動的論理区画化

ご使用のシステムの区画化は、ハード・ディスクの区画化と類似しています。ハード・ディスクを区画化する場合、1 台の物理ハード・ディスクを 分割して、オペレーティング・システムがそのディスクをいくつかの 個別論理ハード・ディスクとして認識するようにします。

それらの分割 (区画化) ごとにオペレーティング・システムをインストールし、別個の物理システムのように各区画を使用することができます。

論理区画化 (LPAR) は、 コンピューターのプロセッサー、メモリー、およびハードウェア・リソースを複数の環境に分割し、 各環境が独自のオペレーティング・システムおよびアプリケーションとともに独立して操作できるようにすることです。 作成できる論理区画の数は、システムによって異なります。 多くの場合、 区画は、データベース操作、クライアント/サーバー操作、Web サーバー操作、テスト環境、 および実稼働環境などの、 さまざまな目的で使用されます。 各区画は、それぞれの区画が別個のマシンであるかのように 、他の区画とコミュニケーションできます。

動的論理区画化 (DLPAR) では、 リブートしなくても、 管理下のシステムのリソースから論理区画のオペレーティング・システムへの (あるいはその逆の) 論理的な接続および切り離しを行うことができます。 DLPAR の機能には、以下のものがあります。
  • IBM® System pキャパシティー・アップグレード・オンデマンド (CUoD) 機能。 これによりお客様は、プリインストールされてはいるが活動状態ではないプロセッサーを、リソース要件が変わったときに活動化することができます。
  • IBM Power サーバーおよび一部の SMP モデルの動的プロセッサー割り当て解除機能。動的プロセッサー割り当て解除 を使用することにより、 リカバリー可能エラーの内部しきい値を超えたときに、 プロセッサーを動的にオフラインにすることができます。 DLPAR動的プロセッサー割り当て解除 機能を拡張するものです。非アクティブなプロセッサーが存在する場合、障害があると思われるプロセッサーの代わりにその非アクティブなプロセッサーを使用できます。このオンライン切り替えは、アプリケーションおよびカーネル・エクステンションには影響を与えません。
  • DLPAR では、 区画間でのワークロード管理を使用することができます。 これは、区画間でシステム・リソースを管理するのに使用できるため、サーバー統合で特に重要です。

DLPAR 要求は、 論理区画に送られる単純な追加および除去要求から構築されます。 ユーザーは、 これらのコマンドをハードウェア管理コンソール (HMC) での移動要求として実行し、 すべての DLPAR 操作を管理することができます。 DLPAR 操作は、 System p ファームウェアおよび AIX® によって使用可能になります。