hfistat コマンド

目的

ホスト・ファブリック・インターフェースのパフォーマンス統計情報を表示します。

構文

hfistat [-O options] [ interval [ count ] ]

hfistat [-h]

説明

hfistat コマンドは、 ホスト・ファブリック・インターフェースに関するパフォーマンス統計情報を表示します。

次の情報は、出力テーブルの列見出しの説明です。
タイプ 列名と説明
HFI
HFI
ホスト・ファブリック・インターフェース ID (0、1、...) は、 統計情報が表示されるインターフェースを識別します。
packets - sent
送信されたパケットの総数 (56 ビット・カウンター) とは、送信元のウィンドウに関係なく、 クラスター・ネットワークに送信されたパケット数のことです。
packets - imm_send
即時送信パケットの総数 (56 ビット・カウンター) とは、送信元のウィンドウに関係なく、 即時送信される必要があるパケット数のことです。
packets - receive
受信されたパケットの総数 (56 ビット・カウンター) とは、受信元のウィンドウに関係なく、 クラスター・ネットワークから正常に受信されたパケット数のことです。packets - receive カウンターがインクリメントされるのは、いずれかのウィンドウのパケット受信カウンターが インクリメントされる時点です。
sent_packets - fullRDMA
送信されたフル RDMA パケットの総数 (56 ビット・カウンター) とは、送信元のウィンドウに関係なく、 送信されたフル RDMA パケット数のことです。
sent_packets - halfRDMA
送信されたハーフ RDMA パケットの総数 (56 ビット・カウンター) とは、送信元のウィンドウに関係なく、 送信されたハーフ RDMA パケット数のことです。sent_packets - halfRDMA カウンターは、 通知に対してはインクリメントしません。
 
