fcclear コマンド

目的

ローカル・ノードから FFDC エラー・スタックのファイルおよび詳細データ・ファイルを除去します。

構文

/opt/rsct/bin/fcclear -h | [ -d filename [,filename,...] ] [ -D filename [,filename,...] ] [ -f FFDC_Failure_ID [,FFDC_Failure_ID,...] ] [ -F FFDC_Failure_ID [,FFDC_Failure_ID,...] ] [ -s file_name[,filename,...] ] [ -S file_name [,filename,...] ] [ -t days ] ]

説明

fcclear は、問題判別用として必要でなく なった FFDC エラー・スタック・ファイルをローカル・ノードから除去する際に使用します。 特定の FFDC エラー・スタック・ファイル、および特定の FFDC 障害 ID のレコードを含む FFDC エラー・スタック・ファイルを除去することができます。FFDC エラー・スタックの 個々のエントリーを除去することはできません。

-t オプションを使用すると、fcclear は、 特定の日数より前の FFDC エラー・スタック・ファイルを除去する際に使用できます。 fcclear を自動的に実行して、不必要な FFDC エラー・スタック を消去するには、コマンドの実行を自動化するための cron コマンド を参照してください。

ローカル・ノードからすべての FFDC エラー・スタックを除去するには、 日数オプションの引数としてゼロ (0) の値を指定します。

フラグ

-d
1 つ以上の詳細データ・ファイル名のリストを指定して、詳細データ・ファイルを 除去します。これらのファイル名は、絶対パス名または /var/adm/ffdc/dumps ディレクトリー に対する相対パス名のどちらも使用することができます。これらのファイルが ローカル・ノードに存在すれば、除去されます。リモート・ノードのファイルをこのコマンド を使用して除去することはできません。複数のファイル名を指定する場合は、 間にホワイト・スペースを入れずに、コンマ (,) で区切る必要があります。
-D
1 つ以上の詳細データ・ファイル名のリストを指定して、詳細データ・ファイルを 保持します。これらのファイル名は、絶対パス名または /var/adm/ffdc/dumps ディレクトリー に対する相対パス名のどちらも使用することができます。これらのファイルが ローカル・ノードに存在すれば、保持されます。リモート・ノードのファイルをこのコマンド を使用して保持することはできません。複数のファイル名を指定する場合は、 間にホワイト・スペースを入れずに、コンマ (,) で区切る必要があります。
-f
1 つ以上の FFDC 障害 ID のリストを指定して、FFDC エラー・スタック・ファイルを 除去します。これらの FFDC エラー ID に関連した FFDC エラー・スタックが ローカル・ノードに存在すれば、検出され、除去されます。リモート・ノード の FFDC エラー・スタックは除去されません。複数の FFDC 障害 ID を指定する場合は、 間にホワイト・スペースを入れずに、コンマ (,) で区切る必要があります。
-F
1 つ以上の FFDC 障害 ID のリストを指定して、FFDC エラー・スタック・ファイルを 保持します。これらの FFDC エラー ID に関連した FFDC エラー・スタックが ローカル・ノードに存在すれば、検出され、保持されます。リモート・ノード の FFDC エラー・スタックは保持されません。複数の FFDC 障害 ID を指定する場合は、 間にホワイト・スペースを入れずに、コンマ (,) で区切る必要があります。
-h
標準出力デバイスにヘルプおよび使用方法に関する情報を表示します。その他の処理は 実行されません。
-s
1 つ以上の FFDC エラー・スタック・ファイル名のリストを指定して、 FFDC エラー・スタック・ファイルを除去します。これらのファイル名は、絶対パス名 または /var/adm/ffdc/stacks ディレクトリーに対する相対パス名のどちらも使用できます。これらのファイルが ローカル・ノードに存在すれば、除去されます。リモート・ノードの FFDC エラー・スタック をこのコマンドを使用して除去することはできません。複数のファイル名を指定する場合は、 間にホワイト・スペースを入れずに、コンマ (,) で区切る必要があります。
-S
1 つ以上の FFDC エラー・スタック・ファイル名のリストを指定して、 FFDC エラー・スタック・ファイルを除去します。これらのファイル名は、絶対パス名 または /var/adm/ffdc/stacks ディレクトリーに対する相対パス名のどちらも使用できます。これらのファイルが ローカル・ノードに存在すれば、除去されます。リモート・ノードの FFDC エラー・スタック をこのコマンドを使用して除去することはできません。複数のファイル名を指定する場合は、 間にホワイト・スペースを入れずに、コンマ (,) で区切る必要があります。
-t
ローカル・ノードから、特定の日数より前の FFDC のエラー・スタック・ファイル および詳細データ・ファイルを除去するように指示します。この選択基準は、 他の選択基準からは独立したものです。

終了状況

fcclear は、完了すると以下の終了状況を生成します。

0
コマンドが正常終了しました。FFDC のエラー・スタック・ファイルまたは 詳細データ・ファイルが選択基準に一致しない場合は、コマンドが正常に終了します。
2
ヘルプ情報が正常に表示されました。これ以上の処理は実行されません。
10
ローカル・システムからファイルが削除されませんでした。このコマンドに必須オプション が指定されませんでした。
11
ローカル・システムからファイルが削除されませんでした。-t オプションの 引数が数字ではありません。
12
ローカル・システムからファイルが削除されませんでした。呼び出し側から 不明なオプションが指定されました。
19
ディレクトリー /var/adm/ffdc/stacks が存在しないか、 マウントされていません。
26
ローカル・システムからファイルが削除されませんでした。同じオプションが 複数回指定されました。
28
システムからファイルが削除されませんでした。呼び出し側が、コマンドに対して、 同じファイルの除去および保持の両方を行うよう指示するオプションを指定しました。 この状態が発生するのは、コマンド・ユーザーが、名前で指定された FFDC エラー・スタック・ファイル に記録されている FFDC 障害 ID をコマンドで指定した場合です。

ローカル・ノードから 7 日より前のすべての FFDC のエラー・スタック・ファイルおよび 詳細データ・ファイルを除去するには、次のようにします。

fcclear -t 7

FFDC 障害 ID /3Iv04ZVVfvp.wtY0xRXQ7.................... に 関する情報を含む FFDC エラー・スタックは保持するが、7 日より前のそれ以外のすべて の FFDC エラー・スタック・ファイルおよび詳細データ・ファイルを除去するには、次のコマンドを実行します。

fcclear -t 7 -F /3Iv04ZVVfvp.wtY0xRXQ7....................

FFDC 障害 ID /3Iv04ZVVfvp.wtY0xRXQ7.................... に関する レコードを含む FFDC エラー・スタック・ファイルを除去するには、次のコマンドを実行します。

fcclear -f /3Iv04ZVVfvp.wtY0xRXQ7....................

システムから、FFDC エラー・スタック・ファイル myprog.14528.19990204134809 および a.out.5134.19990130093256、および 詳細データ・ファイル myprog.14528.19990204135227 を除去するには、次のようにします。

fcclear -s myprog.14528.19990204134809,a.out.5134.19990130093256
    -d myprog.14528.19990204135227

上記のコマンドを拡張して、指定したファイルおよび 14 日より前のすべての FFDC のエラー・スタック・ファイル および詳細データ・ファイルを除去するには、次のようにします。

fcclear -s myprog.14528.19990204134809,a.out.5134.19990130093256
    -d myprog.14528.19990204135227 -t 14

実装上の固有な条件

このコマンドは、Reliable Scalable Cluster Technology (RSCT) ファイルセットの一部です。