ibm3812 コマンド

目的

IBM® 3812-2 型ページ・プリンターに対する troff コマンド出力のポストプロセスをします。

構文

ibm3812 [ -altpaper] [ -landscape] [ -quietly] [ -FDirectory] [ -i] [File...]

説明

ibm3812 コマンドは、troff コマンドが作成した中間出力に使用することができるポストプロセッサーです。

注: 印刷される前に、ページ全体がメモリー内に収められます。

オプションとして 1 つ以上のファイル名を指定すると、ibm3812 コマンドはそのファイルを処理します。 ファイル名を指定しなければ、このコマンドは標準入力を解釈するフィルターとして機能します。

ibm3812 コマンドのフォント・ファイルを使うと、ポストプロセッサーは複数バイトの文字をプリンターに送信できます。 これらの文字は、コード・ページやポイントなどの、表現に複数バイトを必要とする文字、すなわち、複数のグリフが連結されて合成された文字です。

例えば、¥(ib (不適切なサブセット) 特殊文字を表す文字コードは次のとおりです。

"¥001¥125¥xe2¥xff¥xe8¥xe3%¥x00¥x16¥001¥074¥xe3¥xff¥xea"

これらのバイトが送信されると、プリンターはページ・マップ図形要素 (PMP) モードになるので、1 文字を命令するには 001 指示を使います。 単一バイト・コードの場合、この一般フォント・パターン・コマンドはポストプロセッサーによって自動的に処理されます。 ゼロが入っているバイトは本来はコード・シーケンスを終了させますが、% (パーセント) 文字は 0 (ゼロ) が入っているバイトをエスケープします。 リテラル % 文字を得るには、パーセント記号が %% として表示されるように、もう 1 つの % 文字でエスケープします。 単一バイトの % コードはリテラルのパーセント記号と想定されるので、単一バイトの % 文字はフォント・ファイル内での特殊処理を必要としません。

注:
  1. ibm3812 コマンドの機能は、/usr/lib/font/devibm3812 ディレクトリー内の .out で終わる名前を持つファイルに依存します。 これらのファイルが正しく設定されていなければ、コマンドは使用可能な出力を作成しません。
  2. ポストプロセッサーを使うには、/usr/lib/font/devibm3812/fonts ファイルに追加のフォント情報を入れる必要があります。このファイルに新しいフォントを追加する場合は、追加されたフォントと特殊文字を反映するように DESC ファイルも更新します。

ファイルのフォーマットを保存します。ファイルには、次の 4 つのフィールドが入っています。

  • 1 文字または 2 文字のフォント名
  • プリンター・フォント・ディスケットのフォント名 (フルネーム)
  • 1 文字または 2 文字の代替フォント名
  • 使用可能な 5 つのサイズの配列

フラグ

項目 説明
-altpaper ファイルを代替用紙入れの用紙に印刷するよう指定します。デフォルトでは、ibm3812 コマンドは、1 次用紙入れの用紙に印刷します。
-landscape ファイルを用紙の横長の方向 (用紙の長い方の辺が横になる方向) に印刷するよう指定します。-landscape フラグは、ページを右に 90 度回転させます。 デフォルトでは、ibm3812 コマンドは用紙に縦長で印刷します。
-quietly 致命的でないエラー・メッセージはすべて表示されないようにします。
-FDirectory フォント・ファイルが入っているディレクトリーを指定します。デフォルトのファイルは devibm3812 です。 デフォルトでは、このコマンドは /usr/lib/font ディレクトリー内でフォント・ファイルを検索します。
-i ジョブの印刷後に、PMP.init マクロによるプリンターの初期化を抑制します。

ibm3812 コマンドを troff コマンドと組み合わせて使用する例を次に示します。

troff file|ibm3812|qprt-dp

ファイル

項目 説明
/usr/lib/font/devibm3812/*.out ibm3812 コマンド用のフォント・ファイルが入っています。
/usr/lib/font/devibm3812/fonts ibm3812 コマンドで使用可能なフォントの情報が入っています。