cthagsctrl コマンド

目的

グループ・サービス・サブシステムを制御します。

構文

cthagsctrl { -a [-p port-number ] -s | -k | -d | -r | -z | -h | -t | -o }

説明

cthagsctrl 制御コマンドは、システム・リソース・コントローラー (SRC) の制御下のグループ・サービス・サブシステム (cthags) の操作を制御します。

クラスターのすべてのノードでは、グループ・サービス・サブシステムのインスタンスが実行されています。

操作の観点からすると、グループ・サービス・サブシステム・グループは次のように編成されています。
サブシステム
グループ・サービス
サブシステム・グループ
cthags
SRC サブシステム
cthags

cthags サブシステムは、hagsd デーモンと関連付けられています。

ノードでのサブシステム名は cthags です。 1 つのノードにつき 1 つのサブシステムが存在し、それらのサブシステムのそれぞれはそのノードが属すクラスターに関連付けられています。

デーモン
hagsd

グループ・サービス機能を提供します。

通常、cthagsctrl コマンドはコマンド・ラインからは発行されません。 通常このコマンドは、クラスターの作成時に cthactrl コマンドによって呼び出されます。

cthagsctrl コマンドを使用すると、グループ・サービス・サブシステムを操作するためのさまざまな制御を行えます。
  • サブシステムの追加、始動、停止、および削除
  • サブシステムのクリーンアップ (クラスターからの削除)
  • サブシステムのクラスターからの構成解除
  • トレースのオン/オフ

サブシステムの追加

-a フラグが指定されていると、この制御コマンドはグループ・サービス・サブシステムを SRC に追加します。この制御コマンドは、次のことを行います。
  1. cthags サブシステムが停止されたことを確認します。
  2. クラスター・データから、cthags サブシステム用のポート番号を取得します。
  3. cthags サブシステムを SRC から除去します (まだそこに入っている場合)。
  4. cthags サブシステムを SRC に追加します。
  5. 現在は、cthags グループ用のエントリーを /etc/inittab ファイルに追加しません。 その結果として、cthags は必要に応じて別のサブシステムから始動する必要があります。

サブシステムの始動

-s フラグが指定されていると、この制御コマンドはグループ・サービス・サブシステム cthagsstartsrc コマンドを使用して始動します。

サブシステムの停止

-k フラグが指定されていると、この制御コマンドはグループ・サービス・サブシステム cthagsstopsrc コマンドを使用して停止します。

サブシステムの削除または消去

-d フラグが指定されていると、この制御コマンドはグループ・サービス・サブシステムを SRC から rmssys コマンドを使用して除去します。この制御コマンドは、次のことを行います。
  1. cthags サブシステムが停止されたことを確認します。
  2. rmssys コマンドを使用して、cthags サブシステムを SRC から除去します。
  3. /etc/services ファイルからポート番号を除去します。

トレースのオン

-t フラグが指定されていると、この制御コマンドは traceson コマンドを使用して hagsd デーモンに対するトレースをオンにします。

トレースのオフ

-o フラグが指定されていると、この制御コマンドは tracesoff コマンドを使用して hagsd デーモンに対するトレースをオフにします (デフォルトのレベルに戻します)。

サブシステムをリフレッシュする。

-r フラグは、cthags サブシステムをリフレッシュします。

ロギング

稼働している間、グループ・サービス・デーモンは、/var/ct/cluster_name/log/cthags ディレクトリー内の 3 つのログ・ファイルにエントリーを書き込むという方法で、これらのデーモンの操作およびエラーに関する情報を提供します。 以下に、それらのログ・ファイルを示します。
  • /var/ct/cluster_name/log/cthags_nodenum_instnum.cluster_name
  • /var/ct/cluster_name/log/cthags_nodenum_instnum.cluster_name.long
  • /var/ct/cluster_name/log/cthags.default.nodenum_instnum

ログ・ファイルには、ノード上の hagsd デーモンのログが含まれています。

ログ・ファイル名には、以下の変数が組み込まれています。
  • nodenum。デーモンが稼働中のノード番号です。
  • instnum。デーモンのインスタンス番号です。
  • cluster_name。デーモンが稼働中のクラスターの名前です。

各デーモンは、ログ・サイズを事前設定されている行数に制限しています。 デフォルトは 5000 行です。 この制限に達すると、デーモンは現行ログ・ファイルの名前に文字列 .bak を追加して、新規ログを開始します。.bak バージョンが既に存在している場合、そのファイルは現行ログが名前変更される前に除去されます。

フラグ

-a [-p port number]
サブシステムを追加します。
-s
サブシステムを始動します。
-k
サブシステムを停止します。
-d
サブシステムを削除します。
-t
サブシステムに対するトレースをオンにします。
-o
サブシステムに対するトレースをオフにします。
-r
サブシステムをリフレッシュします。
-z
cthags サブシステムをアンインストールします。
-h
コマンドの使用状況ステートメントを標準出力に書き込みます。

セキュリティー

このコマンドを実行するには、root 権限が必要です。

終了状況

0
コマンドが正常に完了したことを示します。
ゼロ以外の値
エラーが発生したことを示します。

制約事項

このコマンドは、ピア・ドメインでのみ有効です。

このコマンドは、IBM® サポート・センターの指示の下でのみ 使用してください。

標準出力

-h フラグが指定されている場合は、このコマンドの使用状況ステートメントが標準出力に書き込まれます。

標準エラー

このコマンドは、必要に応じてエラー・メッセージを標準エラーに書き込みます。

  1. グループ・サービス・サブシステムを現行クラスターの SRC に追加するには、次のように入力します。
    cthagsctrl -a
  2. ポート番号 12347 を使用してグループ・サービス・サブシステムを追加するには、次のように入力します。
    cthagsctrl -a -p 12347
  3. 現行クラスターでグループ・サービス・サブシステムを始動するには、次のように入力します。
    cthagsctrl -s
  4. 現行クラスターでグループ・サービス・サブシステムを停止するには、次のように入力します。
    cthagsctrl -k
  5. グループ・サービス・サブシステムを現行クラスターの SRC から削除するには、次のように入力します。
    cthagsctrl -d
  6. 現行クラスターでグループ・サービス・デーモンに対するトレースをオンにするには、次のように入力します。
    cthagsctrl -t
  7. 現行クラスターでグループ・サービス・デーモンに対するトレースをオフにするには、次のように入力します。
    cthagsctrl -o

場所

/opt/rsct/bin/cthagsctrl
cthagsctrl コマンドが入っています。