デバッグ・データおよびトレース・データの収集
操作の任意の時点で、 System Automation for Multiplatforms および RSCT のサブシステムは、デバッグ・データおよびトレース・データをローカル・ディスク上のトレース・ファイルに書き込みます。 トレース・ファイルは、リング・バッファーとして作成され、ファイルが占有するスペース量を制限します。 使用可能なスペースが超過すると、トレース・ファイルは上書きされます。 リソース数とノード上のアクティビティーによっては、これらのファイルに大量のデータを記録し、ファイルに随時上書きできます。
デバッグ・データおよびトレース・データが失われないようにし、 IBM® サポートに連絡する必要がある場合に必要なすべての診断情報が使用可能になる可能性を高めるために、トラブルシューティング・アクティビティーを開始する前にすべてのトレース・データを収集することをお勧めします。これにより、トレース出力が生成される場合があります。
System Automation for Multiplatforms に付属の getsadata
スクリプトを使用して、関連するすべてのトレース・データとデバッグ・データを収集します。
getsadata
スクリプトは次のディレクトリーにあります。/usr/sbin/rsct/install/bin/getsadata
以下のパラメーターはサポートされています。
- すべての収集オプションを含む、すべての最大データ収集を 以下にリストします。
ctsnap
:getsadata
のデフォルト動作です。ctsnap
ツールを実行し、その出力を 収集します。logs
: ログおよびその他の一般情報を収集します。traces
: すべてのIBM.RecoveryRM
トレースおよびIBM.GlbResRM
トレースをフォーマットし、収集します。spooldays
:traces
と同じですが、収集を指定された日数に制限します。<# of days>.
spoolmbytes
:traces
と同じですが、収集対象は デーモン当たりの最大サイズ (MB 単位)<# of MB>
に限定されます。skipspool
:traces
と同じですが、スプールされた多数 のトレース・ファイルに対するrpttr
の実行は行われません。cores
: 存在する可能性のあるIBM.RecoveryRM
およびIBM.GblResRM
の すべてのコア・ファイルを収集します。env
: System Automation for Multiplatforms または RSCT に関連しないシステム環境情報を収集します。rsct
RSCT 環境の詳細を収集します。sam
IBM.RecoveryRMd
が実行されているかどうかに応じて、 System Automation for Multiplatforms ポリシーの詳細を収集します。scripts
: すべてのポリシー・スクリプトおよびsampolicy
の 出力を収集しますinstall
: すべてのinstallSAM
ログおよびprereqSAM
ログ を/tmp
ディレクトリーから収集します。db2
: 可能であれば、db2 関連の詳細を収集します。outdir <path>
: データ収集に使用される場所を指定します。 デフォルトは/tmp
です。timer <seconds>
: 個別のコマンドの実行を待機するデフォルトの時間制限 を指定します。verbose
: 詳細モード。 実行するコマンドをstdout
に エコー出力します。noprompt
: これにより、このスクリプトは、ユーザー・プロンプトなしで 実行される可能性があります。nojava
: Java™に依存するコマンドの実行を防止します。ftphelp
: FTP の説明を表示して終了します。
/tmp
ディレクトリー内に圧縮ファイルを作成します。注: 重要なトレース情報が上書きされないようにするために、スクリプト
getsadata
が常に、 RecoveryRM
マスター・デーモンを実行するノード上で最初に実行されるようにしてください。 スクリプトが RecoveryRM
マスターを実行しているノード上で実行されていない場合、確認のプロンプトが表示されます。RecoveryRM
マスター・デーモンが稼働するノードを検索するには、以下のコマンドを発行します。lssrc –ls IBM.RecoveryRM | grep Master