diag コマンド

目的

ハードウェアの問題を判別します。

構文

diag [ [ -a ] | [ -s [ -c ] ] [ -E days] [ -e] | [ -d Device [ -c ] [ -v ] [ -e ] [ -A ] ] | [ -B [ -c ] ] | [ -T taskname] | [ -S testsuite] | [ -c -d Device -L pending | complete ]

説明

diag コマンドは、幅広いタスクや保守援助プログラムを実行する開始点です。 タスクおよび保守援助プログラムの大部分は、プラットフォーム固有のものです。以下に使用可能なタスクや保守援助プログラムを示します。

  • 診断の実行
  • 診断実行時オプションの表示または変更
  • サービス・ヒントの表示
  • 以前の診断結果の表示
  • ハードウェア・エラー・レポートの表示
  • ソフトウェア・プロダクト・データの表示
  • 構成およびリソース・リストの表示
  • ハードウェア重要プロダクト・データの表示
  • リソース属性の表示
  • ハードウェア重要プロダクト・データの変更
  • メディアのフォーマット
  • メディアの認証
  • テスト・パターンの表示
  • ローカル・エリア・ネットワーク・アナライザー
  • リソース・リストへのリソースの追加
  • リソース・リストからのリソースの削除
  • SCSI バス・アナライザー
  • マイクロコードのダウンロード
  • ブート・リストの表示または変更
  • 定期診断
  • メディアのバックアップおよび復元
  • ディスクの保守
  • ダイヤルおよび LPFkeys の構成
  • ドロワー構成の追加または削除
  • カスタマイズ構成ディスケットの作成
  • ディスク・ベースの診断の更新
  • ISA アダプターの構成
  • オペレーティング・システム・シェル・プロンプト (オンライン・サービス・モードのみ)
  • マルチプロセッサー構成の表示または変更
    • 個々のプロセッサーを使用可能および使用不可にする
  • BUMP 構成の表示または変更
    • 新規バイナリー・イメージによりフラッシュ EPROM を更新する
    • 診断モードを表示または変更する
    • リモート電話番号とモデム構成を表示または変更する
  • 電子モード切り替えの表示または変更
  • 補足メディアの処理 (スタンドアロン・モードのみ)
  • 総称マイクロコードのダウンロード
  • エラー・ログ分析の実行
  • イーサネットに使用する保守援助プログラム
  • 7135 RAIDiant アレイ保守援助プログラム
  • SCSI デバイスの識別および取り外し
  • SCSD テープ・ドライブ保守援助プログラム
  • ESCON ビット・エラー率保守援助プログラム
  • PCI RAID 物理ディスクの識別
  • リング表示パワーオン・ポリシー (CHRP) の構成
  • 監視ポリシー (CHRP) の構成
  • リブート・ポリシーの構成 (CHRP)
  • リモート保守ポリシー (CHRP) の構成
  • ハードウェア管理ポリシー (CHRP) の保存または復元
  • ファームウェア・デバイス・ノード情報 (CHRP) の表示
  • スペア・セクターの可用性
  • システムまたはサービス・プロセッサー・フラッシュ (CHRP) の更新
  • システム環境センサ (CHRP) の表示
  • チェック停止分析結果の表示
  • アダプター内部ログの分析
  • ログ修復処置
  • SK-NET FDDI ファームウェアのフラッシュ
  • マイクロコード・レベルの表示

System Management Interface Tool (SMIT) の smit diag 高速パスを使用して、このコマンドを実行できます。

フラグ

注: diag コマンドは、 メニュー方式のプログラムなので、ほとんどのユーザーはフラグを使用する必要はありません。
項目 説明
-A 拡張モードを指定します。-d フラグを使用してデバイスも指定する必要があります。
-a 脱落リソースが除去されたかどうか、オフになったかどうかなどを質問することによって、ハードウェア構成の変更を処理します。脱落リソース (「M」で示される) および脱落リソース・パス (「P」で示される) は、診断リソース選択リストに組み込まれます。
-B 診断テストで、基本システムのテストを実行するように指示します。エラー・ログ分析をサポートする基本システムの領域では、エラー・ログ分析も行われます。
-c マシンが無人で動作することを示します。(マシンからの質問は行われません。) 結果は標準出力に書き出されます。 テストされるデバイスを指定するオプションのフラグも使用する必要があります (dB、または s)。
-d Device 診断テストを行うデバイスを指定します。
-E Days エラー・ログ分析の実行の際、エラー・ログを検索するために使用する日数を指定します。このフラグは、他のフラグとともに動作します。
-e エラー・ログ解析を実行します (選択されたデバイスでサポートされている場合)。テストは行われません。 このフラグは、-d フラグとともに使用する必要があります。そうしないと、リソース選択メニューが表示されます。-v フラグとともに使用された場合は、 -v フラグが優先され、-e フラグは無視されます。
-S testsuite 以下のような、テスト対象のデバイスからなる特定のテスト・セットを示します。
  1. 基本システム
  2. 入出力デバイス
  3. 非同期デバイス
  4. グラフィック・デバイス
  5. SCSI デバイス
  6. 記憶デバイス
  7. 共通デバイス
  8. マルチメディア・デバイス
-L pending | complete -d および -c オプションで指定されたリソースのログ修復処置。 部品を交換したが、この部品がシステム内に残ることになるかど うかがまだ分からない場合は、pending パラメーターを使用します。部品を交換完了し、この部品がシステム内に残ることになると 分かっている場合は、complete パラメーターを使用します。
-s すべてのリソースに対して診断テストを実行します。
-T taskname 実行する特定の高速パス・タスクを指定します。以下のリストに、現行の高速パス・タスクを示します。
format
メディア・フォーマット・タスク
certify
メディア認証タスク
download
マイクロコード・ダウンロード・タスク
disp_mcode
マイクロコード・レベル表示タスク
chkspares
スペア・セクター可用性タスク
identifyRemove
ホット・プラグ・タスク
注: タスクは、プラットフォームおよびデバイスに従属しています。タスクによっては、システムで使用できないものもあります。
-v システム検査モードで診断テストを行い、エラー・ログ分析は行いません。デフォルトは、デバイスをテストし、エラー・ログ分析を行う問題判別モードです。 -e フラグとともに使用された場合は、 -v フラグが優先され、-e フラグは無視されます。診断テストを実行する デバイスを指定するには、-d フラグとともに使用する必要があります。

セキュリティー

アクセス制御: root ユーザーだけがこのコマンドを実行できます。

特権制御: システム・グループ。

質問を行わないで、scdisk0 デバイスについて診断テストするには、次のように入力します。

diag -d scdisk0 -c

ファイル

項目 説明
/usr/sbin/diag diag コマンドが入っています。