高信頼性スケーラブル・クラスター・ テクノロジー (RSCT)

Reliable Scalable Cluster Technology (RSCT) は、 System Automation for Multiplatformsに完全に統合された製品です。 RSCT は、 AIX® および Linux®の包括的なクラスタリング環境を提供する一連のソフトウェア製品です。 System Automation for Multiplatforms は、RSCT インフラストラクチャーを使用して、システム可用性、スケーラビリティー、および使いやすさを向上させたクラスターを提供します。

RSCT の基本サブシステムがクラスター内通信を処理します。 このクラスター内通信では、 複数の通信チャネルを使用できます。 IP ベースの通信では、ネットワーク・プロトコルのユーザー・データグラム・プロトコル (UDP) および TCP/IP を使用します。 非 IP ベースの通信では、SCSI ディスクの専用領域への書き込みを行います。

RSCT には、次の基本サブシステムが含まれています。
RMC (リソース・モニターおよび制御サブシステム):
RMC は、単一システムのモニターおよびクラスター内ノードのモニターに使用されます。 クラスター内では、RMC は、クラスター全体を通して、サブシステムとリソースに対するグローバル・アクセスを提供します。このため、RMC は、クラスター用の単一のモニターおよび管理インフラストラクチャーとなります。
HAGS (High Availability Group Services サブシステム):
HAGS は、調整、メッセージング、および同期の分散サービスです。 このサービス は、リカバリー・リソース・マネージャーを調整します。 HAGS のデフォルトの クラスター内通信プロトコルは UDP です。
HATS (High Availability Topology Services サブシステム):
HATS は、アダプター およびノード障害検出のためのスケーラブルなハートビート、およびピア・ドメインにおける信頼性のあるメッセージング・サービスを提供します。

RSCT ハートビート機構は、ブロードキャスト ping を時折実行します。これは、ネットワーク・インターフェース・アダプターの可用性を判別できない場合に顕著です。 この機能の目的は、このブロードキャスト ping を送信するネットワーク・インターフェース・アダプターがまだ作動可能であるかどうかを検出することにあります (これは、他のノードがこのブロードキャスト ping に応答するかどうかによって判別できます)。 HATS のデフォルトの クラスター内通信プロトコルは UDP です。

SRC (システム・リソース・コントローラー):
システム・リソース・コントローラー (SRC) は、最初に開始され、RSCT および System Automation for Multiplatforms が実行するために必要な他のすべてのデーモン・プロセスを開始するブートストラップ・プロセスです。 これは、障害時のデーモン・プロセスの再始動も行います。 システム・リソース・コントローラーは、システム・マネージャーによるサブシステムの作成と制御を容易にして、コマンドとサブルーチンのセットを提供します。 システム・リソース・コントローラーは、inittab から開始されます