gensyms コマンド
目的
curt、splat、tprof の各コマンドをオフライン・モードで実行するために必要なすべての情報を収集します。
構文
gensyms [-o ] [ -f ] [ -F ] [ -h ] [ -s ] [ -g ] [ I ] [ -N ] [ -k kernel] [-i file] [-b binary[,binary[,...]]] [ -P pid[,pid[,...]]] [-S path]
説明
gensyms コマンドは、curt、splat、tprof の各コマンドがオフライン・モードで動作するのに必要な、名前からアドレスへのマッピング情報を収集します。収集される情報には、以下の項目が含まれます。
- すべてのロード済みカーネル・エクステンションのリスト。
- すべてのロード済み共用ライブラリーのリスト。
- すべてのロード済みプロセスのリスト。
- /unix、すべてのカーネル・エクステンション、ライブラリー、およびプロセスに対応するすべてのオブジェクト・ファイルでは、stripnm コマンドの出力が収集されます。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-b binary | シンボルの検索対象のバイナリーのオプショナル・リストを指定します。 |
-f | ソース・ファイル名が出力されるのを抑止します。 |
-F | 物理ボリュームおよび論理ボリュームのデバイス情報を収集します。 |
-g | シンボル名をデコードします。 |
-h | ヘルプ・メッセージを出します。 |
-i file | 指定したファイルからシンボルを読み取ります。 |
-I | シンボルのバイナリー命令を出力します。 |
-k kernel | カーネル・イメージの名前を指定します (デフォルトは /unix)。 |
-N | シンボルのソース行番号を出力します。 |
-o | アドレスの代わりにオフセットを出力します。 |
-P pid[,pid[,...]] | 指定されたプロセスによってロードされた従属モジュールのシンボルを出力します。このフラグはオプションです。 |
-s | -k フラグおよび -b フラグによって指定されたファイルのシンボルだけを検出します。 |
-S path | 検索パス・リストを指定します。このリストはバイナリーの検索に使用されます。 |
セキュリティー
RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー
」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。
例
- ユーザー・プログラム・テストのプロファイルを使用して、tprof コマンドをオフライン・モードで実行するために必要な情報を収集するには、次のコマンドを入力します。
gensyms > test.syms
- 指定されたプロセス ID およびその従属プロセスに関する情報を収集するには、次のコマンドを入力します。
gensyms -P pid > test.syms