ATM ネットワークでの NIM の使用

ATM ネットワークを介してマシンをインストールするには、特別な処理が必要です。

他のネットワーク・アダプターと異なり、ATM アダプターはマシンのブートには使用できません。 ATM ネットワークを介してマシンをインストールするには、特別な処理が必要です。 通常の場合、指定のアダプターによってネットワーク・ブートを行うときは、 そのアダプターは IPL-ROM またはファームウェアによって構成されます。 これによって、 ブート・イメージが、ブート・サーバーから tftp を使用してクライアントに転送されます。 BOS をインストールする前に、このブート・イメージはさらに構成を実行してネットワーク・インストール・リソースをマウントします。

ATM アダプターの場合は、IPL-ROM でもファームウェアでも構成することはできないため、 BOS インストールのためのブート・イメージをネットワークを介して入手できません。 NIM bos_inst 操作は、マシンをリブートする前に、ブート・イメージをクライアントのハード・ディスクにコピーする必要があります。 マシンがリブートされるときに ATM アダプターが適切に構成されるように、オブジェクト・データ・マネージャー (ODM) 情報の一部がクライアント・マシンに保存されます。

NIM クライアントに、ATM を介したインストールに必要な特別処理をサポートするプログラムがインストールされていない場合があります。そのため、/usr/lib/boot/bin および /usr/lpp/bos.sysmgt/nim/methods ディレクトリーが NIM マスターからクライアントにマウントされます。 これらのディレクトリーには、NIM bos_inst 操作によって実行されるセットアップ中に実行されるプログラムが入っています。

初期セットアップが完了すると、at ジョブが出されて、1 分後にマシンがリブートされます。 マシンがリブートすると、 ハード・ディスクにコピーされていたブート・イメージが ATM アダプターを構成し、 BOS インストール用のネットワーク・インストール・リソースをマウントします。 この後、インストールは、カスタマイズ・フェーズまで通常のとおりに進行します。 NIM カスタマイズのフェーズになると、 ODM には、マシンが再インストールされる前に入っていた情報が既に入っているので、 mktcpip コマンドによって ATM アダプターが再構成されることはありません。 NIM カスタマイズのその他の点は、非 ATM クライアントの場合と同じです。