ボリュームの圧縮節約量の判別

ストレージ管理者は、圧縮を使用した場合に可能な容量節約を知るために、システム上の個々のボリュームまたはすべてのボリュームを分析することができます。

このタスクについて

Comprestimator ツールはシステムに統合されており、管理 GUI およびコマンド・ライン・インターフェースから使用可能です。 Comprestimator は、ホスト上にインストールして、ある環境で圧縮を使用した場合の容量節約を見積もることができるアプリケーションです。ただし、このユーティリティーはホストへのアクセス権限を必要とし、その権限をストレージ管理者が持っていない可能性もあります。ストレージ管理者は、管理 GUI または CLI コマンドを使用して、潜在的な圧縮節約量を分析できるようになりました。その圧縮節約量が環境にとって有利である場合は、ボリューム・ミラーリングを使用して、ボリュームを圧縮ボリュームに変換することができます。

データ削減プール内で圧縮を使用している場合、Data Reduction Estimator Tool (DRET) も実行することが推奨されます。このツールは、サポートされている他のデータ削減テクノロジー (重複排除など) によって提供される可能性のある潜在的な容量節約量の分析も行います。このツールは、接続されているすべてのストレージ・アレイ上のターゲット・ワークロードをスキャンして、それらの結果を統合し、システム全体のデータ削減による潜在的な節約量の見積もりを生成します。

https://www-945.ibm.com/support/fixcentral/ にアクセスして、製品の下でツールとその README を検索します。

管理 GUI で Comprestimator ツールにアクセスするには、「ボリューム」 > 「ボリューム」を選択します。分析する 1 つ以上のボリュームを右クリックして、「スペース節約」 > 「圧縮節約量の見積もり」を選択し、潜在的な圧縮節約量を計算します。また、「容量節約」 > 「分析」を選択することで、さらに詳細なレポートを取得することできます。 生成されたレポートをダウンロードすることもできます。

コマンド・ライン・インターフェースを使用して、圧縮節約量の見積もりを実行したり、分析を行ったりすることもできます。

手順

  1. 圧縮節約量を知るために単一のボリュームを分析するには、以下の手順を実行します。
    1. コマンド・ライン・インターフェースで、以下のコマンドを入力します。
      analyzevdisk -vdisk_name | -vdisk_id 
      ここで、-vdisk_name または -vdisk_id は、圧縮節約量を知るために分析するボリュームの名前または ID のいずれかです。
    2. プロセスが完了した後、次のコマンドを発行して分析結果を表示できます。
      lsvdiskanalysis -vdisk_name | -vdisk_id 
      ここで、-vdisk_name または -vdisk_id は、圧縮節約量を知るために分析するボリュームの名前または ID のいずれかです。
  2. 現在システム上にあるすべてのボリュームを分析するには、以下の手順を実行します。
    1. コマンド・ライン・インターフェースで、以下のコマンドを入力します。
      analyzevdiskbysystem
      このコマンドは、システム上に作成されているすべての現行ボリュームを分析します。 分析中または分析後に作成されたボリュームは含まれず、analyzevdisk を使用して個別に分析できます。 システム上のすべてのボリュームに関する分析の進行状況は、分析対象となっているボリュームの数によって異なり、結果を得るには 1 ボリュームにつき約 1 分かかると予期されます。例えば、システムに 50 個のボリュームがある場合、圧縮節約量分析に約 50 分かかります。
    2. 分析の進行状況を確認するには、次のコマンドを入力します。
      lsvdiskanalysisprogress
      このコマンドは、システム上のボリュームの合計数、まだ分析が済んでいないボリュームの合計数、および推定完了時刻を表示します。