env コマンド
目的
現在の環境を表示し、コマンド実行用の環境を設定します。
構文
複数の環境変数を表示する
環境 [ I | - ] [名前=値 ]... [コマンド [ 引数 ... ] ]
単一の環境変数を表示する
環境 [名前]
説明
env コマンドを使用すると、現在の環境を表示するか、 または変更後の環境で指定したコマンドを実行できます。
フラグまたはパラメーターを指定しないと、env コマンドは現在の環境を Name=Value の組として 1 行に 1 つずつ表示します。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-i | 継承された環境を無視し、 名前=値 パラメーターで指定された環境を使用して、 コマンド パラメーターで指定されたコマンドを呼び出します。 |
パラメーター
項目 | 説明 |
---|---|
名前=値 | 1 つ以上の Name=Value パラメーターを指定すると、現行環境の変更バージョン内でコマンドを実行できます。 現在の環境全体を、指定した 名前 = 値 パラメーターで置き換えたい場合は、 I フラグを使用します。 どちらの場合も、環境の変更は指定したコマンドの実行中にのみ有効です。 |
Command | Command パラメーターには、オプションの Argument 変数が付いています。 指定したコマンドが Korn シェルの特殊組み込みコマンドであれば、結果は未指定になります。 ksh シェルの組み込みコマンドについては、ksh コマンドのセクションを参照してください。 |
終了状況
Command パラメーターが指定されると、env コマンドの終了状況は Command パラメーターで指定したコマンドの終了状況となります。 その他の場合、env コマンドの終了状況は次のいずれかです。
項目 | 説明 |
---|---|
0 | env コマンドは正常終了しました。 |
1-125 | env コマンドでエラーが発生しました。 |
126 | Command パラメーターで指定したコマンドは見つかりましたが、 起動することはできません。 |
127 | Command パラメーターで指定したコマンドが見つかりません。 |
例
- 日付 コマンドの実行中に TZ (T) 環境変数を変更するには、次のように入力します。
またはTZ=MST7MDT date
これらのコマンドは、山岳地帯標準時間と現在の日付を表示します。 上の 2 つのコマンドは等価です。 date コマンドが終了すると、前の TZ 環境変数の値が再び有効となります。env TZ=MST7MDT date
- PATH、IDIR、 および ライブラリー 環境変数の定義のみで構成される環境で 作る コマンドを実行するには、次のように入力します。
シェルが make コマンドを見つけられるように、PATH 環境変数を指定する必要があります。 make コマンドが終了すると、前の環境が有効となります。env -i PATH=$PATH IDIR=/$HOME/include LIBDIR=/$HOME/lib make
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
/usr/bin/env | env コマンドが入っています。 |