sent_packets - smallRDMA
送信されたスモール RDMA パケットの総数 (56 ビット・カウンター) とは、送信元のウィンドウに関係なく、 送信されたスモール RDMA パケット数のことです。sent_packets - smallRDMA カウンターは、 通知に対してはインクリメントしません。
sent_packets - ip
送信された IP パケットの総数 (56 ビット・カウンター) とは、送信元のウィンドウに関係なく、 送信された IP パケット数のことです。
sent_packets - cau
送信された CAU パケットの総数 (56 ビット・カウンター) とは、送信元のウィンドウに関係なく、 送信された CAU パケット数のことです。
sent_packets - gups
送信された GUPS パケットの総数 (56 ビット・カウンター) は、送信元のウィンドウに関係なく、 送信された GUPS パケット数を指定します。
dropped_packets – sending
送信から除去されたパケットの総数 (56 ビット・カウンター) は、ウィンドウに関係なく、 除去され、パケット送信用の FIFO によって送信されなかった、パケット数を指定します。
dropped_packets – receiving
受信から除去されたパケットの総数 (56 ビット・カウンター) は、受信元のウィンドウに関係なく、 除去され、受信されなかった、ISR からのパケット数を指定します。
xlat – wait
アドレス xlat 待機カウント (56 ビット・カウンター) は、 失敗した変換数であり、その変換が保留状態であるものを指定します。xlat – wait レジスターは、このレジスターに何か書き込むとリセットされます。
ISR
HFI
ホスト・ファブリック・インターフェース ID (0、1、...) は、 統計情報が表示されるインターフェースを識別します。
cycBlocked – sending
待機中のフリット (flit) をリンク上で送信できない場合、送信からブロックされたサイクルの (64 ビットの) カウンターは、2 - 3 GHz チップ・サイクルごとにインクリメントします。
flits - sent
送信されたフリット (flit) の数 (64 ビット・カウンター) は、フリット・ヘッダーが、 対応する ISR インターフェースを通過するたびにインクリメントすることを除けば、 ブロックされたサイクルのカウンターと似ています。
flits - dropped
除去されたフリット (flit) の数 (40 ビット・カウンター) とは、次のような特定のイベントが起きるたびに 除去され、カウントされたフリット数のことです。
  1. ポートのリンク状況ビットがオフである。
  2. ISR ID が無効である。
link – retries
リンク・レベル再試行 (24 ビット・カウンター) カウンターは、エラーのためにリンク再生バッファーからフリット (flit) が除去され、再びリンク経由で送信されるたびに、インクリメントします。
NMMU
dyn_prot_cache – hits
ネスト・メモリー管理ユニットの動的保護キャッシュ・ヒット数。
dyn_prot_cache – misses
ネスト・メモリー管理ユニットの動的保護キャッシュ・ミス数。
ATLB – hits
ネスト・メモリー管理ユニットのアドレス変換バッファー・ヒット数。
ATLB – misses
ネスト・メモリー管理ユニットのアドレス変換バッファー・ミス数。
CAU
cycles – waiting
クレジット処理されるのを待機しているサイクル (無索引のカウンター)。
ウィンドウ・ベース
HFI
ホスト・ファブリック・インターフェース ID (0、1、...) は、 統計情報が表示されるインターフェースを識別します。
Win
ウィンドウ番号 (0, 1, 2 ...) は、 統計情報が表示されるウィンドウを識別します。
packet_indicated – send
パケット起因の送信カウント (56 ビット・カウンター) は、 パケット (ヘッダー・セットにパケット起因のカウント・ビットがある) が送信されるたびにインクリメントします。
packet_indicated – receive
パケット起因の受信カウント (56 ビット・カウンター) は、 パケット (ヘッダー・セットにパケット起因のカウント・ビットがある) が受信されるたびにインクリメントしますが、このインクリメントはパケットがメモリーに書き込まれる前に 行われます。
packets – sent
送信されたパケット数 (56 ビット・カウンター) は、 クラスター・ネットワークに正常に送信されたパケットの数であり、パケットが折り返されるクラスター・ネットワークに パケットを送信することによって、同じ HFI に送信されたパケット数を含みます。
packets – received
受信されたパケット数 (56 ビット・カウンター) は、 クラスター・ネットワークから正常に受信されたパケット数であり、 同じ HFI から受信されたパケット数 (クラスター・ネットワークによって折り返されたパケット) を含みます。
packet_dropped – sending
送信から除去されたパケット数 (40 ビット・カウンター) とは、除去され、 送信されなかった、送信 FIFO からのパケット数のことです。
packet_dropped – receiving
受信から除去されたパケット数 (40 ビット・カウンター) とは、除去され、 受信されなかった、ISR からのパケット数のことです。
immediate – send_pkts
即時送信パケット数 (56 ビット・カウンター)。

フラグ

項目 説明
オプション レポートの内容と表示方法を指定します。Options パラメーターは、-O フラグと一緒に使用してください。
-O option1=value1,option2=value2,option3=”value3 value4 value5"

オプションのリストは コンマで区切る必要があります。 また、値のリストは引用符 (“ ”) で囲み、スペースで区切る必要があります。

サポートされているオプション とその値は次のとおりです。
  • type = [window nonwindow hfi isr nmmu cau all ]
    type オプションは、hfistat コマンドが、 指定されたタイプのレジスター値のみを表示することを指定します。
    Default value: hfi
    type オプションには、 次の値を指定できます。
    window
    ウィンドウ・ベースのパフォーマンス統計情報を表示します。
    nonwindow
    非ウィンドウ・ベースのパフォーマンス統計情報を表示します。
    hfi
    HFI のパフォーマンス・カウンター値を表示します。
    isr
    統合スイッチ・ルーター (ISR) のレジスター値を表示します。
    nmmu
    ネスト・メモリー管理ユニット (NMMU) のレジスター値を表示します。
    cau
    Collectives Acceleration Unit (CAU) のレジスター値を表示します。
    all
    すべてのレジスター値を表示します。
  • display = [ raw | delta ]
    display オプションは、レジスター値のダンプに使用されます。
    Default value: none
    次の値を display オプションと一緒に 指定できます。
    raw
    収集されたレジスター値を未加工状態でダンプします。
    delta
    レジスターのデルタ値をダンプします。
    注:
    1. display オプションが指定されない場合、hfistat ツールは 定様式出力を表示します。
    2. raw および delta のオプション値は、同時に指定することはできません。
  • hfi = [ 0 1 … ]
    hfi オプションは、 レジスター値が報告されるホスト・ファブリック・インターフェースのリストを指定します。
    Default value: All available HFIs in the system
    注:
    1. 次のいずれかの方法で、ホスト・ファブリック・インターフェースの範囲を指定できます。
      hfistat –O hfi=”0 1 2 3”
      
