないコマンドの名前 (例えば、mkrsrc) である command_name を含むレコードのみをリストまたは削除します。command_name にはワイルドカード文字を使用できます。
-E MMddhhmmyyyy
終了のタイム・スタンプを MMddhhmmyyyy の形式で指定します。ここで、MM は 2 桁の月 (01 から 12)、dd は 2 桁の日 (01 から 31)、hh は 2 桁の時間 (00 から 23)、mm は 2 桁の分 (00 から 59)、および yyyy は 4 桁の年です。タイムは MM を除いて右から左へと切り捨てることができます。 すべての数字が指定されていない場合、デフォルトで、年は現行の年に、分は 0 に、時間は 0 に、および日は 01 になります。少なくとも、月は指定する必要があります。このコマンドは、この時点以前に作成されたレコードのみをリストまたは削除します。
-L a | c | e | m | n | t | u | x
デフォルトでは、各監査ログ・レコードからのコマンド・ストリング (パス名 + 引数) のみがリストされます。このフラグが指定され、引数が以下の文字のうち 1 つ以上である場合、フラグ引数の文字と同じ順序でフィールドが表示されます。
a
監査ログからのすべてのフィールドを次の順序で表示します。tumnxc (-L a と指定することは、-L tumnxc と指定することと同じです)
c
コマンド・ストリング (デフォルト) を表示します
e
標準エラー出力を表示します
m
マップされた ID を表示します
n
コマンドが実行されたノードの名前を表示します
t
タイム・フィールドを表示します
u
認証済みユーザー ID を表示します
x
LP コマンドの終了状況を表示します

このフラグを -c フラグと共に指定することはできません。

-m mapped_ID
マップされた ID を指定します。lphistory -m は、mapped_ID を含むレコードのみをリストまたは削除します。mapped_ID にはワイルドカード文字を使用できます。
-n host1[,host2,…]
LP コマンド・ヒストリー・リストが検索またはクリアされるクラスター内の 1 つ以上のノードを指定します。(デフォルトでは、ローカル・ノードのヒストリー・リストが検索またはクリアされます。)

このフラグが有効なのは、管理ドメインまたはピア・ドメインでのみです。CT_MANAGEMENT_SCOPE 環境変数が設定されていない場合は、まず管理ドメイン有効範囲が選択され (管理ドメインが存在する場合)、その後ピア・ドメイン有効範囲が選択されます (このコマンドに対して有効範囲が有効になるまで)。最初に見つかった有効な有効範囲に対して、このコマンドが 1 回実行されます。

このフラグを -a フラグと共に指定することはできません。

-S command_path
コマンド・パス名を指定します。lphistory -S は、command_path を含むレコードのみをリストまたは削除します。これは、LPCommands クラスの CommandPath の値 (例えば、/opt/rsct/bin/mkrsrc) と同一です。command_path にはワイルドカード文字を使用できません。
-u user_ID
認証済みユーザー ID を指定します。lphistory -u は、user_ID を含むレコードのみをリストまたは削除します。user_ID にはワイルドカード文字を使用できます。
-h
コマンドの使用方法の文を標準出力に書き込みます。
-T
コマンドのトレース・メッセージを標準エラーに書き込みます。
-V
コマンドの詳細メッセージを標準出力に書き込みます。

パラメーター

num_records
ヒストリー・リストから表示されるコマンドの数を指定します。最小 1 つのコマンドから最大 100 のコマンドまでリストできます。デフォルト値は 10 です。このパラメーターは、-c フラグと同時に指定することはできません。

セキュリティー

lphistory コマンドを実行するには、IBM.LPCommands リソース・クラス の Class ACL の中の書き込み許可が必要です。 アクセス権は、連絡先システムの LP ACL で指定されています。LP ACL に関する一般情報については、lpacl ファイル、LP ACL の変更については、「RSCT Administration Guide」を参照してください。

終了状況

0
コマンドは正常に実行されました
1
RMC でエラーが発生しました。
2
コマンド・ライン・インターフェース (CLI) スクリプトでエラーが発生しました。
3
コマンド・ラインに間違ったフラグが指定されました。
4
コマンド・ラインに間違ったパラメーターが指定されました。
5
コマンド・ラインの入力に誤りがあるため、RMC でエラーが発生しました。
6
リソースが見つかりません。

環境変数

CT_CONTACT
RMC デーモンとのセッションに使用されるシステムを決定します。 CT_CONTACT にホスト名または IP アドレスが設定されていると、このコマンドは指定されたホスト上の RMC デーモンと連絡を取ります。 CT_CONTACT が設定されていない場合、このコマンドは、コマンドが実行されているローカル・システムの RMC デーモンと連絡を取ります。RMC デーモン・セッションのターゲットおよび管理有効範囲によって、処理される LP リソースが決まります。
CT_MANAGEMENT_SCOPE
LP リソースを処理するために RMC デーモンとのセッションに使用される管理有効範囲を決定します。 管理有効範囲は、そのリソースを処理可能な候補となり得るターゲット・ノードのセットを決定します。 有効な値は、次のとおりです。
0
Local 有効範囲を指定します。
1
Local 有効範囲を指定します。
2
ピア・ドメイン 有効範囲を指定します。
3
管理ドメイン 有効範囲を指定します。

この環境変数が設定されていない場合は、Local 有効範囲が使用されます。

実装上の固有な条件

このコマンドは 高信頼性スケーラブル・クラスター・テクノロジー (RSCT) (Reliable Scalable Cluster Technology (RSCT)) ファイルセットに含まれます。

標準出力

-h フラグが指定されている場合は、このコマンドの使用方法の説明文が標準出力に書き込まれます。 -V フラグが指定されると、このコマンドの詳細メッセージが標準出力に書き込まれます。

標準エラー

トレース・メッセージはすべて、標準エラーに書き込まれます。

  1. ローカル・ノードで既に実行された 20 個の LP コマンドをリストするには、次のように入力します。
    lphistory 20
  2. nodeA が管理ドメイン内にあり、CT_MANAGEMENT_SCOPE3 に 設定されていると仮定します。nodeA の LP コマンド・ヒストリーをリストするには、次のように入力します。
    lphistory -c -n nodeA 
  3. タイム、ユーザー ID、マップされた ID、メカニズム、戻りコード、標準エラー、コマンド名、およびコマンド・ストリングで呼び出された最後の 15 個の LP コマンドを表示するには、次のように入力します。
    lphistory -L a 15
  4. rsrc で終了する LP コマンド名を表示するには、次のように入力します。
    lphistory -C %rsrc
  5. 2006 年 4 月 18 日午後 11:30 より後に呼び出された LP コマンドを表示するには、次のように入力します。
    lphistory -B 041823302006

Location

/opt/rsct/bin/lphistory
lphistory コマンドが入っています。