deroff コマンド
目的
nroff、troff、tbl および eqn の各コマンド構成をファイルから除去します。
構文
deroff { -ma -me -ms [ -mm [ -ml ] ] } [ -i | -l ] [ -k ] [ -p ] [ -u ] [ -w ] [ File ... ]
説明
deroff コマンドは、英語テキストが入った指定のファイル (デフォルトでは標準入力) を読み取り、troff 要求、マクロ・コール、円記号の構成、eqn 構成 (.EQ 行と .EN 行の間および区切り文字と区切り文の間)、および tbl コマンド記述をすべて除去して、ファイルの残りの部分を書き出します。
deroff コマンドは通常、組み込まれているファイルのチェーンをたどります (.so および .nx troff コマンド要求)。ファイルが既に組み込まれている場合は、そのファイルを指定する .so 要求は無視されて、そのファイルを指定する been .nx 要求の実行が停止されます。
注: deroff コマンドは、
完全な troff コマンド・インタープリターではないので、
微妙な構成によって問題が起こる可能性があります。ほとんどのエラーでは、出力が少ないというより、多すぎる結果となります。
パラメーター
項目 | 説明 |
---|---|
File | deroff コマンドが、troff コマンド、eqn コマンド、および tbl コマンドの処理の効力を除去するための英語のテキスト・ファイルを指定します。デフォルト・ファイルは標準入力です。 |
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-ma | テキスト内の MA (man) マクロを無視して、実行中のテキストだけが出力されるようにします。 |
-me | テキスト内の ME マクロを無視して、実行中のテキストだけが出力されるようにします。これはデフォルトです。 |
-ml | テキスト内の MM マクロ (-mm フラグ) を無視し、MM リスト構造を削除します。
-ml フラグを指定する場合は、-mm フラグも指定しなければなりません。
注: -ml フラグはネストしたリストでは使用しないでください。 |
-mm | MM マクロを無視します。 |
-ms | テキスト内の MS マクロを無視して、実行中のテキストだけが出力されるようにします。 |
-i | 組み込まれているファイルの処理を抑止します。 |
-l | /usr/lib で始まる名前を持つ組み込まれているファイル (例えば、/usr/lib/tmac のマクロ・ファイル) の処理を抑止します。 |
-k | 一緒に保持するよう指定されたブロックを保存します。 デフォルトでは、テキストの取り込まれたブロックが除去されます。例えば、.ne 構成は除去されます。 |
-p | 特殊なパラグラフを処理します。 |
-u | ASCII の下線および太字の制御シーケンスを除去します。このフラグは、-w フラグを自動的に設定します。 |
-w | 出力をワード・リストにします。このとき 1 行あたり 1 ワードとし、他の文字はすべて削除します。
このフラグが指定されなければ、出力はオリジナルに従います。
テキスト内では、ワードは文字で始まり 2 文字以上の文字が含まれる、文字、数字、アンパーサンド (&) およびアポストロフィ (') からなる任意の文字列です。 しかし、マクロ・コールでは、ワードは 2 文字以上の文字で始まり、最低 3 文字以上を含む文字列です。 区切り文字は文字、数字、句読点、アポストロフィ、アンパーサンド以外の任意の文字です。 末尾のアポストロフィおよびアンパーサンドは、ワードから除去されます。 |