      hfistat –O hfi=0-3
    2. リストの最後を空にすると、最後の使用可能なホスト・ファブリック・インターフェースを 示すことができます。次の hfi オプションの例は、1 から最後の使用可能なホスト・ファブリック・インターフェースまでの 範囲を示しています。
      
      hfistat –O hfi=1-
 
  • window = [ 0 1 2… ]
    window オプションは、 レジスター値が報告される HFI ウィンドウ番号のリストを指定します。
    Default value: All available HFI windows for the specified HFIs
    注:
    1. 次のいずれかの方法で、 HFI ウィンドウ番号の範囲を指定できます。
      hfistat –O window=”210 211 212 213 214 215 216”
      hfistat –O window=210-216
    2. リストの最後を空にすると、最後の使用可能な HFI ウィンドウ番号を 示すことができます。次の例は、0 から最後の使用可能な HFI ウィンドウまでの範囲を 示す window オプションを指定しています。
      
      hfistat –O window=0-
  • output = <filename>
    output オプションは、stdout の代わりに 使用される出力ファイルを指定します。
    
    Default value: None
    注: ファイル名は必須です。
interval hfistat コマンドが統計情報を収集して印刷する間隔を、秒単位で指定します。interval パラメーターが 指定されないと、hfistat コマンドは 2 秒間隔で実行します。
Count hfistat コマンドが統計情報を収集して印刷する反復回数を指定します。Count パラメーター は、interval オプションと一緒に使用してください。Count パラメーターと interval パラメーターの 両方が指定されないと、hfistat コマンドは 10 回 実行します。interval パラメーターが 指定されて、Count パラメーターが指定されないと、hfistat コマンドは 無限に実行します。

  1. 1. 10 回の反復に対して 2 秒の間隔を使用することによって、すべての使用可能な HFI の HFI ベースの パフォーマンス統計情報を表示するには、次のコマンドを実行します。
    # hfistat
  2. 2. すべてのウィンドウのウィンドウ・ベースのパフォーマンス統計情報を含む、 使用可能な HFI のすべてのパフォーマンス統計情報を定様式出力で表示するには、次のコマンドを実行します。
    # hfistat –O type=all 2 5
  3. 3. より少ないウィンドウ (0-15) のウィンドウ・ベースのパフォーマンス統計情報のみを 定様式出力で表示するには、次のコマンドを実行します。
    
    # hfistat –O type=window,window=0-15
  4. 4. HFI-1 の CAU レジスター値を、10 個のサンプル (デフォルト) と 2 秒の間隔 (デフォルト) の 定様式出力で表示するには、次のコマンドを実行します。
    # hfistat –O type=cau,hfi=1
  5. 5. CAU とネスト・メモリー管理ユニット (NMMU) の両方のレジスター値を定様式出力で表示するには、 次のコマンドを実行します。
    
    # hfistat –O type=”cau nmmu”
  6. 6. 2 秒の間隔と 5 回の反復を指定して、ウィンドウ 0 のウィンドウ・ベースのパフォーマンス統計情報を含む、 すべての HFI のレジスター値を未加工状態でダンプするには、次のコマンドを実行します。
    # hfistat –O display=raw,type=all,window=0 2 5
  7. 7. 2 秒の間隔と 5 回の反復を指定して、ISR パフォーマンス・カウンターのみのデルタ値をダンプするには、 次のコマンドを実行します。
    
    # hfistat –O display=delta,type=isr 2 5

ファイル

項目 説明
/usr/bin/hfistat hfistat コマンドが含まれています。