diskusg コマンド

目的

ユーザー ID ごとにディスク・アカウンティング・データを作成します。

構文

diskusg [ -X ] [ -U MaxUsers ] [  -i FileListName ] [ -p File ] [  -u File ] [  -v ] {  -s File ... ] | FileSystem ... }

説明

diskusg コマンドは、File または FileSystem パラメーターで指定されたファイル内のデータか、または標準入力から中間ディスク・アカウンティング情報を作成します。 diskusg コマンドは、1 ユーザーあたり 1 レコードを標準出力に書き出します。 このコマンドは、cron デーモンの下で実行できる dodisk コマンドによって呼び出されます。 出力のフォーマットは次のとおりです。

項目 説明
UID ユーザーの数字のユーザー ID。
Login ユーザーのログイン名。
Blocks ユーザーに割り当てられた 512 バイトのディスク・ブロックの合計数。

このコマンドの出力は、acctdisk コマンドの入力になり、情報を合計アカウンティング・レコードに変換します。この合計アカウンティング・レコードは、他の合計アカウンティング・レコードとマージされて、日次レポートを作成します。

FileSystem パラメーターを指定すると、diskusg コマンドは指定されたファイルシステムの i ノードを読み取って、使用状況データを生成します。 FileSystem パラメーターはファイルシステム・デバイスのスペシャル・ファイル名でなければなりません。 例えば、ルート・ファイルシステムの使用状況データを生成するには、 / (ルート) ディレクトリーの代わりに、 /dev/hd4 デバイスを使用する必要があります。

File パラメーターを指定する場合は、入力が diskusg 出力フォーマットでなければなりません。

ディスク使用状況の詳細については、 acctdusg コマンドを参照してください。

注: このコマンドは、ローカル・デバイス以外に使用できません。

フラグ

項目 説明
-i FileListName FileListName ファイルシステム内のデータを無視します。 FileListName 変数は、コンマで区切られているか、または引用符で囲まれているファイルシステム名のリストです。
-p File File 変数で指定されたパスワード・ファイルを使用して、ログイン名を生成します。 デフォルトは /etc/passwd ファイルです。
-s [File] 入力ファイルまたは標準入力のすべてのレコードを 1 つのレコードに結合します。 入力データは、既に diskusg の出力フォーマットになっています。
-U MaxUsers diskusg コマンドで処理できるユーザーの最大数を設定します。 ユーザー数がデフォルトの 5000 よりも大きい場合にのみこのフラグが必要となります。
-u File 誰のユーザー ID にも課金されていない各ファイルのレコードを、指定された File 変数に書き込みます。 それぞれのレコードは、スペシャル・ファイル名、i ノード番号、およびユーザー ID から構成されます。
-v 誰にも課金されていないすべてのファイルのリストを標準エラー出力に書き出します。
-X 最初の 8 文字に切り捨てることをせずに、各ユーザー名の使用可能なすべての文字を印刷して処理します。

セキュリティー

アクセス制御: このコマンドは、adm グループのメンバーのみに実行 (x) アクセス権限を与えます。

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー 」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

日次ディスク・アカウンティング情報を作成するには、次のような行を /var/spool/cron/crontab/root ファイルに追加します。


0 2 * * 4 /usr/sbin/acct/dodisk

このコマンドは、 毎週木曜日 (4) の午前 2 時 (02) に、 dodisk コマンドを実行するように、 cron デーモンに指示します。dodisk コマンドは、diskusgacctdisk の両方のコマンドを呼び出します。

注: この例を実行するには、root 権限を持っていなければなりません。

ファイル

項目 説明
/usr/sbin/acct/diskusg diskusg コマンドが入っています。
/etc/passwd ユーザーの基本属性が入っています。