動的メモリー保護
AIX® システムは、メモリー・エラーに関して回復力を持つように設計されています。 メモリー・エラーからの回復力は、ハードウェアおよびオペレーティング・ システム・レベルの両方のリカバリーの結果です。
メモリー・エラーを分類するには 複数の方法がありますが、この説明では、メモリー・エラーをリカバリー可能エラ ーとリカバリー不能メモリーに分類することを目的としています。
リカバリー可能エラーでは、結果的には特定位置にあるデータを取り出すことがで き、リカバリー不能エラーでは、問題となる特定位置からデータを取り出すことが できません。 リカバリー不能エラーは一般的に、メモリー・サブシステム内の予備 ハードウェアを使用するか、あるいはオペレーティング・システムのブート時 に問題となるメモリー領域を使用できないようにマスキングすることで解決します。
AIX は、リカバリー可能メモリー・エラーがリカバリー不能エラーになるのを防ぐ手段としての回復力を、動的メモリー保護 (Dynamic Memory Guarding) として知られる技術を使用してサポートします。 動的メモリー保護は、ハードウェアが提供する サポートに基づいています。 ハードウェアは、エラー検出とリカバリー (メモリー 消し込みおよびエラー修正サーキット (ECC)) のメカニズムを提供します。 ハードウェアは、冗長ビット操作を含め、将来起こるリカバリー不能エラーも 回避するためのメカニズムを提供します。
このようなハードウェアのメカニズムを補うために、このハードウェアは、動的メモリー保護を 使用して最適に処理されたエラー情報を、オペレーティング・システムに通知できま す。 これは、割り当て解除されるメモリー領域を識別することにより行われます。 AIX オペレーティング・システムは、この情報を使用して問題となるメモリー領域をマスクして切り離し、その使用を停止します。 オペレーティング・システムは、エラー状態に あるメモリー領域に含まれている全データを別のメモリー領域に移動し、エラー状態にある メモリー・ロケーションを含むページの使用を停止します。 このメモリー保護は、オペレーティング・ システムが一切のユーザー介入なしに行うもので、エンド・ユーザーおよ びアプリケーションは何も気付くことはありません。