listvgbackup コマンド

目的

指定されたメディア上のボリューム・グループ・バックアップの内容をリストまたは復元します。

構文

listvgbackup [ -b blocks ] [ -f device ] [ -a ] [ -c ] [ -l ] [ -n ] [ -r ] [ -s ] [ -d path ] [ -B ] [ -D ] [ -L ] [ -V ] [ file_list ]

説明

listvgbackup コマンドは、テープ、ファイル、CD-ROM、またはその他のソースからのボリューム・グループ・バックアップの内容をリストし、有効なバックアップ・ソースからのファイルの復元のために使用できます。 listvgbackup コマンドは、複数の CD、DVD、USB ディスク、またはテープなどのマルチボリューム・バックアップにも機能します。

listvgbackup -r コマンドおよび restorevgfiles コマンドは同等な操作を実行し、交換可能であると見なされます。

フラグ

項目 説明
-a -b block フラグで定義されたように、テープ・バックアップの物理ブロック・サイズを検査します。 バックアップの読み取りの必要に応じて、ブロック・サイズを変更できます。 -a フラグが有効なのは、テープ・バックアップが使用された場合のみです。
-b blocks blocks パラメーターによって定義されたように、1 回の入力操作で読み取る 512 バイト単位のブロック数を指定します。blocks パラメーターが指定されない場合、読み取るブロックのデフォルト値は 100 です。
-B ボリューム・グループ・バックアップ・ログを stdout に表示します。
このフラグは、過去 256 のバックアップを表示します (概要を表示)。ログは alog フォーマットで、 /var/adm/ras/vgbackuplog に保管されます。ログの各行には、セミコロンで区切られたファイルまたはデバイス名、 バックアップを作成する際に使用されたコマンド、バックアップの日付、圧縮サイズ、フルサイズ、および推奨保守レベルまたはテクノロジー・レベル (ある場合) がリストされます。
注: 圧縮サイズは、すべてのファイルシステム上のデータのサイズです。 フルサイズは、各ファイルシステムの合計サイズです (未使用 + データ)。
-c コロンで区切られた出力を生成します。このフラグは、-l および -L フラグと共に指定した場合にのみ有効です。
-d path ファイルが復元されるディレクトリー・パスを path パラメーターで定義されたように指定します。-d パラメーターを使用しない場合には、現在の作業ディレクトリーが使用されます。 これは、現在の作業ディレクトリーが root の場合に問題となります。root の代わりに、一時フォルダーに書き込むことをお勧めします。
-D デバッグ出力を生成します。
-l ボリューム・グループ・バックアップに関する有効な情報を表示します。

このフラグには、-f device フラグが必要です。 このフラグを指定すると、listvgbackup は、ボリューム・グループ、バックアップ 作成日時、バックアップ・システムの uname 出力、OS レベル、推奨保守レベルまたはテクノロジー・レベル、 バックアップ・サイズ (メガバイト)、バックアップ圧縮サイズ (メガバイト) などの情報を表示します。 圧縮サイズは、すべてのファイルシステム上のデータのサイズです。 フルサイズは、各ファイルシステムの合計サイズです (未使用 + データ)。また、-l フラグは、"lsvg -l vgname" の実行時 と同じように、バックアップ・ボリューム・グループの論理ボリュームおよびファイルシステム情報 も表示します。

-L mksysb バックアップのみに関する lpp ファイルセット情報を表示します。

このフラグには、-f device フラグが必要です。 このフラグは、稼働中のバックアップ・システムで "lslpp -l" を実行 した際に生成される情報と同じ情報を表示します。 このフラグは、mksysb 以外で作成されたボリューム・グループ・バックアップ に関する出力は生成しません。

-f device バックアップ (ファイル、テープ、CD-ROM、またはその他のソース) を含むデバイスのタイプを device パラメーターで定義されたように指定します。-f が指定されない場合、device のデフォルトは /dev/rmt0 です。
-n ACL、PCL、または拡張属性を復元しません。
-r file-list パラメーターで定義されたようにバックアップ・ファイルを復元するために指定します。file-list パラメーターが指定されない場合、バックアップ中のすべてのファイルが復元されます。 -r フラグを使用しない場合、listvgbackup コマンドは指定されたバックアップ中のファイルをリストするだけです。
-s バックアップ・ソースがユーザー・ボリューム・グループであって rootvg ではないことを指定します。
-V テープ・バックアップを検証します。

このフラグには、-f device フラグが必要です。 このフラグは、磁気テープ装置のみに使用します。 -V フラグを指定すると、listvgbackup は、 ボリューム・グループ・バックアップ上の各ファイルのヘッダーの読み易さを検証し、 発生したエラーを stderr に出力します。

パラメーター

項目 説明
file_list 復元されるファイルのリストを識別します。このパラメーターは -r フラグが指定される場合にのみ使用されます。現行ディレクトリーに関連するファイルの絶対パスは、 スペースで区切ったリストに指定する必要があります。特に指定されない限り、指定されたディレクトリー中のすべてのファイルが復元されます。 ディレクトリー中のすべてのファイルを復元する場合には、root の代わりに一時フォルダーに書き込むことをお勧めします。

  1. デフォルト・デバイス /dev/rmt0 上のシステム・バックアップの内容をリストするには、次のように入力します。
    listvgbackup
  2. デバイス /dev/cd1 上のシステム・バックアップの内容をリストするには、次のように入力します。
    listvgbackup -f /dev/cd1
  3. デバイス /dev/cd1 上のユーザー・ボリューム・グループであり、rootvg ではないシステム・バックアップの内容をリストするには、次のように入力します。
    listvgbackup -f /dev/cd1 -s
  4. デバイス /dev/cd1 上のシステム・バックアップから /etc/filesystems を復元するには、次のように入力します。
    listvgbackup -f /dev/cd1 -r ./etc/filesystems
  5. デバイス /dev/cd1 上の rootvg ではないバックアップの /myfs/test ディレクトリー中のすべてのファイルを復元し、復元されたファイルを /data/myfiles に書き込むには、次のように入力します。
    listvgbackup -f /dev/cd1 -r -s -d /data/myfiles ./myfs/test
  6. /dev/rmt0 にある mksysb バックアップ・テープ に関する lpp 情報をコロンで区切って表示するには、次のように入力します。
    lsmksysb -Lc -f /dev/rmt0
  7. ボリューム・グループ・バックアップ・ログを stdout に表示するには、 次のように入力します。
    lssavevg -B
  8. /tmp/mybackup にあるバックアップに関するボリューム・グループおよび 汎用バックアップ・データをリストするには、次のように入力します。
    listvgbackup -l -f /tmp/mybackup
  9. /dev/rmt0 にあるボリューム・グループ・バックアップ・テープ 上の各ヘッダーの読み易さを検証するには、次のように入力します。
    lsmksysb -V -f /dev/rmt0
  10. デバイス /dev/usbms0 上のシステム・バックアップの内容をリストするには、次のコマンドを使用します。
    listvgbackup -f /dev/usbms0

ファイル

項目 説明
/usr/bin/listvgbackup listvgbackup コマンドの場所。