instfix コマンド
目的
キーワードまたは修正プログラムに関連するファイルセットをインストールします。
構文
instfix [ -T [ -M Platform ] ] [ -s String ] [ -S ] [ -k Keyword | -f File ] [ -p ] [ -d Device ] [ -i [ -c ] [ -q ] [ -t Type ] [ -v ] [ -F ] ] [ -a ] [ -R ]
説明
instfix コマンドによって、プログラム診断依頼書 (APAR) 番号や修正プログラムを識別するその他の固有のキーワード以外の情報が分からない場合でも、 修正プログラムやそのセットをインストールできます。
修正プログラムのコードは 1 つ以上のファイルセットに格納されています。修正情報は、インストール・メディア上の目次 (TOC) として編成されています。 修正プログラムをインストールすると、修正情報はシステムの修正データベースで保管されます。
また instfix コマンドを使用して、使用システムに修正プログラムがインストールされているかどうかを判定することもできます。
注:
- instfix コマンドの戻りコードは、/usr/include/inuerr.h ファイルに文書化されています。このファイルは、bos.adt.include ファイルセットと共に出荷されます。また、一般的な障害コード 1 および /usr/include/errno.h ファイルから EACCES (13) への単一参照もあります。
- 暫定修正情報をリストできるのは、-f、-i、-k、-q、-r、-t、および-v の各フラグを使用する場合だけです。instfix コマンドを使用して暫定修正をインストールすることはできません。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-a | 修正プログラムに関連する症状テキストを表示します。-i、-k、または -f フラグと組み合わせることができます。 |
-c | -i フラグと共に使用するために、コロンで区切られた出力を表示します。
出力には、キーワード名、ファイルセット名、必要なレベル、インストールされているレベル、状況、および要約が含まれます。
インストールされていないファイルセットを表示するには、-v フラグも使用する必要があります。状況の値を以下に示します。
|
-d Device | 入力デバイスを指定します。-i フラグおよび -a フラグを使用する場合は無効です。 |
-F | 修正プログラムに関連するすべてのファイルセットがインストールされていない場合、障害を戻します。 |
-f File | キーワードまたは修正プログラムを含む入力ファイルを指定します。標準入力の場合は - (ダッシュ) です。 -T フラグは、-f に適した入力ファイルの形式を作成します。 |
-i | 修正プログラムまたはキーワードがインストールされているかどうかを表示します。このフラグは、-k フラグまたは -f フラグのどちらかと共に使用します。 -i フラグを指定した場合、インストールは行われません。 -k または -f フラグを指定していない場合、既知のすべての修正プログラムが表示されます。 |
-k Keyword | インストールする APAR 番号またはキーワードを指定します。複数のキーワードを入力できます。 -k フラグと共に入力されるキーワードのリストは、引用符で囲まれ、スペースで区切られなければなりません。 |
-M Platform | 特定のプラットフォームのための修正プログラムのリストを入手するため、以下に示すプラットフォーム (Platform) の値のいずれかを使うことを指定します。
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-p | キーワードに関連するファイルセットを表示します。このフラグは、-k または -f フラグのどちらかと共に使用します。 -p フラグを指定した場合、インストールは行われません。 |
-q | 抑制モードを指定します。このフラグは -i フラグと共に使用します。-c フラグを指定した場合、見出しは表示されません。-c フラグを指定しない場合、何も出力されません。 |
-R | ユーザー指定インストール・ロケーション (USIL) を指定します。 |
-sString | メディアから特定の文字列を含む修正プログラムを検索して表示します。 |
-S | インストール・デバイスが CD-ROM の場合に、マルチボリュームの処理を抑制します。 CD-ROM からのインストールは、CD-ROM がマルチボリュームの CD セットの情報を含む場合でも、常に単一ボリュームとして扱われます。 INU_SINGLE_CD 環境を設定した場合も、これと同じマルチボリューム処理の抑制が行われます。 |
-T | メディア上の修正プログラム全体のリストを表示します。 |
-t Type | -i フラグを指定して使用した場合、指定された型に検索操作を制限します。
有効な値は次のとおりです。
|
-v | -i フラグと共に使用した場合、詳細モードを指定します。
修正またはキーワードに関連する各ファイルセットについての情報を表示します。
インストールされていないファイルセットを表示するには、このフラグを -i フラグと共に使用します。未インストールのファイルセットは ! (感嘆符) で示されます。 |
セキュリティー
特権制御: instfix コマンドを使用してインストールするには root ユーザー でなければなりません。それ以外のユーザーは、修正データベースを照会する場合に instfix コマンドを実行することができます。
例
- /dev/rmt0.1 にマウントされたテープから修正プログラム IX38794 に関連したすべてのファイルセットをインストールするには、次のように入力します。
- テープ・ドライブ内のメディアのすべての修正プログラムをインストールするには、次のように入力します。 このコマンドの最初の実行ではメディア上の修正プログラムのリストを入手し、このコマンドの第 2 の実行でそのリストを入力として使用しています。
- 文字列 SCSI を含むテープ上のすべてのキーワード・エントリーをリストするには、次のように入力します。
- 修正プログラム IX38794 と IX48523 のどちらをインストールするかをユーザーに知らせるには、次のように入力します。
- /bffs ディレクトリー内の bffs に対する修正プログラム IX12345 に関連したフィールドあるセットのリストを作成するには、次のように入力します。 このシーケンスは、修正プログラムのリストを installp コマンドに渡して、修正プログラムが適用およびコミットされるようにします。 installp コマンドは、指定されたフラグに応じてファイルシステムを拡張します。この例は、他の installp フラグを選択できることを示しています。 -p フラグを指定しない場合、instfix コマンドは installp を呼び出します。
- POWER プロセッサー・ベース プラットフォームに制限されていないすべての修正プログラムをリストするには、次のように入力します。
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
/usr/sbin/instfix | instfix コマンドが入っています。 |
/usr/lib/objrepos/fix | オブジェクト・データ管理データベースへのパスを指定します。 |