aixmibd デーモン
目的
AIX® エンタープライズ管理情報ベース (MIB) 拡張サブエージェントを提供します。これは、Simple Network Management Protocol (SNMP) バージョン 3 エージェントと一緒に使用され、AIX Enterprise Specific MIB で定義されている変数に関するデータをシステムから収集します。
構文
aixmibd [-f FileName ] [-d Level ] [-a Host ] [-c Community ]
説明
AIX エンタープライズ MIB 拡張サブエージェントは、AIX Enterprise Specific MIB で定義されている変数に関するデータをシステムから収集するデーモン (aixmibd) です。 このサブエージェントは、SNMP 要求を受信し、メイン AIX snmpd デーモンとの通信用の SNMP-DPI API を介してデータを送信します。 エンタープライズ管理アプリケーションやその他の簡易アプリケーション (例えば、snmpinfo コマンドなど) は、AIX MIB オブジェクトの取得または設定に SNMP プロトコルを使用します。
このサブエージェントの一方のフォーカスは、ファイルシステム、ボリューム・グループ、論理ボリューム、物理ボリューム、ページング・スペース、プロセス、印刷キュー、印刷ジョブ、システム・ユーザー、システム・グループ、現在ログイン中のユーザー、サブシステム、サブサーバー、システム環境、および各種のデバイスに関連するデータに置かれています。
このサブエージェントのもう一方のフォーカスは、重要なシステム・トラップに置かれています。 トラップ (指示とも呼ばれます) または通知は、イベント・レポートであり、イベントが適時に処理されるように、イベントが発生してからそれを管理者が気付くまでの時間を短縮するために使用されます。 トラップは、システム・ステータスの変更およびシステムの操作状況を報告するために定期的に生成されます。 そのデータの分析により、管理者はデバイスおよびシステム全体が適切かつ安全に機能しているかどうかを判別して、適切な調整を行えます。 例えば、/home ファイルシステムがしきい値の 95% (使用済みサイズ (%)) に達した場合、そのイベントを管理者に報告するためにトラップが生成される可能性があります。 管理者の応対としては、電子メールの送信やページングなどが考えられます。 システムの重大イベントを瞬時に指示するために、このサブエージェントによって一連のトラップが生成されます。
aixmibd
を入力する方法はお勧めできません。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-a Host | 指定されたホストに要求が送信されます。 これには IPv4 アドレス、IPv6 アドレス、またはホスト名を指定できます。 |
-c Community | コミュニティー名を指定します。 |
-d Level | トレース/デバッグ・レベルを指定します。
デフォルト・レベルは 56 です。
デバッグ・レベルは、次のように定義されます。
|
-f File | デフォルト以外の構成ファイルを指定します。 |
例
- aixmibd サブエージェントを「instrum」というコミュニティー名を持つホスト「host1」上の SNMP エージェントに接続させるには、次のように入力します。
startsrc -s aixmibd -a "-a host1 -c instrum"
- aixmibd サブエージェントは SRC によって制御されるので、startsrc によって活動化できます。この例では、aixmibd サブエージェントが startsrc によって活動化された後、このサブエージェントはデフォルトのコミュニティー名「public」を使用して、TCP でホスト nmsu 上の SNMP エージェントに接続します。
startsrc -s aixmibd -a "-a nmsu"
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
/etc/aixmibd.conf | aixmibd サブエージェント用の構成ファイルが含まれています。 |
/usr/samples/snmpd/aixmibd_security_readme | /usr/samples/snmpd/aixmibd_security_readme には、関連するセキュリティー問題について、異なる視点と情報を提供するための構成例が含まれています。また、/etc/aixmibd.conf に変数を設定する方法についての情報も含まれています。 |
/usr/samples/snmpd/aixmibd.my | aixmibd サブエージェント用の MIB 定義が含まれています。 |