dtappintegrate コマンド

目的

共通デスクトップ環境アプリケーションの統合ツールです。

構文

dtappintegrate -s ApplicationRoot [ -t TargetPath ] [-l Language ] [ -u ]

説明

dtappintegrate コマンドは、アプリケーションの CDE 構成ファイルをアプリケーション固有の位置からシステムの位置へリンクさせて、影響を受ける言語用のシステムのブラウザー・ヘルプ・ボリュームを更新します。 dtappintegrate コマンドは、アプリケーションのインストール・プロセス中に使用されます。 アプリケーションのインストール・スクリプトでは、最後に dtappintegrate コマンドが起動されます。

CDE ポリシーに従ったアプリケーション・ルート ($APP_ROOT を指す) の下には、 次の 4 つの主要サブディレクトリーがあります。

項目 説明
$APP_ROOT/dt/appconfig/types/Language ファイル・タイプ、フロント・パネル、アクション・ファイル用。
$APP_ROOT/dt/appconfig/appmanager/Language アプリケーション・グループ・ファイル用。
$APP_ROOT/dt/appconfig/icons/Language CDE マネージャーが使用するアイコン用。
$APP_ROOT/dt/appconfig/help/Language アプリケーションのヘルプ用。例えば、デフォルト言語のアプリケーション SpreadSheet は、そのデスクトップ・アイコンを、 /opt/SpreadSheet/dt/appconfig/icons/C/*.bm/opt/SpreadSheet/dt/appconfig/icons/C/*.pm の下にロードします。ここで、/opt/SpreadSheet$APP_ROOT の値です。
注: $APP_ROOT は、このマニュアルの構文の事例で使うルート・ディレクトリーですが、実行時環境では使用されません。上記のすべての CDE 構成ファイルとサブディレクトリーは、共通の最上位ディレクトリーの下に置かれ、必ずデフォルト言語サブディレクトリー C を含みます。

最も単純な場合、コマンドの入力は、/opt/thisapp などアプリケーション・ルートです。このコマンドの出力は、アプリケーション・サーバー上の対応するサブディレクトリーとファイルです。これらのサブディレクトリーとファイルには、上記のアプリケーションの CDE 構成ファイルへの相対シンボリック・リンクが入っており、次のシステム位置の下に置かれます。

項目 説明
/etc/dt/appconfig 最上位レベルのアプリケーション構成サブディレクトリーで、次のサブディレクトリーから構成されます。
/etc/dt/appconfig/types/Language/
*.dt リンクおよび *.fp リンクが入っています。
/etc/dt/appconfig/appmanager/Language/
アプリケーション・グループ・サブディレクトリーへのリンクと、アプリケーション・マネージャーの下で実行されるアクション・スクリプト・ファイルが入っています。
/etc/dt/appconfig/help/Language/
アプリケーションのルートの下にインストールされたヘルプ・ファイルへのシンボリック・リンクが入っています。
/etc/dt/appconfig/icons/Language/
アプリケーション用の CDE アイコンへのシンボリック・リンクが入っています。

フラグ

項目 説明
-s ApplicationRoot ApplicationRoot にあるアプリケーションを統合します。このフラグは必須です。
-t TargetPath アプリケーション CDE 構成ファイルを、アプリケーション固有の位置から、システム位置ではなく TargetPath にリンクします。このフラグはオプションです。

-t フラグを指定すると、ファイルが指定されたサブディレクトリーの下にリンクされます。 例えば、-t /etc/dt/private と指定すると、アプリケーション・ヘルプ・ファイルが /etc/dt/private/help/Language の下にシンボリック・リンクが作成されます。 一般にこのフラグは、アプリケーションのインストール後スクリプトではなく、別のアプリケーションを作成したいシステム管理者が使用します。デフォルト (-t を指定しない状態) では、 アプリケーション・サブディレクトリーのルートは、アプリケーション・ホストに対してグローバルです。ホストにインストールされているすべてのアプリケーションは、その構成ファイルを他のアプリケーションの構成ファイルとマージできるように、同じ場所にコピーされます。

-l Language 統合する言語を指定します。基本的に、このフラグはアプリケーションの CDE 構成ファイルの検索対象となるディレクトリーを示します。 このパラメーターを指定しなければ、すべての言語が統合されます。このパラメーターはオプションです。
-u アプリケーションの統合を取り消します。このフラグはオプションです。