inulag コマンド

目的

ライセンス契約の管理用サブルーチンのフロントエンド。

構文

inulag -r [ -n FilesetName | -s FileName | -p Product ] [ -d Description [ -m MessageSpecification ]] -f File

inulag -l | -q [ -c | -v ] [ -n FilesetName | -s FileName | -p Product | -a ]

inulag -u [ -n FilesetName | -s FileName | -p Product ]

inulag -A

inulag -D

説明

inulag コマンドは、ソフトウェア・ライセンス契約を管理します。 基本的な書式は、ライセンス契約登録、ライセンス契約リスト、ライセンス契約使用不能化、ライセンス契約検証、およびライセンス契約再検証です。

-r フラグは、installp でインストールされたファイルセットまたは別のインストーラーによって別個にインストールされた製品のソフトウェア・ライセンス契約登録を管理します。 別個にインストールされた製品に付随して常にインストールされるファイルに至るパスを、ライセンス契約の登録時に -s フラグに指定する必要があります。

-l フラグは、ソフトウェア・ライセンス契約登録のリストを取得します。 -c フラグが指定された場合は、ファイルの内容ではなくソフトウェア・ライセンス契約に至るパスが表示されます。

-q フラグは、ソフトウェア・ライセンス契約が存在するかどうかを確認します。 ライセンス契約が存在するなら、戻りコード 0 が戻されます。 -a フラグも指定された場合は、保留中のライセンス契約がある場合に戻りコード 0 が戻されます。

-u フラグは、ファイルセットまたは別個にインストールされた製品のソフトウェア・ライセンス契約のリストを除去します。

-D フラグを指定すると、次回のシステム・リブート時にソフトウェア・ライセンス契約の再検証が実行されるようになります。

フラグ

項目 説明
-a -l フラグと共に使用することにより、ライセンス契約が保留になっている製品が表示されます。
-A 保留になっているすべてのライセンス契約について、契約を登録します。
-c コロンで区切ったリストを指定する場合に、-l フラグと共に使用します。 -v フラグと同時に使用することはできません。
-d Description ライセンスの適用対象のファイルセットまたは製品に関するデフォルトの説明記述を指定します。
-D 次回リブート時に、すべてのライセンス契約を再検証することを指定します。
-f File ライセンス契約のパス名を指定します。その中に '%L' l を含めて指定した場合、それは現在のロケールについての置換パターンになります。デフォルト・ロケールは en_US です。 指定の中に "%l" を含めた場合、それはロケールの最初の 2 バイトに置き換えられます。ただし、現在のロケールが zh_CN の場合は、ロケール指定の 5 バイト全部が使用されます。
-l ソフトウェア・ライセンス契約のリストを取得します。
-m MessageSpecification "catalog,set number,message number" の形式で、変換後記述のメッセージ・カタログを指定します。
-n FilesetName そのライセンス契約によって管理されるソフトウェア重要プロダクト・データベースの中に登録されているファイルセットの名前を指定します。
-p Product 製品を一意的に特定するための製品 ID を、変換不可能英数字文字列として指定します。
-q ライセンス契約について照会します。出力表示はありません。ライセンス契約が存在するなら、値 0 が戻されます。 -q フラグをその他のフラグと共に使用すれば、特定のライセンス契約や保留になっているライセンス契約について照会できます。
-r ソフトウェア・ライセンス契約を登録します。 契約ファイルへのパスを指定するために -f フラグが必要であり、 さらにその契約に従うソフトウェアを含むファイルセット名または署名ファイルを指定するために、-n フラグか -s フラグのいずれかが必要です。 -r フラグは、-l-q、または -u フラグと同時には使用できません。 環境変数 ACCEPT_LICENSES が yes に設定されているのでなければ、 ライセンス契約はシステム・インストール中、および NIM SPOT インストール中に保留中 (status='P') として登録されます。
-s FileName そのライセンス契約によって管理されるソフトウェア重要プロダクト・データベースに登録されていないソフトウェアを特定する、インストール対象ソフトウェアに固有の署名ファイルを指定します。 これは、ソフトウェア重要プロダクト・データベースに登録されていないソフトウェア・プロダクトで使用されます。 この形式は、インストールされているがソフトウェア重要プロダクト・データベースには登録されていないソフトウェアを特定するために存在しています。 FileName には、ファイルに至る絶対パスが含まれます。
-u ライセンス契約を除去します。これは、ライセンス契約ファイルを実際に除去するわけではなく、ファイルセットに関連するライセンス契約の状況を非アクティブに変更します。 非アクティブ・ライセンス契約は合意する必要かありませんが、インストールされているソフトウェア・ライセンスのリスト表示時には表示されません。
-v -l フラグと共に使用して、冗長リストを出力します。-c フラグと同時には使用できません。

セキュリティー

契約データベースに書き込めるのは、root だけです。 そのため、-l を除くすべてのフラグは、root ユーザー権限が付与されているユーザーだけが使用できます。

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。