/usr ファイルシステム

/usr ファイルシステムには、複数のマシン間で共有することができる実行可能ファイルが収められます。

以下の図に、/usr ディレクトリーの主要なサブディレクトリーを示します。

図 1. /usr ファイルシステム. この図は、/usr ディレクトリーの主要なサブディレクトリーを示しています。このサブディレクトリーには、 /bin /ccs /lib /lpp /adm とその /var/adm サブディレクトリー、および /man とその /usr/share/man サブディレクトリーが入っています。

スタンドアロン・マシンでは、/usr ファイルシステムは、(/dev/hd2 論理ボリューム内にある) 別個のファイルシステムです。 ディスクレス・マシンまたはディスク容量に制限のあるマシンでは、リモート・サーバーにあるディレクトリーが、ローカル /usr ファイルシステムに、読み取り専用許可でマウントされます。 /usr ファイルシステムには、読み取り専用のコマンド、ライブラリー、およびデータが収められます。

/usr/share ディレクトリーの内容を除き、/usr ファイルシステム内のファイルとディレクトリーは、同じハードウェア・アーキテクチャーのすべてのマシンで共有することができます。

/usr ファイルシステムには、次のディレクトリーが含まれます。

項目 説明
/usr/bin 通常のコマンドとシェル・スクリプトが収められます。 例えば、/usr/bin ディレクトリーには、lscat、および mkdir コマンドが入っています。
/usr/ccs バンドルしない開発パッケージ・バイナリーが収められます。
/usr/include 組み込みファイルやヘッダー・ファイルが収められます。
/usr/lbin コマンドのバックエンドである実行可能ファイルが収められます。
/usr/lib これらのライブラリーには、lib*.a というフォームの名前が付けられます。/ (ルート) 内の /lib ディレクトリーは、/usr/lib ディレクトリーとのシンボリック・リンクであるため、以前は /lib ディレクトリー内に入れられていたファイルは、すべて、現在では /usr/lib ディレクトリーに収められています。 これには、互換性を保つ上で、いくつかの非ライブラリー・ファイルも含まれます。
/usr/lpp オプションとしてインストールされたプロダクトが収められます。
/usr/sbin システム管理に使用するユーティリティーが収められます。これには、システム管理インターフェース・ツール (SMIT) コマンドなどが含まれます。 前に /etc ディレクトリーに常駐していたコマンドの大部分は、現在では /usr/sbin ディレクトリーの中に常駐します。
/usr/share 異なるアーキテクチャーのマシン間で共有することができるファイルが収められます。 詳しくは、/usr/share ディレクトリーを参照してください。

以下に、/var ディレクトリーへのシンボリック・リンクを示します。

項目 説明
/usr/adm /var/adm ディレクトリーとのシンボリック・リンクです。
/usr/mail /var/spool/mail ディレクトリーとのシンボリック・リンクです。
/usr/news /var/news ディレクトリーとのシンボリック・リンクです。
/usr/preserve /var/preserve ディレクトリーとのシンボリック・リンクです。
/usr/spool /var/spool ディレクトリーとのシンボリック・リンクです。
/usr/tmp /var/tmp ディレクトリーとのシンボリック・リンクです。/usr ディレクトリーは、数多くのノード間で共用される可能性があり、しかも読み取り専用であるためです。

以下に、/usr/share および /usr/lib ディレクトリーへのシンボリック・リンクを示します。

項目 説明
/usr/dict /usr/share/dict ディレクトリーとのシンボリック・リンクです。
/usr/man /usr/share/man ディレクトリーとのシンボリック・リンクです。
/usr/lpd /usr/lib/lpd ディレクトリーとのシンボリック・リンクです。