TCP チェックサム・オフロード

TCP チェックサム・オフロード・オプションを使用すると、ネットワーク・アダプターが送信および受信時の TCP チェックサムを計算できるようになり、AIX® ホスト CPU はチェックサムを計算する必要がなくなります。

どれだけの節約になるかはパケット・サイズによって異なります。 パケットが小さい場合はこのオプションを使用してもほとんどまたはまったく節約にはなりませんが、パケットが大きい場合はかなりの節約になります。 PCI-X GigE アダプターでは、MTU 1500 の場合は CPU 使用率が通常約 5% 減り、MTU 9000 (ジャンボ・フレーム) の場合は CPU 使用率が約 15% の節約になります。

400 MHz より高速のプロセッサーを搭載したマシンで、TCP チェックサム・オフロード・オプションを有効にすると、MTU 1500 での TCP ストリーミング・スループットは遅くなります。 それは、ホスト・システムが実行するチェックサムの速度がギガビット・イーサネット PCI アダプター FC2969 および FC2975 よりも速いためです。 そのため、これらのアダプターでは、このオプションはデフォルトでオフになっています。 これらのアダプターがジャンボ・フレームを使用する場合は、チェックサムの計算が必要であっても、ワイヤー・スピードで実行できます。

PCI-X ギガビット・イーサネット・アダプターは TCP チェックサム・オフロード・オプションを有効にするとワイヤー・スピードで実行でき、ホスト CPU の処理も軽減されるので、このオプションはデフォルトで有効になっています。