ライブ・アップデート の LPAR 要件

AIX® Live Update 機能をサポートする論理区画 (LPAR) については、以下の要件を考慮してください。

  • すべての入出力を仮想入出力サーバー (VIOS) によって仮想化する必要があります。 VIOS 自体は ライブ・アップデート 機能をサポートしません。
  • マウントされるファイル・システムはすべて、拡張ジャーナル・ファイルシステム (JFS2) またはネットワーク・ファイルシステム (NFS)、あるいは Automated File System (AutoFS) 管理 NFS ファイルシステムの各タイプでなければなりません。 AutoFS ファイル・システムは、 IBM® AIX 7.2 (テクノロジー・レベル 4) 以降でのみサポートされます。 CacheFS または Autonomic Health Advisor File System (AHAFS) のマウントがアクティブであってはなりません。
  • LPAR は、 Hardware Management Console (HMC) または IBM Power ® Virtualization Center (PowerVC) のいずれかによって管理できます。
    HMC ベースの ライブ・アップデート 操作
    LPAR が HMC によって管理されている場合、HMC に対する認証を行う必要があります。 HMC に対する認証を行うには、hmcauth コマンドを使用するか、またはネットワーク・インストール管理 (NIM) によって HMC オブジェクトを定義します。 HMC ベースの ライブ・アップデート 操作には、以下の特性が適用されます。
    • hmcclientliveupdate HMC ロールには、 「ライブ・アップデート」 操作に必要なすべての特権があります。 このロールのある HMC 上でユーザーが識別される場合、認証は、hscroot ユーザーではなく、このユーザーに対して行うことができます。
    • ライブ・アップデート 操作を実行すると、 LPAR ID 属性の値が変更されます。 特定の lpar_id 属性の値を lvupdate.data ファイルで要求できますが、元の値と同じ値にしないでください。
    PowerVCベースの ライブ・アップデート 操作
    LPAR が PowerVC によって管理されている場合、pvcauth コマンドを使用するか、または PowerVC オブジェクトを NIM で定義すると、PowerVC を認証できます。 PowerVCベースの ライブ・アップデート 操作には、以下の特性が適用されます。
    • ライブ・アップデート 操作を実行すると、 LPAR ID 属性の値が変更されます。 ただし、特定の lpar_id 属性の値を lvupdate.data ファイルで要求することはできません。
    • 複数のプロファイルが LPAR に関連付けられている場合、アクティブ・プロファイルのみが ライブ・アップデート 操作によって保守されます。 ライブ・アップデート 操作の完了後、他のプロファイルは保持されません。
    • 仮想アダプター ID 値 (スロット番号とも呼ばれる) は、 ライブ・アップデート 操作中に変更される可能性があります。
  • 実行中のワークロードはブラックアウト時間 に対応できる必要があります。 ブラックアウト時間は、 ライブ・アップデート 操作中に実行中のプロセスが一時停止される期間です。 ブラックアウト時間は、プレビュー・モードで ライブ・アップデート 操作を実行することによって見積もることができます。 伝送制御プロトコル (TCP) などのプロトコルではバックオフ再送信タイムアウトが使用されます。これにより、TCP 接続がブラックアウト時間中もアクティブ状態を維持できるため、ほとんどのワークロードではブラックアウト時間は認識されません。
  • ライブ・アップデート 機能を使用するには、 bos.liveupdate ファイルセットがインストールされている必要があります。 このファイルセットは、基本 AIX ファイルセットの一部としてインストールされますが、 AIX 7.2に移行するために移行インストールを実行した場合は、欠落している可能性があります。
  • NIM で ライブ・アップデート 機能を使用するには、 dsm.core および dsm.dsh ファイルセットをインストールする必要があります。
  • HMC の論理区画プロファイルでは、最小メモリー設定は 2 GB 以上でなければなりません。2 GB は、 AIX オペレーティング・システムをブートするために必要な最小メモリー量です。
  • Kerberos サービスは、 IBM AIX 7.2 (テクノロジー・レベル 4)以降でサポートされます。 Kerberos サービスは、 IBM Network Authentication Services (NAS) バージョン 1.5 以降でのみサポートされます。