TTY ドライバー
tty ドライバーは、ハードウェア端末への実際の接続を管理する STREAMS ドライバーです。
接続に応じて、非同期回線ドライバー、PTY ドライバー、および LFT ドライバーの 3 種類のドライバーが 用意されています。
非同期回線ドライバー
非同期回線ドライバーは、モデムを含めた非同期回線を介して直接システムに接続された デバイス (通常は ASCII 端末) をサポートするために提供されています。
非同期回線ドライバーは、以下のように回線制御ハードウェアへのインターフェースを提供します。
- cxma ドライバーは、128 ポートの PCI アダプター・カードをサポートします。
- cxpa ドライバーは、 8 ポートの PCI アダプター・カードをサポートします。
- sf ドライバーは、 システム・プレーナー上のネイティブ・ポートをサポートします。
- sa ドライバーは、2 ポートの PCI アダプター・カードをサポートします。
非同期回線ドライバーは、ボー・レート、文字サイズ、およびパリティー・チェックなどの パラメーターの設定を行います。 ユーザーは、termios 構造体の c_cflag フィールドを介してこれらのパラメーターを制御できます。
非同期回線ドライバーは、以下の機能も提供します。
- ハードウェアおよびソフトウェアのフロー制御、またはペーシング制御手順。 バッファーのオーバーフローを防ぐためにどのように接続を管理するのかを指定します。 この機能は、termios 構造体 の c_iflag フィールド (ソフトウェアのフロー制御) およ び termiox 構造体 の x_hflag フィールド (ハードウェアのフロー制御) を介して制御できます。
- オープン制御手順。接続の確立方法を指定します。 この機能は、termiox 構造体 の x_sflag フィールドを介して構成時に制御されます。
疑似端末ドライバー
疑似端末 (pty) ドライバーは、特別な処理を必要とする端末 (X 端末やネットワークを介して 接続されたリモート・システムなど) をサポートするために提供されています。
PTY ドライバーは、2 番目のストリームを介して、入出力データを アプリケーションからサーバー・プロセスに送信するだけです。 ユーザー・スペースで実行されているサーバー・プロセスは、通常は rlogind デーモンまたは xdm デーモンなどのデーモンです。 このドライバーは、端末との実際の通信を管理します。
このほかのオプショナル・モジュールを、ユーザーまたはサーバーのストリームに プッシュすることもできます。